輝く人

彩柚月

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5 羽衣泥棒

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 早く地上に行きたい二人は、
 ヒソヒソ内緒話。

 「それで、どうする?」
 「今度のねえさま達の水浴びに忍び込みもう。」
 「大丈夫かな?」
 「ねえさま達は、たくさんいるから、同じ服を着ればバレないわ。」
 「じゃあその時に!」
 「一緒に行こう!」


 ねえ様達が水浴びをする日、こっそり二人で集団に潜り込む。降りるのは簡単。雲の隙間から空気に乗ってフワフワ落ちる。

 とても高い山の森の中。綺麗な泉にの近くに降り立つ。ねえさま達は衣を脱いで、綺麗な泉に飛び込んだ。

 マゴニアの女の子は周りをぐるっと見渡して、色が違う。匂いが違う。手触りが違う。これが地上!と喜んだ。
 テンペスタの女の子は、それを見てから、
 「私も水浴びしてくるね。置いていかれないように近くに居てね。」
 と言い、マゴニアの女の子は
 「わかった。連れてきてありがとう。」
 と、言った。

 二人はしばらく、それぞれ楽しんだ。
 
 突然、ねえ様の叫び声
 「帰るわよ!ヒトに見つかった!」

 びっくりして、マゴニアの女の子は泉の方へ走り寄る。
 びっくりして、テンペスタの女の子は、羽衣を掛けた木のところへ走り寄る。

 「羽衣がないわ!」
 
 テンペスタの女の子は、後から泉に入ったので、その一枚だけ、皆の木とは違うクロマツの枝に掛けていた。

 その羽衣を、ヒトの男が盗ったのだ!

 盗られたことに気づけるはずもなく、テンペスタの女の子は羽衣を探す。
 抱えてもらわなければ上に帰れないマゴニアの女の子は、探すのを手伝おうと泉から離れようとしたところ、
 「行ってはダメよ。昇りなさい。」
 と、ねえ様に言われるが、
 「私には羽衣がありません。あの子が抱えて昇ってくれる約束でした。」
 と話すと、
 「仕方がないわ。私が抱えていってあげる。」
 
 
 
 
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