愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月

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4 取り引き

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「そろそろ飽きたか。」
「夫の元へ参ります。」
「諦めないのか。」
「私の為に出稼ぎに行ったのです。」
「戻って来ないのだろう。捨てられたのだ」
「動けないだけかもしれません。」
「森の端は。」
「チラとも見えません。」

「必ず見つけます。必ず森を抜けて夫の元へ参ります。森を抜けて大きい街へ出稼ぎに行った夫も私を想って待っています。」


男は少し考えてから言った。
「取り引きをするなら道を示してやる。」

「何を求めるのですか。」
「お前の一部。」

「そうだな。初めてだから、1度目はその長い髪を貰おう。そうすれば街への森の出口を指し示してやる。」

「どうぞ。髪はまた伸びます。それで夫に会えるのならば。」

長い髪は今やザンバラ。

男は、珠を浮かべて、光の線を出すとこう言った。

「光の示す方へ歩け」


言われた通りに歩き出す。

森には木々と草ばかり。
日の光すら届かない。


いくらか歩くと光は消えた。
消えても方向はこっち。

歩けども歩けども、

森の端は未だ見えず。






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