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第漆幕
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「柳生も組頭も嫌いじゃなかったのかよ」
何処と無く上からの目線で在る態度が気に食わない。
月嶋が何方の組頭が嫌いなのかは分からず終いで在る。とは言え、将軍家と深い繋がりの有る柳生を嫌うと為れば、何方にせよ上司で在るからにして、何方も嫌いで在る可能性は高い。目上と云う物が須く嫌いなので在ろう。
余りにも自分勝手な物言いに、慎太郎は強く奥歯を噛み締めた。
「無論、嫌いだ。御上も大嫌いだ」
だが、月嶋は手馴れた物で在った。見抜かれた事も何の其の。寧ろ、気にさえして居ない。当然と言わん許りに、厄介事を吹き飛ばす斯くの如く鼻息を荒げた。
「だがな、御前にとっては何一つ不利益の無い高待遇だ。而も、仇討赦免状が下りれば、柳生に討ち入りし放題」
武士の家系には「仇討ち」が認められて居る。とは言え、無条件で行える訳ではない。其れでは只の虐殺で在る。
一般的に「仇討ち」には「仇討赦免状」が必要に為る。御上が発行する許可証と言った所か。白装束に身を包み、真正面から申し込まれたので在れば、武士には受けて立つ義務が在る。然うでなければ、名誉も尊厳も在った物ではないので、到底「士農工商」は成り立たないで在ろう。
何処と無く上からの目線で在る態度が気に食わない。
月嶋が何方の組頭が嫌いなのかは分からず終いで在る。とは言え、将軍家と深い繋がりの有る柳生を嫌うと為れば、何方にせよ上司で在るからにして、何方も嫌いで在る可能性は高い。目上と云う物が須く嫌いなので在ろう。
余りにも自分勝手な物言いに、慎太郎は強く奥歯を噛み締めた。
「無論、嫌いだ。御上も大嫌いだ」
だが、月嶋は手馴れた物で在った。見抜かれた事も何の其の。寧ろ、気にさえして居ない。当然と言わん許りに、厄介事を吹き飛ばす斯くの如く鼻息を荒げた。
「だがな、御前にとっては何一つ不利益の無い高待遇だ。而も、仇討赦免状が下りれば、柳生に討ち入りし放題」
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