19 / 31
幼少期
19
しおりを挟む「でもまだ少し話しただけで、友達になってくれたのかわからないけどな」
俺だけが友達であると勝手に思い込んで、あとから違うって言われた時のダメージはすごいからちゃんと相手に友達認定されてからにしよう。
「そ、そうなんだ…、どんな話したの?」
「あまり話したことなかったからとりあえずお互いの趣味とか、好きな食べ物とかかな?」
あとは絢斗がやたら俺を褒めてきたことは黙っておこう。
「ゆうせいと話できてうらやましい…」
「ふはっ、何言ってんだよ。今、俺とこうしてちゃんと話してるじゃん」
「それでもなの!その時のゆうせいはその時にしか見れないし話せないじゃん!今のいっしゅんいっしゅんが大事ってドラマで言ってたよ!」
「ははっ、櫂はそんなに俺と一緒がいいのか?」
俺が友達できて一緒にいられなくなるかもと思ってさっき悲しい顔をしてたのはそれが理由だったのかな?
「当たり前だよ!ゆうせいのとなりはいつもぼくって決まっていたんだから」
はぁ~…、推しが尊い。
本当尊くて、しんどいわ。
推しからそう言われるなんて、きっと俺は前世で徳を積んだに違いない。
「そんなこと言ってくれてありがとな。俺の隣も櫂に決まってるから、クラスが離れてもこれからもよろしくな」
「うんっ!ゆうせいのとなりはぼく!」
「櫂の隣は俺!」
櫂の真似して言ってたら、めちゃくちゃ喜んでくれました。
「そういえば、ゆうせいと話したその子の名前はなんて言うの?」
「名前?えーっと、あ、そうだ!水無瀬絢斗!」
やべ。忘れるところだった。絶対忘れないとか言ってたのにこれじゃあ本当にやばいな。危ない危ない。
「え、…」
「櫂、覚えてるか?一応、前同じクラスだった子なんだけど」
「うん、知ってる」
「え!まじ?知ってたんだ!俺、本当最低だけど、覚えてなかったから失礼なことしてしまったんだよね」
「その子ね、ドッジボールの時、いつもゆうせいのうしろキープしてたから知ってた。ずるかった」
「え?そうだったんだ。ひたすら櫂にパスすることしか頭になくて気づかなかった」
「なにそれゆうせい…っ、ぼくにむちゅうだったんだね」
照れているのか赤面する櫂。
「当たり前だろ。あ、でも話してみると絢斗結構いいやつだったよ」
「え、もう名前でよんでるの?」
「ま、その方が呼びやすいし」
「むぅ、本当ずるいっ!」
「ふはっ、櫂は本当面白いな」
さっきも似たようなこと言ってた。
ちゃんと櫂のことも名前で呼んでいるのに。
「笑いごとじゃないよ!!こっちはね、じんせいをかけてしんけんだよ!!」
「それは悪かった。それに人生をかけるなんてかっこいいこと言うね、櫂」
「か、かっこいいだなんて…っ、!と、とりあえずゆうせいの一番はぼくじゃなきゃいやだからね!わすれないで!」
本当に櫂は俺の一番が好きだな。
それから櫂からは『他の子なんか目に入らないくらいにずっとぼくのことむちゅうでいてね!やくそくだよ』という可愛いお願いをされて、指切りげんまんをした。
34
あなたにおすすめの小説
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
聞いてた話と何か違う!
きのこのこのこ
BL
春、新しい出会いに胸が高鳴る中、千紘はすべてを思い出した。俺様生徒会長、腹黒副会長、チャラ男会計にワンコな書記、庶務は双子の愉快な生徒会メンバーと送るドキドキな日常――前世で大人気だったBLゲームを。そしてそのゲームの舞台こそ、千紘が今日入学した名門鷹耀学院であった。
生徒会メンバーは変態ばかり!?ゲームには登場しない人気グループ!?
聞いてた話と何か違うんですけど!
