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しおりを挟む今なんて言った…?
「す、好き放題…?」
「言い訳してもだめよ、私見たの。たまたま次の授業が移動でアレンがいる教室を覗いたら、オリバーに手にキスされたり腰を回されたりしていたのをね。オリバーを無視しているのはわかったけど、なんで隣の女の子とは話しているの?私以外とは話して欲しくないのに」
み、見てたのか?!
まさか、一番見られたくない相手であるマリーに見られていたなんて…。
「そ、それは…」
言葉が詰まる。
約束を破ったのは流石にやばい。
「酷いわ。あれほど約束したのに…。傷ついた」
「ごめんね、マリー。て、あぁ泣かないで」
俺ってやつは、大切なマリーを泣かせて傷つけてしまうなんて最低だ。
「私、毎日不安で仕方なかったの。それなのにあんなの見せられたら、もう」
手で顔を覆い、泣くマリー。
俺が完全に悪い。
マリーを幸せにする前に、泣かせて悲しい思いをさせてしまうなんて、兄失格だ。
いずれ、バレるのも時間の問題だった。でも、この際だから話した方が絶対いい。俺も耐えれないでいたから。
ちゃんとマリーと話そう。マリーならきっとわかってくれる。
「マリー、話したいことがあるんだ。聞いてくれる?」
「…いや」
「そうだよね、怒ってるよね。…ごめんね。でも聞いてほしいんだ」
「……」
マリーは黙り、少しして頷いた。
オリバーに好き放題されている理由と、ヒロインちゃんと話している理由をちゃんと正直に話した。
「…そういうことなんだけど、無視するのがもう耐えられないんだ」
「なによ、それ!オリバーは無視されたことが嫌であんなことしてたってこと?」
「うん。無視しているから何も言えなくて…」
「うぅ…。それに一番問題なのが隣の女の子!その子が私の恋を邪魔するかもってなに?だからアレンがその子と付き合う!?一番許せないんだから!!!!絶対嫌!!!」
「勝手なことしてごめんね…マリーのだと思ったんだ」
「私のためだったらそんなことしないで。…ア、アレンは…そ、その子と私どっちが大事なの?」
「マリーに決まってるけど」
震えながら話すマリーにすぐに返答した。
マリーが一番だよ。小さい頃からずっと一緒なんだ。大切な可愛い妹だ。
マリーは安心したように胸を押さえた。
「良かった…。いつもわがままでごめんね。私のお願いがアレンを困られせていたなんて知らなかった」
「俺もマリーを不安にさせてばかりでごめん」
「ううん、いいの。私がお願いしたみんなと話さないで無視してはなしにしましょう。それだったらオリバーに好き放題されなくて済むってことよね?」
「そうだと思う」
「あと、私のためだからと言って隣にいた好きでもない女の子と付き合うとかそんな馬鹿なことやめてね。アレンは私だけ見てて」
「もちろんだよ、ごめんね。」
やっぱり、話せばわかってくれた。
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