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34.『魔性』(2)
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断ち切るように拘束を外されて、カークはのろのろと自分で股間の戒めを解いた。ぞくりと思わず放ちそうになったのを寸前握り締めて耐え、重い身体を引きずって起きる。ぎゅっと入っていく道具から伸びたコードを引っ張り、スイッチを手にしてゆっくり押した。
「……っあ……っぁん」
揺れ始めた身体を煽るように動かして一番いいところに導いていく。じっと見ていたシュガットがごくりと唾を呑み込んでベッドに近付きながら、自分のものを取り出した。
「んっ……んっ」
カークは喘ぎながら前を緩やかに揉み立てる。
「は…はっう……ああぁ……シュガット……さ…んっ」
呼びながら伏せていた目を上げてシュガットを見据え、口を開いた。舐めたがるように舌をちらつかせながら、ゆっくり唇を濡らす。シュガットのものがゆっくり膨れ上がってくるのを見ながら、そちらへ足を開いた。
「っぅ、うぁ…っ」
蠕動している道具をそのまま摘み、引き抜きにかかる。
「い……い…ぁ…っ」
声が掠れて上ずっていく。痛みと快感に頭が過熱して、思わず放したものも長く拘束されていたせいか、すぐに吐き出せなくてどろどろと濁った液が溢れ落ちていく。
「……シュ……ガット……っ…」
そこを凝視している相手にもう一度喘ぎながら呼びかけて、口を大きく開きながらねだる。
「ちょ…う……だい……」
「カーク……っっお」
唸ったシュガットの声と同時に顔を打った液を浴びながら仰け反り、カークは高く嗤いながら道具を引き抜いた。
「失礼いたします」
部屋を出ながら声をかけても、椅子に座ったシュガットは振り返りもしない。茫然とした横顔に虚ろな眼差しは、もうそこに居なくなってしまったカークの幻をまだ見ているようだ。
シャワーで濡れた髪の毛を掻き上げ、手首の痣に苦笑し、シャツの上にスーツを羽織ったところで、廊下の少し離れた場所に腕を組んで立っている姿を見つけた。
「ブルームさん」
「……」
無言で差し出してくる煙草を一瞬断ろうかと思った。けれど、相手の思い詰めた顔に静かに一本引き抜き、銜えてブルームの煙草から火をもらう。伏せていた目をゆっくり上げると、屈み込むような姿勢のブルームが無言で睨みつけている。
「……どうしたんですか、怖い顔ですね」
「……レグルがまた軽い発作を起こした」
「…そうですか」
それじゃあしばらく私の御用はなさそうですね。
そう微笑むとふいにブルームが抱き締めてくる。
「ブルームさん?」
「……」
「………あなたまで堕ちてもらっても困るんですよ」
依然答えのない相手が煙草を落とし、カークの指からもむしり取る。床でにじりつけたのと同時に顎を跳ね上げられて口を塞がれた。
「ん…っ」
熱い舌はシュガットにもレグルにもない熱心さと柔らかさで口の中を蹂躙する。快さに身体が溶けて、きつく抱かれるままに背中に腕を回そうとしたが、それは拒まれて一旦口を放された。
「……どうしたんです」
「二度と触れない」
低い声が唸った。ちろりと唇を舐めるカークの舌に誘われたように吸いつかれ、苦笑する間もなく甘噛みされながら吸われた。
「ん……っ、さすがに…お上手で」
「余計なことを言うな」
じっとしてろ、カーク。
耳もとに囁かれて、その口調が遠い昔に聞いたオウライカそっくりなのに、思わず身体が震えた。
「狡いですね」
「手段を選ばないのはお互いさまだろう」
囁きあってまた唇を重ねる。
好意ではない、思いやりでもない、これは単にはっきりした欲望というやつ、猛ったものを押しつけながら伝えてくるブルームはやっぱり大人の男で、貪るのは唇だけ、胸にも反応してるカークのものにも触れてこない。