※主人公総受けで過激な描写もありますが、固定カプで着地します。
他のサイトにも投稿しています。
魔王様の執着から逃れたいっ!
クズねこ
BL
「孤独をわかってくれるのは君だけなんだ、死ぬまで一緒にいようね」
魔王様に執着されて俺の普通の生活は終わりを迎えた。いつからこの魔王城にいるかわからない。ずっと外に出させてもらってないんだよね
俺がいれば魔王様は安心して楽しく生活が送れる。俺さえ我慢すれば大丈夫なんだ‥‥‥でも、自由になりたい
魔王様に縛られず、また自由な生活がしたい。
他の人と話すだけでその人は罰を与えられ、生活も制限される。そんな生活は苦しい。心が壊れそう
だから、心が壊れてしまう前に逃げ出さなくてはいけないの
でも、最近思うんだよね。魔王様のことあんまり考えてなかったって。
あの頃は、魔王様から逃げ出すことしか考えてなかった。
ずっと、執着されて辛かったのは本当だけど、もう少し魔王様のこと考えられたんじゃないかな?
はじめは、魔王様の愛を受け入れられず苦しんでいたユキ。自由を求めてある人の家にお世話になります。
魔王様と離れて自由を手に入れたユキは魔王様のことを思い返し、もう少し魔王様の気持ちをわかってあげればよかったかな? と言う気持ちが湧いてきます。
次に魔王様に会った時、ユキは魔王様の愛を受け入れるのでしょうか?
それとも受け入れずに他の人のところへ行ってしまうのでしょうか?
三角関係が繰り広げる執着BLストーリーをぜひ、お楽しみください。
誰と一緒になって欲しい など思ってくださりましたら、感想で待ってますっ
『面白い』『好きっ』と、思われましたら、♡やお気に入り登録をしていただけると嬉しいですっ
第一章 魔王様の執着から逃れたいっ 連載中❗️
第二章 自由を求めてお世話になりますっ
第三章 魔王様に見つかりますっ
第四章 ハッピーエンドを目指しますっ
週一更新! 日曜日に更新しますっ!
先輩たちの心の声に翻弄されています!
七瀬
BL
人と関わるのが少し苦手な高校1年生・綾瀬遙真(あやせとうま)。
ある日、食堂へ向かう人混みの中で先輩にぶつかった瞬間──彼は「触れた相手の心の声」が聞こえるようになった。
最初に声を拾ってしまったのは、対照的な二人の先輩。
乱暴そうな俺様ヤンキー・不破春樹(ふわはるき)と、爽やかで優しい王子様・橘司(たちばなつかさ)。
見せる顔と心の声の落差に戸惑う遙真。けれど、彼らはなぜか遙真に強い関心を示しはじめる。
****
三作目の投稿になります。三角関係の学園BLですが、なるべくみんなを幸せにして終わりますのでご安心ください。
ご感想・ご指摘など気軽にコメントいただけると嬉しいです‼️
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
メインキャラ達の様子がおかしい件について
白鳩 唯斗
BL
前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。
サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。
どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。
ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。
世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。
どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!
主人公が老若男女問わず好かれる話です。
登場キャラは全員闇を抱えています。
精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。
BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。
恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。
平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています
七瀬
BL
あらすじ
春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。
政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。
****
初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m
異世界から戻ったら再会した幼馴染から溺愛される話〜君の想いが届くまで〜
一優璃 /Ninomae Yuuri
BL
異世界での記憶を胸に、元の世界へ戻った真白。
けれど、彼を待っていたのは
あの日とはまるで違う姿の幼馴染・朔(さく)だった。
「よかった。真白……ずっと待ってた」
――なんで僕をいじめていた奴が、こんなに泣いているんだ?
失われた時間。
言葉にできなかった想い。
不器用にすれ違ってきたふたりの心が、再び重なり始める。
「真白が生きてるなら、それだけでいい」
異世界で強くなった真白と、不器用に愛を抱えた朔の物語。
※第二章…異世界での成長編
※第三章…真白と朔、再会と恋の物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる