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562・栄誉ある凱旋(門番side)
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ファリス一行を乗せている鳥車が見えた瞬間、ルドールの門番達は緊張に包まれた。荷台は暗く見えず、御者も猫人族ではない。特徴的な彼らだからこそ遠目に見ただけで同胞ではないと判断したのだが、すぐにその緊張は解かれる事になる。
「あれは……」
身体や感覚を強化する魔導を習得していない彼らは徐々に近づいてくる鳥車の御者をなんとか見ようと手で陽を隠し、見通すように目を細める。上体ごと顔を前に傾け、ようやくそれが誰なのか気付く。
「鬼人族? なんで彼がここにいるのにゃ?」
「うーん……」
問題があるとすれば彼らがいささか呑気だった事だろうか。ファリス達が行なっている作戦は伝わっているはずなのに、日数が経っているからどうにもよくわからない。思い出すのにさえしばらく掛かった。
「……そうだにゃ! 確か姫を助けにティリアースの人達が行ったはずにゃ!!」
「ということは……ひ、姫が戻ってきたって事かにゃ!?」
頭の回転が遅かった分を取り返すような思考の速さだった。ただ単純に決めつけただけども言えるが。途端にわたわたし出した。迫りつつある鳥車に圧倒され、まだ近づいて来ている途中だというのに慌てふためく姿を誰かが見たら「とりあえず落ち着け」とつっこみを入れていただろう。
「と、とにかく! 僕はベルン様とシャニル様にご報告してくるのにゃ! ペシアンはここにいてにゃ!」
「あ、ちょっとま――」
まるで見捨てられた女房のように相方に追い縋ろうとしたペシアンと呼ばれた淡い黄色でクリームに近い毛を持つ猫人族は、ここで二人ともいなくなれば誰も門番がいなくなると咄嗟に踏み止まり、結果的に取り残された。
「……ひどいのにゃ! フィクスールはいつもそうにゃ!! わたし一人になんでもかんでも押し付けて!!」
相方の自分よりさらに短毛でほんのり白い毛並みの猫人族に地団駄を踏んで八つ当たりするしか出来なかったペシアンは一通り「ひどいひどい」と言った後、もう間も無く到着する鳥車を姿勢を整えて迎える事にした。自国の姫君であるリュネーが乗っていた場合、なんとも無様な姿を見せつける事になってしまう。流石にそれだけは回避したいという思い一心だった。
背筋を正してしっかりと門番をやっていますアピールをしていると、御者席の魔人族――ワーゼルが声を掛けてきた。
「ご苦労様です。私はティリアース国オルド隊所属のワーゼルといいます。ある任務でこの場所に入る許可を戴きたいのですが……」
「あ、はい。軽く中を確かめさせてもらってもよろしいですかにゃ?」
任務で――と言われた時点で大体察していたが、それでも自分の仕事を全うしようとしていたペシアンはある意味門番の鏡とも言えた。
「どうぞ。ただあまり騒がないでくださいね」
特にやましい事もなかったし、ここで下手に拒否して揉め事になったらまたオルドにお仕置きされるだろうと思ってワーゼルもすんなり受け入れた。鳥車を開けたペシアンが中を覗くと、そこには死んだように眠っているリュネー。ちらりとペシアンの方を見て再び真正面を向くオルド。我関せずのファリスにリュネーの隣でしきりに彼女に話しかけていた様子のククオル。他に中を見回しても何もないし、特に誰も話しかけてこないのでそっと扉を閉めたペシアンはすぐさま御者台に向き直る。その様子はわかっていたつもりでも驚きに満ち溢れ、やっぱり思った通りだと内心跳ね上がる感情を抑えながら早歩きになっていたが、御者台で見守っていたワーゼルとユヒトからもはっきりとわかった。
「確認取れましたにゃ! 特に危険物が入っていませんでしたので、そのまま通ってもらって構いませんのにゃ!」
びしっと敬礼をして見送る体勢を取ったペシアンに軽く会釈をしてからワーゼルはラントルオを上手く制御して緩やかに進みだした。それを見えなくなるまで見送ったペシアンは『はーっ』とゆっくりと息を吐きだした。それはそうだ。今まで遠目で見ていたリュネーを間近で見る事が出来て、更に寝ている姿だなんてまずお目に掛かる事は出来ない。そんな彼女の姿を目に焼き付けたペシアンは深いため息を吐いた。
それからしばらくして笑顔で戻ってきたフィクスールはペシアンに話しかけ、怒られたのは言うまでもない。
「今帰ったのにゃ。いや、隊長が事細かに色々聞いてくるから時間が――」
「フィィィィクゥゥスゥゥゥルゥゥゥゥ?」
「ペ、ペシアン? 落ち着くにゃ! ……わ、悪かったにゃ。この通りにゃ!」
上司である隊長と長話になった上、予想通り鳥車がなくなっていたからか上機嫌になって帰ってきたところに激怒した様子のペシアンが恨み満載の眼差しを向けてくるものだから、思わずジャンピング土下座を決めて平謝りするフィクスールだったが、その程度で怒りが収まる事はなく――
「大体わたしがいつも言っているのにゃ! なんでもかんでも他人任せにしないでって」
