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考えることが増えました
第94話 白銀髪の青年①
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リナ達が去った後、また別の貴族が挨拶に来た。
今まで通り父親と息子の組み合わせで、確か父親の方はタクシス侯爵だ。そして息子は…あれ?あの白銀の髪は…
「久しぶりだね、シェルシェーレ嬢。」
「はい。お会いできて光栄です、タクシス侯爵様。」
「相変わらず元気そうで何よりだ。研究所での仕事は順調かな?」
タクシス侯はお父様と旧知の仲で、その関係で私とも度々話す機会がある。タクシス侯はお父様に準ずる秀才でありながら、堅物のお父様とは対照的に温和な雰囲気のお方だ。
「はい、お陰様で。」
ちなみに、私が研究所に入るときにタクシス伯も口添えをしてくれたそうなので、お陰様というのはただの社交辞令という訳でもない。
「早速なんだが、今日はうちの三男に挨拶させようと思って来たんだ。」
「それって…」
私はその三男らしき白銀髪の青年の方に視線を移す。青年は私の方を見ておどおどしている。
「ああ、そうだ。こちらが…ん?どうしたアルド、そんなに動揺して。」
ようやく息子を見て異変に気がついたタクシス侯が問う。
「あ、いやその…」
アルドと呼ばれていた青年が口ごもる。
「…もしかして、ご子息は魔法研究所で働かれていますか?」
「!…ああ、そうだが…なぜそれを知っているのかね?もしや、研究所で既に知り合っていたのか?」
「直接お話したことは無いのですが、何度かお見かけしたことがあります。」
"ついでにエリオット様が私にキスしようとしているところ(フリだけど)を見られました"とは言わないでおく。そう、この人はこの前出くわした人間魔法課の研究員だ。
それにしても、貴族だとは思ってなかったな…爵位を持っている人とその夫人、長男くらいは一通り把握してるけど、三男までは知らなかった。
「おお、そうだったか!それなら話は早い。ちょうど同じ職場の仲間同士だから、ぜひ仲良くしてもらおうと思ってな。」
「なるほど、そうでしたか…改めまして、シュバルツ侯爵家長女のシェルシェーレ・シュバルツです。よろしくお願いします、アルド様。」
「……」
「先程からどうしたのだアルド、人見知りしている訳でもないだろう。ちゃんと挨拶しなさい。」
「あ…アルド・タクシスです…」
アルド様はようやくまともに喋ってくれたけど、未だに目線を合わせてくれない。どれだけ前のことを気にしてるんだ。
「あの、タクシス侯爵様。少しそちらの方でアルド様とお話してきてもよろしいですか?」
私は会場の端の方を指す。
「ああ、構わないよ。ほらアルド、行ってきなさい。」
「は、はい…」
アルド様は力なく返事をすると、歩き始めた私にとぼとぼとついてくるのであった。
今まで通り父親と息子の組み合わせで、確か父親の方はタクシス侯爵だ。そして息子は…あれ?あの白銀の髪は…
「久しぶりだね、シェルシェーレ嬢。」
「はい。お会いできて光栄です、タクシス侯爵様。」
「相変わらず元気そうで何よりだ。研究所での仕事は順調かな?」
タクシス侯はお父様と旧知の仲で、その関係で私とも度々話す機会がある。タクシス侯はお父様に準ずる秀才でありながら、堅物のお父様とは対照的に温和な雰囲気のお方だ。
「はい、お陰様で。」
ちなみに、私が研究所に入るときにタクシス伯も口添えをしてくれたそうなので、お陰様というのはただの社交辞令という訳でもない。
「早速なんだが、今日はうちの三男に挨拶させようと思って来たんだ。」
「それって…」
私はその三男らしき白銀髪の青年の方に視線を移す。青年は私の方を見ておどおどしている。
「ああ、そうだ。こちらが…ん?どうしたアルド、そんなに動揺して。」
ようやく息子を見て異変に気がついたタクシス侯が問う。
「あ、いやその…」
アルドと呼ばれていた青年が口ごもる。
「…もしかして、ご子息は魔法研究所で働かれていますか?」
「!…ああ、そうだが…なぜそれを知っているのかね?もしや、研究所で既に知り合っていたのか?」
「直接お話したことは無いのですが、何度かお見かけしたことがあります。」
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それにしても、貴族だとは思ってなかったな…爵位を持っている人とその夫人、長男くらいは一通り把握してるけど、三男までは知らなかった。
「おお、そうだったか!それなら話は早い。ちょうど同じ職場の仲間同士だから、ぜひ仲良くしてもらおうと思ってな。」
「なるほど、そうでしたか…改めまして、シュバルツ侯爵家長女のシェルシェーレ・シュバルツです。よろしくお願いします、アルド様。」
「……」
「先程からどうしたのだアルド、人見知りしている訳でもないだろう。ちゃんと挨拶しなさい。」
「あ…アルド・タクシスです…」
アルド様はようやくまともに喋ってくれたけど、未だに目線を合わせてくれない。どれだけ前のことを気にしてるんだ。
「あの、タクシス侯爵様。少しそちらの方でアルド様とお話してきてもよろしいですか?」
私は会場の端の方を指す。
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