「カーク」
「…はい」
「何を……考えてる」
「……今はあなたの…ことを」
「……なるほど…」
俺よりお前のほうがうんと狡いな、そう指摘されて苦笑した。
「……っあ……っぁん」
揺れ始めた身体を煽るように動かして一番いいところに導いていく。じっと見ていたシュガットがごくりと唾を呑み込んでベッドに近付きながら、自分のものを取り出した。
「んっ……んっ」
カークは喘ぎながら前を緩やかに揉み立てる。
「は…はっう……ああぁ……シュガット……さ…んっ」
呼びながら伏せていた目を上げてシュガットを見据え、口を開いた。舐めたがるように舌をちらつかせながら、ゆっくり唇を濡らす。シュガットのものがゆっくり膨れ上がってくるのを見ながら、そちらへ足を開いた。
「っぅ、うぁ…っ」
蠕動している道具をそのまま摘み、引き抜きにかかる。
「い……い…ぁ…っ」
声が掠れて上ずっていく。痛みと快感に頭が過熱して、思わず放したものも長く拘束されていたせいか、すぐに吐き出せなくてどろどろと濁った液が溢れ落ちていく。
「……シュ……ガット……っ…」
そこを凝視している相手にもう一度喘ぎながら呼びかけて、口を大きく開きながらねだる。
「ちょ…う……だい……」
「カーク……っっお」
唸ったシュガットの声と同時に顔を打った液を浴びながら仰け反り、カークは高く嗤いながら道具を引き抜いた。
「失礼いたします」
部屋を出ながら声をかけても、椅子に座ったシュガットは振り返りもしない。茫然とした横顔に虚ろな眼差しは、もうそこに居なくなってしまったカークの幻をまだ見ているようだ。
シャワーで濡れた髪の毛を掻き上げ、手首の痣に苦笑し、シャツの上にスーツを羽織ったところで、廊下の少し離れた場所に腕を組んで立っている姿を見つけた。
「ブルームさん」
「……」
無言で差し出してくる煙草を一瞬断ろうかと思った。けれど、相手の思い詰めた顔に静かに一本引き抜き、銜えてブルームの煙草から火をもらう。伏せていた目をゆっくり上げると、屈み込むような姿勢のブルームが無言で睨みつけている。
「……どうしたんですか、怖い顔ですね」
「……レグルがまた軽い発作を起こした」
「…そうですか」
それじゃあしばらく私の御用はなさそうですね。
そう微笑むとふいにブルームが抱き締めてくる。
「ブルームさん?」
「……」
「………あなたまで堕ちてもらっても困るんですよ」
依然答えのない相手が煙草を落とし、カークの指からもむしり取る。床でにじりつけたのと同時に顎を跳ね上げられて口を塞がれた。
「ん…っ」
熱い舌はシュガットにもレグルにもない熱心さと柔らかさで口の中を蹂躙する。快さに身体が溶けて、きつく抱かれるままに背中に腕を回そうとしたが、それは拒まれて一旦口を放された。
「……どうしたんです」
「二度と触れない」
低い声が唸った。ちろりと唇を舐めるカークの舌に誘われたように吸いつかれ、苦笑する間もなく甘噛みされながら吸われた。
「ん……っ、さすがに…お上手で」
「余計なことを言うな」
じっとしてろ、カーク。
耳もとに囁かれて、その口調が遠い昔に聞いたオウライカそっくりなのに、思わず身体が震えた。
「狡いですね」
「手段を選ばないのはお互いさまだろう」
囁きあってまた唇を重ねる。
好意ではない、思いやりでもない、これは単にはっきりした欲望というやつ、猛ったものを押しつけながら伝えてくるブルームはやっぱり大人の男で、貪るのは唇だけ、胸にも反応してるカークのものにも触れてこない。
「カーク」
「…はい」
「何を……考えてる」
「……今はあなたの…ことを」
「……なるほど…」
俺よりお前のほうがうんと狡いな、そう指摘されて苦笑した。
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