「ご、ごめんなさいにゃ。許して欲しいにゃ。今度ミルクパフェ奢るから……」
まるで尻に敷かれている旦那を叱りつけている妻の図を見せつけられている周囲は「あ、またやってるにゃ」と思って生暖かい目で見守っているのだった。
「あれは……」
身体や感覚を強化する魔導を習得していない彼らは徐々に近づいてくる鳥車の御者をなんとか見ようと手で陽を隠し、見通すように目を細める。上体ごと顔を前に傾け、ようやくそれが誰なのか気付く。
「鬼人族? なんで彼がここにいるのにゃ?」
「うーん……」
問題があるとすれば彼らがいささか呑気だった事だろうか。ファリス達が行なっている作戦は伝わっているはずなのに、日数が経っているからどうにもよくわからない。思い出すのにさえしばらく掛かった。
「……そうだにゃ! 確か姫を助けにティリアースの人達が行ったはずにゃ!!」
「ということは……ひ、姫が戻ってきたって事かにゃ!?」
頭の回転が遅かった分を取り返すような思考の速さだった。ただ単純に決めつけただけども言えるが。途端にわたわたし出した。迫りつつある鳥車に圧倒され、まだ近づいて来ている途中だというのに慌てふためく姿を誰かが見たら「とりあえず落ち着け」とつっこみを入れていただろう。
「と、とにかく! 僕はベルン様とシャニル様にご報告してくるのにゃ! ペシアンはここにいてにゃ!」
「あ、ちょっとま――」
まるで見捨てられた女房のように相方に追い縋ろうとしたペシアンと呼ばれた淡い黄色でクリームに近い毛を持つ猫人族は、ここで二人ともいなくなれば誰も門番がいなくなると咄嗟に踏み止まり、結果的に取り残された。
「……ひどいのにゃ! フィクスールはいつもそうにゃ!! わたし一人になんでもかんでも押し付けて!!」
相方の自分よりさらに短毛でほんのり白い毛並みの猫人族に地団駄を踏んで八つ当たりするしか出来なかったペシアンは一通り「ひどいひどい」と言った後、もう間も無く到着する鳥車を姿勢を整えて迎える事にした。自国の姫君であるリュネーが乗っていた場合、なんとも無様な姿を見せつける事になってしまう。流石にそれだけは回避したいという思い一心だった。
背筋を正してしっかりと門番をやっていますアピールをしていると、御者席の魔人族――ワーゼルが声を掛けてきた。
「ご苦労様です。私はティリアース国オルド隊所属のワーゼルといいます。ある任務でこの場所に入る許可を戴きたいのですが……」
「あ、はい。軽く中を確かめさせてもらってもよろしいですかにゃ?」
任務で――と言われた時点で大体察していたが、それでも自分の仕事を全うしようとしていたペシアンはある意味門番の鏡とも言えた。
「どうぞ。ただあまり騒がないでくださいね」
特にやましい事もなかったし、ここで下手に拒否して揉め事になったらまたオルドにお仕置きされるだろうと思ってワーゼルもすんなり受け入れた。鳥車を開けたペシアンが中を覗くと、そこには死んだように眠っているリュネー。ちらりとペシアンの方を見て再び真正面を向くオルド。我関せずのファリスにリュネーの隣でしきりに彼女に話しかけていた様子のククオル。他に中を見回しても何もないし、特に誰も話しかけてこないのでそっと扉を閉めたペシアンはすぐさま御者台に向き直る。その様子はわかっていたつもりでも驚きに満ち溢れ、やっぱり思った通りだと内心跳ね上がる感情を抑えながら早歩きになっていたが、御者台で見守っていたワーゼルとユヒトからもはっきりとわかった。
「確認取れましたにゃ! 特に危険物が入っていませんでしたので、そのまま通ってもらって構いませんのにゃ!」
びしっと敬礼をして見送る体勢を取ったペシアンに軽く会釈をしてからワーゼルはラントルオを上手く制御して緩やかに進みだした。それを見えなくなるまで見送ったペシアンは『はーっ』とゆっくりと息を吐きだした。それはそうだ。今まで遠目で見ていたリュネーを間近で見る事が出来て、更に寝ている姿だなんてまずお目に掛かる事は出来ない。そんな彼女の姿を目に焼き付けたペシアンは深いため息を吐いた。
それからしばらくして笑顔で戻ってきたフィクスールはペシアンに話しかけ、怒られたのは言うまでもない。
「今帰ったのにゃ。いや、隊長が事細かに色々聞いてくるから時間が――」
「フィィィィクゥゥスゥゥゥルゥゥゥゥ?」
「ペ、ペシアン? 落ち着くにゃ! ……わ、悪かったにゃ。この通りにゃ!」
上司である隊長と長話になった上、予想通り鳥車がなくなっていたからか上機嫌になって帰ってきたところに激怒した様子のペシアンが恨み満載の眼差しを向けてくるものだから、思わずジャンピング土下座を決めて平謝りするフィクスールだったが、その程度で怒りが収まる事はなく――
「大体わたしがいつも言っているのにゃ! なんでもかんでも他人任せにしないでって」
「ご、ごめんなさいにゃ。許して欲しいにゃ。今度ミルクパフェ奢るから……」
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