転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安

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第8章 魔海の大行進編

第8章ー17

 バーベキューを堪能し、片付けが終わった後は各々テントに戻ったり軽く海に入ったりと自由行動を取っていた。自分は腹いっぱいなのと今までの疲労でまともに動けそうになく、その辺の砂浜に座ってボーっと夜の空と海をなんとなく眺めていた。

 夜空は曇り一つなく綺麗な星空がよく見える。海の方は真っ暗でよく見えない。けど、個人的にこれはこれでけっこう好きだ。輝いている星空を見過ぎると偶に目がチカチカして目が疲れるしな。

 「いやー! つめたーい!!」

 『ほれほれー!』

 「きゃあ!? もう、フィーちゃんってばー!? お返しー!」

 『うわっ!? ミオめ、やったなー!?』

 「…」

 そんな暗い海できゃっきゃとはしゃぐミオとフィー。寝る前なのに海水を掛け合ってるようだが、楽しそうだからそっとしとこう。

 「隣、宜しいでござるか?」

 「ん? ああ、マヒロか。うん。いいけど」

 「では、失礼」

 暫く二人の様子を見つめていると、後ろからマヒロに声を掛けて来た。隣に座りたかったらしく、特に断る理由もなかったから首を縦に振った。

 「一緒に遊ばないのか?」

 隣に座るマヒロに二人の様子を指差して問いかける。マヒロの事だから参加してもおかしくはなさそうだが。

 「うーむ。本当は参加したい所ではござるが、うっぷ。ばーべきゅーとやらの食い過ぎで少々身体が重いでござる」

 「そういや、一番食べてたな」

 「ど、どれも美味でござるのだから仕方ないでござろう?」

 「ははっ。それもそうだな」

 どうやらバーベキューを堪能し過ぎるあまり、身動きが取れなくなるぐらい腹がぱんぱんになってしまったようだ。腹を擦って苦しそうだ。流石のマヒロも食後は動けないみたいだな。

 「まさかただ焼くだけの行為であそこまで美味しくなるとは思わなんだ」

 「たしかにな。きっと、外で食べてるからいつもより美味しく感じるだろう。雰囲気とかも大事って事だな」

 「では、毎日外でばーべきゅーとやらをやれば毎日美味な食事を楽しめる、という事でござるな?」

 「いや、いくらなんでも毎日やったら飽きるだろ? バーベキューは特別な時にやるから楽しいし、美味しく感じるんだよ」

 「ふむ。そういうものなのでござるか」

 「ああ。そういうものなんだよ」

 マヒロはバーベキューを相当気に入ったようで、毎日やりたいと言いだす始末。流石にしょっちゅうは無理だろうな。こういうのって、楽しい雰囲気ありきだからいつもより美味しく感じるのであって、毎日やったら絶対飽きて楽しくもなくなるだろう。まあ、いうて自分はバーベキューなんて久しぶりにやったから半分適当な事言ってると思うけどな。あと、準備するのとか面倒だし。
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