9 / 122
婚約破棄されました
第9話 入所テスト②
しおりを挟む
「では、答案を頂きます」
2時間のテストが終わり、今は副所長さんに答案を渡してカンニングチェックを受けているところだ。
テストの内容は、私はてっきり穴埋めで単語を答えさせるような形式かと思ったけど、実際は答えがなさそうな問いかけに対してひたすら意見を書くというものだった。
特に面白かったのは"何故人が使える魔法は火、水、土、風の四属性に分かれているのか?"という問いだった。私はそもそも属性が分かれているのはおかしいと考えているので、その辺のことも含めてスペースギリギリまで書いた。ちょっと余計なことまで書いちゃった気がするけど、それで減点されてもそのときはそのときだ。
「はい、カンニングはしていないようですね。それでは私はこのテストの採点と別の仕事があるので失礼いたします。この後はこちらのジョセフ所員について行ってください。」
「ジョセフ・パウエルです。よろしくお願いします、シェルシェーレ様。」
そう言って挨拶してくれたのは茶髪に青い目をした爽やかな青年だ。私とそんなに歳は離れていない気がする。
「こちらこそよろしくお願いいたします」
「では、こちらへどうぞ」
そういうとジョセフさんは私の前を歩き始めた。
「次は魔法の実技テストになりますので、軍事試験場まで移動します。」
「わかりました」
「…ところで、先程のテストはいかがでしたか?」
「何をどこまで書けば良いか分からなくて難しかったです…あ、決してテスト内容にケチをつけているわけでは!!」
「ハハ、大丈夫ですよ。私も入所のとき同じテストを受けたときに似たようなことを考えましたから。」
「それなら良かったです」
「次の実技テストは、筆記テストに比べると重要度は低いので気軽に構えてください。」
あれ、そうなの?結構実技の準備頑張ったんだけど…まあテストで使わなくても今後も使えるし無駄にはならないからいっか。
「はい、わかりました」
――――――
しばらく歩くと、試験場らしき広けた場所にでた。試験場とは言っても見た目は騎士の訓練場のような感じだった。そして実際そこでは騎士らしき人達がなにやら色々な武器を持って振ったり丸太を斬りつけたりしている。
「ここが軍事試験場です」
「広いですね…騎士の方々は何をなさっているんですか?」
「ああ、彼らは第7騎士団の皆さんで、試作した武器のテスターをして頂いているんです。」
「第7騎士団…?」
「彼らは帝国騎士団の中でも少し特殊な騎士団で、帝国にとって脅威となる可能性のある個人や組織を取り締まる役割をになっているんです。それでその際に証拠としてでてくる魔法具や魔法陣なんかの調査に魔法研究所が協力する代わりに、騎士団の皆さんにはこうして試作品を試してもらっているという訳です。」
「なるほど、そうなんですね!」
要するに第7騎士団と魔法研究所はウィン・ウィンの関係ってことか。
「お、新米さんか?」
突然後ろから声が聞こえてきた。声の方を振り返ると…
「あ……!!」
そこには見覚えのある人物が立っていた。
2時間のテストが終わり、今は副所長さんに答案を渡してカンニングチェックを受けているところだ。
テストの内容は、私はてっきり穴埋めで単語を答えさせるような形式かと思ったけど、実際は答えがなさそうな問いかけに対してひたすら意見を書くというものだった。
特に面白かったのは"何故人が使える魔法は火、水、土、風の四属性に分かれているのか?"という問いだった。私はそもそも属性が分かれているのはおかしいと考えているので、その辺のことも含めてスペースギリギリまで書いた。ちょっと余計なことまで書いちゃった気がするけど、それで減点されてもそのときはそのときだ。
「はい、カンニングはしていないようですね。それでは私はこのテストの採点と別の仕事があるので失礼いたします。この後はこちらのジョセフ所員について行ってください。」
「ジョセフ・パウエルです。よろしくお願いします、シェルシェーレ様。」
そう言って挨拶してくれたのは茶髪に青い目をした爽やかな青年だ。私とそんなに歳は離れていない気がする。
「こちらこそよろしくお願いいたします」
「では、こちらへどうぞ」
そういうとジョセフさんは私の前を歩き始めた。
「次は魔法の実技テストになりますので、軍事試験場まで移動します。」
「わかりました」
「…ところで、先程のテストはいかがでしたか?」
「何をどこまで書けば良いか分からなくて難しかったです…あ、決してテスト内容にケチをつけているわけでは!!」
「ハハ、大丈夫ですよ。私も入所のとき同じテストを受けたときに似たようなことを考えましたから。」
「それなら良かったです」
「次の実技テストは、筆記テストに比べると重要度は低いので気軽に構えてください。」
あれ、そうなの?結構実技の準備頑張ったんだけど…まあテストで使わなくても今後も使えるし無駄にはならないからいっか。
「はい、わかりました」
――――――
しばらく歩くと、試験場らしき広けた場所にでた。試験場とは言っても見た目は騎士の訓練場のような感じだった。そして実際そこでは騎士らしき人達がなにやら色々な武器を持って振ったり丸太を斬りつけたりしている。
「ここが軍事試験場です」
「広いですね…騎士の方々は何をなさっているんですか?」
「ああ、彼らは第7騎士団の皆さんで、試作した武器のテスターをして頂いているんです。」
「第7騎士団…?」
「彼らは帝国騎士団の中でも少し特殊な騎士団で、帝国にとって脅威となる可能性のある個人や組織を取り締まる役割をになっているんです。それでその際に証拠としてでてくる魔法具や魔法陣なんかの調査に魔法研究所が協力する代わりに、騎士団の皆さんにはこうして試作品を試してもらっているという訳です。」
「なるほど、そうなんですね!」
要するに第7騎士団と魔法研究所はウィン・ウィンの関係ってことか。
「お、新米さんか?」
突然後ろから声が聞こえてきた。声の方を振り返ると…
「あ……!!」
そこには見覚えのある人物が立っていた。
0
あなたにおすすめの小説
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
私を家から追い出した妹達は、これから後悔するようです
天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私サフィラよりも、妹エイダの方が優秀だった。
それは全て私の力によるものだけど、そのことを知っているのにエイダは姉に迷惑していると言い広めていく。
婚約者のヴァン王子はエイダの発言を信じて、私は婚約破棄を言い渡されてしまう。
その後、エイダは私の力が必要ないと思い込んでいるようで、私を家から追い出す。
これから元家族やヴァンは後悔するけど、私には関係ありません。
「優秀な妹の相手は疲れるので平凡な姉で妥協したい」なんて言われて、受け入れると思っているんですか?
木山楽斗
恋愛
子爵令嬢であるラルーナは、平凡な令嬢であった。
ただ彼女には一つだけ普通ではない点がある。それは優秀な妹の存在だ。
魔法学園においても入学以来首位を独占している妹は、多くの貴族令息から注目されており、学園内で何度も求婚されていた。
そんな妹が求婚を受け入れたという噂を聞いて、ラルーナは驚いた。
ずっと求婚され続けても断っていた妹を射止めたのか誰なのか、彼女は気になった。そこでラルーナは、自分にも無関係ではないため、その婚約者の元を訪ねてみることにした。
妹の婚約者だと噂される人物と顔を合わせたラルーナは、ひどく不快な気持ちになった。
侯爵家の令息であるその男は、嫌味な人であったからだ。そんな人を婚約者に選ぶなんて信じられない。ラルーナはそう思っていた。
しかし彼女は、すぐに知ることとなった。自分の周りで、不可解なことが起きているということを。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
【完結】婚約者なんて眼中にありません
らんか
恋愛
あー、気が抜ける。
婚約者とのお茶会なのにときめかない……
私は若いお子様には興味ないんだってば。
やだ、あの騎士団長様、素敵! 確か、お子さんはもう成人してるし、奥様が亡くなってからずっと、独り身だったような?
大人の哀愁が滲み出ているわぁ。
それに強くて守ってもらえそう。
男はやっぱり包容力よね!
私も守ってもらいたいわぁ!
これは、そんな事を考えているおじ様好きの婚約者と、その婚約者を何とか振り向かせたい王子が奮闘する物語……
短めのお話です。
サクッと、読み終えてしまえます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる