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それから俺の評判はさらに悪くなった。
オリバーは俺に無視されているにも関わらず、話しかけてくるのは変わっていない。またヒロインであるミシェル・テナも普通に俺に話しかけてきてこの前クッキーをもらった。可愛くラッピングまでされていた。すごく食べたい気持ちを抑えて、何も言わず、みんなの前で教室のゴミ箱に捨てた。
言うまでもないが非難の嵐だった。
だけど、誰もいなくなった放課後ゴミ箱を漁って探してきちんと食べた。めちゃくちゃおいしかった。あ、でもマリーの次にというのを付け加えておこう。
はぁ…。みんなと話したい。特にオリバーとヒロインちゃんとは。だけど、だめなんだ。マリーを不安にさせてしまう。俺の夢はマリーを幸せにすることであり、好きな人と結ばれてほしい。マリーが誰かと結ばれるまでは、俺は頑張る。そして、その後、許してもらえない覚悟でオリバーやヒロインちゃん、そしてみんなに土下座して謝るつもりだ。
「アレン、寝ぐせついているよ」
そう言って、いつものように横に座り、俺の髪を撫でた。
「あ、オリバーずるい!私が最初に気づいたのに~!私もアレンの髪の毛触りたい!」
ヒロインちゃんも反対側の俺の隣に座り、口を膨らませていた。俺は、こんな嫌われ状態の今、態度を変えない二人は神かよ。もう俺だったら、こんなに無視されると心折れるよ。
これをマリーに見られたりしたら最悪だ。
一応、ちゃんと守っているから大丈夫だと思うけど…。
それから放課後になり、マリーと学園内のカフェで待ち合わせした。
「アレン、遅くなってごめんね!ちょっとアイツ等まくのに時間かかっちゃった!」
「大丈夫だよ。それより、誰をまいたの?大丈夫?」
マリーは可愛いからモテちゃうんだよな。変な野郎に付き纏われていないか心配だ。
「全然大丈夫よ!それより、アレン。いつも私のお願いきいてもらってありがとう。誰かから酷いことされてない?」
「大丈夫だよ。俺はマリーが一番だからね。陰口は言われているみたいだけど、直接酷いことされていることはないよ」
「ごめんね、アレン…。来年は同じクラスだといいわ」
「うん。俺もマリーと一緒がいいな」
「っ、もう!アレン恥ずかしいわ」
照れるマリーは可愛い。この笑顔を守りたいという男は山ほどいるだろう。
「あ、そうだ。あの四人とはどうなんだ?」
「え、四人って?」
「ほら、マリーの好きな人」
「えっと、あ。そうだったわ!相変わらずよ。でも四人のこと同じくらい好きだからまだ自分でも整理がつかないの」
「そっか。でも焦らなくてもいいんだぞ。マリーが惹かれた相手ならきっと素敵な人だろうし」
「ふふ。ありがとう。アレン大好き」
「さすがに照れる」
大好きなんて言葉は本当に好きな人に言いなさいとマリーに言いたいが、マリーに好きと言ってもらえて満更でもない俺だった。
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