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僕の喉は、人の言葉を吐き出してはくれない。
僕の耳は、人の言葉を受け付けてはくれない。
ん?
何を言っているか、わかりづらいって?
じゃあ、手っ取り早く実際にやってみるね。
「ぐるる、ばう、がう」
はい! 僕はなんて言ったでしょうか!
……
ね、わからないでしょ?
答えはね、皆さん、よろしくね。
でした!
で、これは僕の喉の話。もう一つの方は、あんまり具体的に説明するのは難しいので、文章で解説させてもらうね。
僕の耳は、脳味噌は、人間の言葉をそのままわかりやすく……とは、変換してくれないんだよね。
んー、そうだな……さっきの皆さんに聞こえたような、訳のわからない言葉として、僕の頭は音を処理してしまう。いわゆる、人間の人が聞く動物の声、獣声みたいになっちゃう。
でもまあ、ニュアンスとか、音の大小で、相手の感情くらいは計れるし、
単語くらいなら、ギリギリ理解できるときもある。
あ、ほら、
ペットを飼ったことのある人ならさ、たまたま言葉でコミュニケーションができたことを想像して貰えれば。
うん、それそれ。
つまり僕は、獣人だけれども、そこんところが完全に獣のままで、
器官が、脳味噌が、獣人ではなく獣のそれに変質してしまう、奇病なんだ。
ま、奇病ってのもあれ、前例がないから病気と仮定されているだけなんだけどね。
でも、僕はこんなんでも実は頭がいいから、文字であればやり取りができる。文字であれば、頭が意味を変換して伝えてくれる。
だからまあ、皆さんが思っているほど不便ではないし、
不憫でもない。
僕は僕で、
これでも結構、僕自身僕のことを気に入っている。
だからさ、まあ、色々と諦めたくないこともあって、
それがしたいから、今年から獣人、人間、一貫校の普通高校に編入させてもらう運びとなりました。
試験もバッチリ合格したしね。
ね、だからね。
僕のことを、皆さんとはまるで全然違う存在としては、できれば思わないで欲しいんだ。
僕は獣人。
人。
考えることはできるし、問題を解くこともできるし、文字ならなんでも理解できる。
身振り手振りでの表現だってできちゃうんだから。
だから、
だからさ、
これから始まる、高校二年生の生活が、
楽しい日々になるといいなって願っているし、
楽しい日々にしてみせるって、決意している。
よろしくね、人の皆さん!
こんな僕ではあるけれども、
仲良くしてくれると、すっごく嬉しいな!
僕の耳は、人の言葉を受け付けてはくれない。
ん?
何を言っているか、わかりづらいって?
じゃあ、手っ取り早く実際にやってみるね。
「ぐるる、ばう、がう」
はい! 僕はなんて言ったでしょうか!
……
ね、わからないでしょ?
答えはね、皆さん、よろしくね。
でした!
で、これは僕の喉の話。もう一つの方は、あんまり具体的に説明するのは難しいので、文章で解説させてもらうね。
僕の耳は、脳味噌は、人間の言葉をそのままわかりやすく……とは、変換してくれないんだよね。
んー、そうだな……さっきの皆さんに聞こえたような、訳のわからない言葉として、僕の頭は音を処理してしまう。いわゆる、人間の人が聞く動物の声、獣声みたいになっちゃう。
でもまあ、ニュアンスとか、音の大小で、相手の感情くらいは計れるし、
単語くらいなら、ギリギリ理解できるときもある。
あ、ほら、
ペットを飼ったことのある人ならさ、たまたま言葉でコミュニケーションができたことを想像して貰えれば。
うん、それそれ。
つまり僕は、獣人だけれども、そこんところが完全に獣のままで、
器官が、脳味噌が、獣人ではなく獣のそれに変質してしまう、奇病なんだ。
ま、奇病ってのもあれ、前例がないから病気と仮定されているだけなんだけどね。
でも、僕はこんなんでも実は頭がいいから、文字であればやり取りができる。文字であれば、頭が意味を変換して伝えてくれる。
だからまあ、皆さんが思っているほど不便ではないし、
不憫でもない。
僕は僕で、
これでも結構、僕自身僕のことを気に入っている。
だからさ、まあ、色々と諦めたくないこともあって、
それがしたいから、今年から獣人、人間、一貫校の普通高校に編入させてもらう運びとなりました。
試験もバッチリ合格したしね。
ね、だからね。
僕のことを、皆さんとはまるで全然違う存在としては、できれば思わないで欲しいんだ。
僕は獣人。
人。
考えることはできるし、問題を解くこともできるし、文字ならなんでも理解できる。
身振り手振りでの表現だってできちゃうんだから。
だから、
だからさ、
これから始まる、高校二年生の生活が、
楽しい日々になるといいなって願っているし、
楽しい日々にしてみせるって、決意している。
よろしくね、人の皆さん!
こんな僕ではあるけれども、
仲良くしてくれると、すっごく嬉しいな!
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