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始まり
第一話乃四
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長々と説明が続いてしまったが、マキトシ姫の身長、体重の測定に非接触式測定が用いられた事が理解していただけたであろうか。身体仮想の魔法が開発された経緯には、物理トレースが重要であったため、光学的非接触測定への対応は必要ではなかった。ゆえに、非接触測定によって本来の身長や、体の形態認識によって体積を求めることで、体脂肪率、水分率、骨密度等々(これらは身体仮想によっても変化しない事が証明されている)などから推定体重が導き出されるわけである。
今になってこの値を再測定した理由は、例の海底洞窟の探査に関してである。探査艇の重量測定には、慣性方式が用いられており、物理的測定であるはずなのだが、なぜか身体仮想の増分は計測されないのである。これはついては明確な答えは出ておらず、有力とも言える説もないままに、一種の七不思議的状態となっている。
ともかく積み込む機材、人員の重量申告のため、候補者となっているマキトシ姫の実体重も必要だったのである。
「使用予定の探査艇が余裕あるんで良かったで。下手に狭っ苦しいヤツやと体重以前に身長でアウトやからなあ」
先に衛星チャンネルのニュースになっていた国際探索班は、やはり人員のスケジュールが折り合わず、かなり予定が遅れている。このままでいけば、セイオウ探索班の方が先に行けそうな気配である。
「とはいえ、今のままでは、教授と僕でうちの関係は埋まってしまいそうだ。機材の数が予定より多くなっているからね」
「まあ、そん時は上でもってサポートさせてもらいま。探査艇に乗れへんのは、それはそれで残念やと思うけど、実地調査できるチャンス自体あまりあらへんしなあ。神サンか仏サンか知らんけど、乗れ言うたら、嫌でも乗ることになりまっしゃろ」
「姫は何か信じてた?」
「ん、別に。決まったモンはあらへん。教会行けば祈るし、お寺行けば手ェ合わせるし。敬う気持ちはあるで」
「ま、その辺りは僕も同じだな」
「運は天にまかして、人間は人間の出来ること目一杯やりまっしょーやね」
「おお、がんばろう」
ところが、このやる気がサイレン教授にまで伝染してしまったのか、事態は一変する事となる。
「ギックリ腰?」
「明日出発だって言うのに、教授が機材の積み込みまで張り切っちゃって。はしゃぎすぎだよ。チームリーダーなんだから、もっと自覚を持ってくれなきゃ」
「じゃあ、延期? まさか中止やなんてこと」
「いや、探査は予定通り行われる。これもサイレン教授からの指示だ。教授は母船でサポートにまわる。だから、君も探査艇に乗るんだ」
「ホンマでっか?」
「教授には気の毒に思うけど、教授の体重が72kg、君の実体重が46kgで積める機材が一つ増えた。最新の光電磁波表層認識機だ。文字パターンの予測機能まであるやつだよ。操作のレクチャーをしっかり受けておいてくれ」
「まぁかしてぇ」
そして出発当日。
「姫さま、サイレン教授の代理なんですから、ピクニック気分で行ってはダメですよ」
「わかってまんがな、ネエさん。わてかて教授に「信頼できる愛弟子」まで言われて、ヘタを打つことなんぞでけまへんて」
「ですけど、訓練は本番のつもりで真剣に」
「本番は訓練のつもりで気を楽に、でんな」
「はい。いってらっしゃい」
マキトシ姫他メンバーが探査艇に乗り込む。
「機器最終チェック」
「形状パターン認識OK」
「浸透診断長波OK、同じく短波OK」
「材質解析OK」
「パターン予測、1、2、3、OK」
「探査艇外部センサー、オールグリーン」
「母船定位置に着きます」
少し揺れる感じがした。母船が停止動作に入ったらしい。
「五分後に潜水を開始します」
「アンビリカルシグナル正常値」
「イオン電池残量100%」
「緊急発電機作動チェック…正常」
「潜水開始」
いよいよ海中に探査艇が潜行する。洞窟の入り口付近までは、アンビリカルによって電気と空気は母船から供給される。
「深度100…150…200…降下速度下げ。位置確認」
「予定位置は十一時の方向150m」
「それほど流されなかったな。想定内だ。十一時方向に推進、速度5km/h」
「十一時方向、5km/h、了解」
「目標地点まで三十秒」
「中継ポッドチェック」
「通信信号受信、データ転送正常」
「洞窟入り口に到着」
「探査艇停止」
「停止了解」
「母船、応答願います」
『こちら母船、サイレンじゃ。試験信号の感度も良好』
「前方の洞窟をカメラで捉えています。見えますでしょうか」
『うむ。良く見えとる。もう無線通信に変わっとるのかね』
「はい。それでもアンビリカルを切り離すと、多少解像度は落ちると思います」
『了解じゃ。何においても安全第一でかかってくれたまえ』
「了解。アンビリカルバルブ遮断、電源ルート閉鎖。データルート閉鎖。アンビリカルゲート閉鎖シークエンスへ」
「アンビリカルケーブル解放五秒前。…二、一、解放。ゲート閉鎖します」
「中継ポッド射出」
「内部空調正常。熱交換22%」
「イオン電池残量99%」
この様子を見ていたマキトシ姫、感心仕切りであった。
「いや~、すんごいマニュアルなんやなあ。こういったモンて、自動でちゃちゃっとやってるモンかと思てたわ」
「僕も最初見たときは、そう思った。こういった探索行動はいつトラブルが起きるかわからない。そういう時に万一自動系統もやられてしまったら、何をどうしていいかわからなくなってしまうからね。だから、マニュアル操作にしておくことで、いかなる事態が起きても、何をどうすればいいか、すぐに対処できるわけだよ。もちろん、緊急閉鎖弁なんかの瞬時を争うようなものは、ほとんど自動になっているけどね」
「ふんふん。プロフェッショナルの仕事ちゅうやつでんな」
マキトシ姫に褒められ、操縦員の表情もまんざらではなさそうだ。
探査艇は洞窟内部へと進行する。始めの内は自然の洞窟と変わらなかったが、次第に人工物らしき物が見えてくる。
「形状パターン捜査開始します」
「表層材質解析開始」
「長波浸透診断開始」
「ちょっと待って下さい」
操縦員の一人から声がかかる。
「どうした」
「電流値が予想より大きく出ています。予想値22アンペアに対して26.1アンペアです」
「しまった、もしや」
先輩が最後に入れた、あの最新機材の裏側を確認する。そして、電源を切った。
「電流値21.4アンペア」
「すまん。僕のミスだ。機能の良さに目を取られて、消費電力を確認していなかった」
「使えまへんのんか」
「26アンペアまで行ってしまうと結構電池の持つ時間が短くなってしまう。どうでしょう?」
「フルに使うと三時間は短くなりますね」
「僕らだけの仕事ならいいが、ここはセイオウだけとはいえ、共同研究の場だ。リスクは小さくしたい。この装置はあきらめよう」
「必要に応じて使えばいいんじゃないですか?」
「そう言ってもらえるのはありがたいんですが…。姫、こいつの起動時間は?」
「セッティングまで入れて二十…いや三十秒ちゅうところでんな」
「うーん…よし、電池残量の確認を取って、なるべく短時間で使うようにしよう。それでも二回だけにしよう。いいですかね?」
先輩が他の探索メンバーに確認を取る。
「いいっすよ」
「新しいモンは使いたいですよね。いいんじゃないですか」
「ありがとうございます。姫、使用中も電池残量は気に留めていてくれ」
「了解」
「形状パターン捜査は、このポンコツにまかせよう。なに、サイレン教授と同じで気力だけで持ってくれるさ」
『聞こえとるぞ~』
「いやいや教授、最後のフォローの言葉はちゃんとありますから。「いい意味で」ってね」
『かえってむなしいわい。確かに消費電力の確認を怠ったのは、まずかったのう』
「そう思います」
『じゃが、その後の対処はいい。他のメンバーも賛成してくれとるようだが、無理はしないようにな。何事も』
「安全第一、ですね」
『そうじゃ。マキトシ姫、初めての探査艇捜索じゃからって、力を入れすぎてはいかんぞ。たとえ成果を全くあげられずとも、無事に生還すればリベンジをする機会は必ずある。忘れるな、安全第一じゃぞ』
「安全第一で、全力でんな」
「そういうこと」
『ところで肝心のデータの方じゃが、あまりいい感触じゃなさそうじゃのう』
「そうですね。この形状パターンでは、人工とも自然とも、どちらとも言えますね」
「材質も、はっきりとした人工の物はありませんが、同一材質の集中は不自然さも感じます。自然界に絶対ないかと言われると、そうでもないんですが」
「深層部も、掘り起こされたようにも見える箇所が数箇所ありますが、判断が難しいですね」
「なんや、誰かがわざと、どっちつかずに見せよるみたいにも聞こえまんなあ」
『それは意外と的を得ているかもしれんぞ。その誰かが何者なのか、そこがカギとなるかもしれんな。そろそろ探査機が撮影したアイネリア文字らしきものがあった場所の筈じゃが』
「はい…ありました。停止お願いします」
「速度0へ」
今になってこの値を再測定した理由は、例の海底洞窟の探査に関してである。探査艇の重量測定には、慣性方式が用いられており、物理的測定であるはずなのだが、なぜか身体仮想の増分は計測されないのである。これはついては明確な答えは出ておらず、有力とも言える説もないままに、一種の七不思議的状態となっている。
ともかく積み込む機材、人員の重量申告のため、候補者となっているマキトシ姫の実体重も必要だったのである。
「使用予定の探査艇が余裕あるんで良かったで。下手に狭っ苦しいヤツやと体重以前に身長でアウトやからなあ」
先に衛星チャンネルのニュースになっていた国際探索班は、やはり人員のスケジュールが折り合わず、かなり予定が遅れている。このままでいけば、セイオウ探索班の方が先に行けそうな気配である。
「とはいえ、今のままでは、教授と僕でうちの関係は埋まってしまいそうだ。機材の数が予定より多くなっているからね」
「まあ、そん時は上でもってサポートさせてもらいま。探査艇に乗れへんのは、それはそれで残念やと思うけど、実地調査できるチャンス自体あまりあらへんしなあ。神サンか仏サンか知らんけど、乗れ言うたら、嫌でも乗ることになりまっしゃろ」
「姫は何か信じてた?」
「ん、別に。決まったモンはあらへん。教会行けば祈るし、お寺行けば手ェ合わせるし。敬う気持ちはあるで」
「ま、その辺りは僕も同じだな」
「運は天にまかして、人間は人間の出来ること目一杯やりまっしょーやね」
「おお、がんばろう」
ところが、このやる気がサイレン教授にまで伝染してしまったのか、事態は一変する事となる。
「ギックリ腰?」
「明日出発だって言うのに、教授が機材の積み込みまで張り切っちゃって。はしゃぎすぎだよ。チームリーダーなんだから、もっと自覚を持ってくれなきゃ」
「じゃあ、延期? まさか中止やなんてこと」
「いや、探査は予定通り行われる。これもサイレン教授からの指示だ。教授は母船でサポートにまわる。だから、君も探査艇に乗るんだ」
「ホンマでっか?」
「教授には気の毒に思うけど、教授の体重が72kg、君の実体重が46kgで積める機材が一つ増えた。最新の光電磁波表層認識機だ。文字パターンの予測機能まであるやつだよ。操作のレクチャーをしっかり受けておいてくれ」
「まぁかしてぇ」
そして出発当日。
「姫さま、サイレン教授の代理なんですから、ピクニック気分で行ってはダメですよ」
「わかってまんがな、ネエさん。わてかて教授に「信頼できる愛弟子」まで言われて、ヘタを打つことなんぞでけまへんて」
「ですけど、訓練は本番のつもりで真剣に」
「本番は訓練のつもりで気を楽に、でんな」
「はい。いってらっしゃい」
マキトシ姫他メンバーが探査艇に乗り込む。
「機器最終チェック」
「形状パターン認識OK」
「浸透診断長波OK、同じく短波OK」
「材質解析OK」
「パターン予測、1、2、3、OK」
「探査艇外部センサー、オールグリーン」
「母船定位置に着きます」
少し揺れる感じがした。母船が停止動作に入ったらしい。
「五分後に潜水を開始します」
「アンビリカルシグナル正常値」
「イオン電池残量100%」
「緊急発電機作動チェック…正常」
「潜水開始」
いよいよ海中に探査艇が潜行する。洞窟の入り口付近までは、アンビリカルによって電気と空気は母船から供給される。
「深度100…150…200…降下速度下げ。位置確認」
「予定位置は十一時の方向150m」
「それほど流されなかったな。想定内だ。十一時方向に推進、速度5km/h」
「十一時方向、5km/h、了解」
「目標地点まで三十秒」
「中継ポッドチェック」
「通信信号受信、データ転送正常」
「洞窟入り口に到着」
「探査艇停止」
「停止了解」
「母船、応答願います」
『こちら母船、サイレンじゃ。試験信号の感度も良好』
「前方の洞窟をカメラで捉えています。見えますでしょうか」
『うむ。良く見えとる。もう無線通信に変わっとるのかね』
「はい。それでもアンビリカルを切り離すと、多少解像度は落ちると思います」
『了解じゃ。何においても安全第一でかかってくれたまえ』
「了解。アンビリカルバルブ遮断、電源ルート閉鎖。データルート閉鎖。アンビリカルゲート閉鎖シークエンスへ」
「アンビリカルケーブル解放五秒前。…二、一、解放。ゲート閉鎖します」
「中継ポッド射出」
「内部空調正常。熱交換22%」
「イオン電池残量99%」
この様子を見ていたマキトシ姫、感心仕切りであった。
「いや~、すんごいマニュアルなんやなあ。こういったモンて、自動でちゃちゃっとやってるモンかと思てたわ」
「僕も最初見たときは、そう思った。こういった探索行動はいつトラブルが起きるかわからない。そういう時に万一自動系統もやられてしまったら、何をどうしていいかわからなくなってしまうからね。だから、マニュアル操作にしておくことで、いかなる事態が起きても、何をどうすればいいか、すぐに対処できるわけだよ。もちろん、緊急閉鎖弁なんかの瞬時を争うようなものは、ほとんど自動になっているけどね」
「ふんふん。プロフェッショナルの仕事ちゅうやつでんな」
マキトシ姫に褒められ、操縦員の表情もまんざらではなさそうだ。
探査艇は洞窟内部へと進行する。始めの内は自然の洞窟と変わらなかったが、次第に人工物らしき物が見えてくる。
「形状パターン捜査開始します」
「表層材質解析開始」
「長波浸透診断開始」
「ちょっと待って下さい」
操縦員の一人から声がかかる。
「どうした」
「電流値が予想より大きく出ています。予想値22アンペアに対して26.1アンペアです」
「しまった、もしや」
先輩が最後に入れた、あの最新機材の裏側を確認する。そして、電源を切った。
「電流値21.4アンペア」
「すまん。僕のミスだ。機能の良さに目を取られて、消費電力を確認していなかった」
「使えまへんのんか」
「26アンペアまで行ってしまうと結構電池の持つ時間が短くなってしまう。どうでしょう?」
「フルに使うと三時間は短くなりますね」
「僕らだけの仕事ならいいが、ここはセイオウだけとはいえ、共同研究の場だ。リスクは小さくしたい。この装置はあきらめよう」
「必要に応じて使えばいいんじゃないですか?」
「そう言ってもらえるのはありがたいんですが…。姫、こいつの起動時間は?」
「セッティングまで入れて二十…いや三十秒ちゅうところでんな」
「うーん…よし、電池残量の確認を取って、なるべく短時間で使うようにしよう。それでも二回だけにしよう。いいですかね?」
先輩が他の探索メンバーに確認を取る。
「いいっすよ」
「新しいモンは使いたいですよね。いいんじゃないですか」
「ありがとうございます。姫、使用中も電池残量は気に留めていてくれ」
「了解」
「形状パターン捜査は、このポンコツにまかせよう。なに、サイレン教授と同じで気力だけで持ってくれるさ」
『聞こえとるぞ~』
「いやいや教授、最後のフォローの言葉はちゃんとありますから。「いい意味で」ってね」
『かえってむなしいわい。確かに消費電力の確認を怠ったのは、まずかったのう』
「そう思います」
『じゃが、その後の対処はいい。他のメンバーも賛成してくれとるようだが、無理はしないようにな。何事も』
「安全第一、ですね」
『そうじゃ。マキトシ姫、初めての探査艇捜索じゃからって、力を入れすぎてはいかんぞ。たとえ成果を全くあげられずとも、無事に生還すればリベンジをする機会は必ずある。忘れるな、安全第一じゃぞ』
「安全第一で、全力でんな」
「そういうこと」
『ところで肝心のデータの方じゃが、あまりいい感触じゃなさそうじゃのう』
「そうですね。この形状パターンでは、人工とも自然とも、どちらとも言えますね」
「材質も、はっきりとした人工の物はありませんが、同一材質の集中は不自然さも感じます。自然界に絶対ないかと言われると、そうでもないんですが」
「深層部も、掘り起こされたようにも見える箇所が数箇所ありますが、判断が難しいですね」
「なんや、誰かがわざと、どっちつかずに見せよるみたいにも聞こえまんなあ」
『それは意外と的を得ているかもしれんぞ。その誰かが何者なのか、そこがカギとなるかもしれんな。そろそろ探査機が撮影したアイネリア文字らしきものがあった場所の筈じゃが』
「はい…ありました。停止お願いします」
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