267 / 676
267・それぞれの道
しおりを挟む
それぞれの夏季休暇を過ごした私達は、無事に始業式を終えて、ファオラの上旬を迎えていた。
……いや、本当に無事に迎える事が出来て良かった。
フォルスに頼まれて宿題を手伝った時には、終わらないかも知れないと諦めかけていたからだ。
鍛治と自分の鍛錬に力を入れ過ぎて、宿題をやるのを忘れるなんて、学園の試験で常に上位をキープしている人のやる事じゃないと思うんだけど……なんであれで頭が良いのだろうか?
もしかしたら、バカと天才は紙一重って事なのかも知れない。
とりあえず、気持ちを切り替えないといけない。ペストラの下旬は色々と慌ただしかったけれど、ファオラは魔王祭予選が始まる月でもある。開始される日付の違いはまちまちだけれど、大体パトオラの10の日ぐらいまでかかって、その後は大まかではあるけれど、20日くらいまでには本選が始まる。
ファオラの間に始まる予選は各国の至る所で行われていて……有望株の多いらしい今回は、更に枠が増えたらしい。
だからこそ会場も多く、その分本選に行ける率が上がってるらしい。優勝最有力候補は、雪雨、アルフの二人と……私らしい。
どうやら、アルティーナとの決闘が他の国々にも伝わったようだ。尾ひれのついた噂だと思っている人も多いけれど、それでも今まで積み上げてきた実績と、ライニーを決闘で打ち負かしたのを見ていた人達によって広まっているらしい。
……まあ、期待されているのはいつもの事だから、変に気負う必要はない。いつ戻りやればいいだけだしね。
――
「ティア様、準備は出来ましたか?」
ファオラの9の日。私は旅行鞄に荷物を積めて準備をしていた。
今回は妖精の国フェリシューアで開催される予選に参加する事を決めた私は、旅立ちの準備を進めていた。
学園の方は魔王祭に参加する生徒達がある程度成績を残していたら、試験は免除してくれると事前に伝えてくれていたし、憂いはほとんどない。
ただ……またしばらくの間、お父様とお母様に遭えなくなるのは、ほんの少し寂しい。
まあ、聖黒族として、この国の次期女王として……魔王祭に出ないなんて事はまずありえない。他の国の貴族共にどういう風評被害をされるかわかったものじゃないしね。
「それより……ジュール。本当に良かったの?」
旅に行く準備を終えた私は、同じように旅支度を終えて部屋の中で待っているジュールに声を掛けた。
彼女も私と同じように別の国に行く……んだけれど、彼女はガンドルグの魔王祭予選に出る事に決めたらしい。
最初、ジュールは私と一緒に付いてくると思ってたんだけれど、まさか別の国で予選を受けるとは思いもしなかった。
「……はい! どれだけ強くなれたか、私自身知りたいんです! それに……」
言いにくそうにしている彼女は、思うところがあるのだろう。一か月ちょっとだけど、雪風の元で一生懸命鍛錬を積んでいた。それを活かしたいという気持ちも強いのだろうし、私としてはあまり強く言う気もない。
「貴女が行きたいというのなら、私は止めることはしない。その気持ちも、想いも……全部貴女のものなんだしね。だから――本選で会いましょう」
「……っ! はいっ!!」
優しい口調でそれだけ言ってあげると、ジュールは笑顔が弾けて、力強く返事をしてくれた。
「それじゃあ、外に行きましょう? 雪風も待ってるしね」
「はい!」
無事支度を済ませた私達は、館の入り口の方に行くと……二台の鳥車と、雪風が待っていた。
「お二人とも、もうよろしいのですか?」
「ええ」
「はい!」
さっきと同じ力強い笑顔が眩しい。私とジュールはここお別れ。しばらくであるけれど、少し寂しく感じる物だ。
「それじゃあ……ジュール」
「わかりました。雪風先生。ティア様の事をよろしくお願いします」
いつの間にやら先生呼びになっていた雪風は、一度頷くと私と一緒に鳥車に乗り込んだ。
雪風は私と共にフェリシューアに行く。前回魔王祭の本選を見学した者は、全員参加が義務付けられている事を聞いたから、せっかくなら私が出る予選に参加したいのだとか。
予選で上がれるのは一人、もしくは二人。もしかしたら本選に行けない可能性があるのに、それでも雪風は折れなかった。
彼女にも考えがあるみたいだし、あまりとやかく言う必要もないだろう……と、仕方なく納得した結果、一緒に行くことになった。
「エールティア様。行きましょう」
「……ええ」
ジュールが寂しそうな笑顔を浮かべて見送りをしてくれるものだから、思わず歯切れ悪く答えた。
雪風が御者に指示を出したのだろう。ラントルオの鳴き声と共に緩やかに鳥車が動きだした。
徐々に加速していくそれは、景色も段々と置き去りにしていく。
「……大丈夫ですよ。あの子は強くなりました。必ず本選に上がってきますよ」
「……そう。そうね」
私を励ましてくれているようだけれど……それはちょっと的外れのよう感じだ。そういうのじゃなくて、少し。ほんの少しだけ寂しいだけだ。
強くなってくれるより、側にいて欲しかったと思うのは、傲慢なのだろうか? わからないけれど……やっぱり少しだけ心に冷たい風が吹いて、寒く感じた。
……いや、本当に無事に迎える事が出来て良かった。
フォルスに頼まれて宿題を手伝った時には、終わらないかも知れないと諦めかけていたからだ。
鍛治と自分の鍛錬に力を入れ過ぎて、宿題をやるのを忘れるなんて、学園の試験で常に上位をキープしている人のやる事じゃないと思うんだけど……なんであれで頭が良いのだろうか?
もしかしたら、バカと天才は紙一重って事なのかも知れない。
とりあえず、気持ちを切り替えないといけない。ペストラの下旬は色々と慌ただしかったけれど、ファオラは魔王祭予選が始まる月でもある。開始される日付の違いはまちまちだけれど、大体パトオラの10の日ぐらいまでかかって、その後は大まかではあるけれど、20日くらいまでには本選が始まる。
ファオラの間に始まる予選は各国の至る所で行われていて……有望株の多いらしい今回は、更に枠が増えたらしい。
だからこそ会場も多く、その分本選に行ける率が上がってるらしい。優勝最有力候補は、雪雨、アルフの二人と……私らしい。
どうやら、アルティーナとの決闘が他の国々にも伝わったようだ。尾ひれのついた噂だと思っている人も多いけれど、それでも今まで積み上げてきた実績と、ライニーを決闘で打ち負かしたのを見ていた人達によって広まっているらしい。
……まあ、期待されているのはいつもの事だから、変に気負う必要はない。いつ戻りやればいいだけだしね。
――
「ティア様、準備は出来ましたか?」
ファオラの9の日。私は旅行鞄に荷物を積めて準備をしていた。
今回は妖精の国フェリシューアで開催される予選に参加する事を決めた私は、旅立ちの準備を進めていた。
学園の方は魔王祭に参加する生徒達がある程度成績を残していたら、試験は免除してくれると事前に伝えてくれていたし、憂いはほとんどない。
ただ……またしばらくの間、お父様とお母様に遭えなくなるのは、ほんの少し寂しい。
まあ、聖黒族として、この国の次期女王として……魔王祭に出ないなんて事はまずありえない。他の国の貴族共にどういう風評被害をされるかわかったものじゃないしね。
「それより……ジュール。本当に良かったの?」
旅に行く準備を終えた私は、同じように旅支度を終えて部屋の中で待っているジュールに声を掛けた。
彼女も私と同じように別の国に行く……んだけれど、彼女はガンドルグの魔王祭予選に出る事に決めたらしい。
最初、ジュールは私と一緒に付いてくると思ってたんだけれど、まさか別の国で予選を受けるとは思いもしなかった。
「……はい! どれだけ強くなれたか、私自身知りたいんです! それに……」
言いにくそうにしている彼女は、思うところがあるのだろう。一か月ちょっとだけど、雪風の元で一生懸命鍛錬を積んでいた。それを活かしたいという気持ちも強いのだろうし、私としてはあまり強く言う気もない。
「貴女が行きたいというのなら、私は止めることはしない。その気持ちも、想いも……全部貴女のものなんだしね。だから――本選で会いましょう」
「……っ! はいっ!!」
優しい口調でそれだけ言ってあげると、ジュールは笑顔が弾けて、力強く返事をしてくれた。
「それじゃあ、外に行きましょう? 雪風も待ってるしね」
「はい!」
無事支度を済ませた私達は、館の入り口の方に行くと……二台の鳥車と、雪風が待っていた。
「お二人とも、もうよろしいのですか?」
「ええ」
「はい!」
さっきと同じ力強い笑顔が眩しい。私とジュールはここお別れ。しばらくであるけれど、少し寂しく感じる物だ。
「それじゃあ……ジュール」
「わかりました。雪風先生。ティア様の事をよろしくお願いします」
いつの間にやら先生呼びになっていた雪風は、一度頷くと私と一緒に鳥車に乗り込んだ。
雪風は私と共にフェリシューアに行く。前回魔王祭の本選を見学した者は、全員参加が義務付けられている事を聞いたから、せっかくなら私が出る予選に参加したいのだとか。
予選で上がれるのは一人、もしくは二人。もしかしたら本選に行けない可能性があるのに、それでも雪風は折れなかった。
彼女にも考えがあるみたいだし、あまりとやかく言う必要もないだろう……と、仕方なく納得した結果、一緒に行くことになった。
「エールティア様。行きましょう」
「……ええ」
ジュールが寂しそうな笑顔を浮かべて見送りをしてくれるものだから、思わず歯切れ悪く答えた。
雪風が御者に指示を出したのだろう。ラントルオの鳴き声と共に緩やかに鳥車が動きだした。
徐々に加速していくそれは、景色も段々と置き去りにしていく。
「……大丈夫ですよ。あの子は強くなりました。必ず本選に上がってきますよ」
「……そう。そうね」
私を励ましてくれているようだけれど……それはちょっと的外れのよう感じだ。そういうのじゃなくて、少し。ほんの少しだけ寂しいだけだ。
強くなってくれるより、側にいて欲しかったと思うのは、傲慢なのだろうか? わからないけれど……やっぱり少しだけ心に冷たい風が吹いて、寒く感じた。
0
あなたにおすすめの小説
薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる