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膠の夜
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銀色を帯びた重い空。重い重い重い…
とろんと粘り気のある空気も。重い重い重い…
転々と舞うような思考に、身動きの取れない足。
真っ黒な地面の上で変に反射する水溜りの中へ、間抜けに突っ込まれた2本の鈍臭い足たち。
重い空気に絡め取られて、手さえも上がらない。
頭頂は紐でつられたように上がっていく感覚と、足は重りをつけられたように沈みこんでいく感覚。
羽根をつけられたような思考は定まらず、ぼんやりと思い出す、いつかの月夜の中へ漂い出る。
ずっと降り続ける水銀のような雨に、身は冷えて、体はとにかく重たいのだ。
重い重い重い…思い
通りゆく人々は傘をさして、私をどんどん置いて過ぎて行ってしまう。
手は動かぬ。足も動かぬ。
軽やかなお脳は、同じ場面を何度も繰り返し踊り続け飛び回る。
通り過ぎていく人々に声をかける事さえ思い至らず。
その意味も見出せず。
ただ膠のような夜に沈みながら、なぜ、私は声も出せない?
とろんと粘り気のある空気も。重い重い重い…
転々と舞うような思考に、身動きの取れない足。
真っ黒な地面の上で変に反射する水溜りの中へ、間抜けに突っ込まれた2本の鈍臭い足たち。
重い空気に絡め取られて、手さえも上がらない。
頭頂は紐でつられたように上がっていく感覚と、足は重りをつけられたように沈みこんでいく感覚。
羽根をつけられたような思考は定まらず、ぼんやりと思い出す、いつかの月夜の中へ漂い出る。
ずっと降り続ける水銀のような雨に、身は冷えて、体はとにかく重たいのだ。
重い重い重い…思い
通りゆく人々は傘をさして、私をどんどん置いて過ぎて行ってしまう。
手は動かぬ。足も動かぬ。
軽やかなお脳は、同じ場面を何度も繰り返し踊り続け飛び回る。
通り過ぎていく人々に声をかける事さえ思い至らず。
その意味も見出せず。
ただ膠のような夜に沈みながら、なぜ、私は声も出せない?
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