21 / 48
6.転生記憶(1)
しおりを挟む
「少し待っててくれ。そのカップを入れられる袋を探してくる」
何だかちょっといづらくなった。帰りたいと言い出した僕に、春日はリカのカップを丁寧に洗い上げてから二階に消えた。
その間、僕はテーブルで春日の祖父、道斗さんと向き合っていた。
「いやー、昼には帰れんかと思っとったが」
道斗さんはうれしそうにトーストを取り上げると、冷蔵庫から出したブルーベリージャムの大瓶に大きなスプーンを突っ込んでたっぷり取り出し、にこにこしながらパンの全面に塗りたくった。
「よかった、よかった」
厚さ五ミリほどにジャムを塗り重ねてから、満足そうに白い髭の真ん中へ押し込んでいく。
血がつながってるせいだろうか。道斗さんにも、春日と同じ雰囲気がある。僕が何をしていようとここにいるのを拒まない、僕のやることを問い詰めたりしない、柔らかで温かな見守るような気配。
道斗さんがあんまり楽しそうに全身全霊を込めてトーストを食べていくから、ついつい見ほれていたけど、相手の目がいつの間にか僕を見つめているのに気づいた。
急いで目を伏せ、カップを両手で包む。
「伊織は両親のことを話したかね?」
しばらく僕を見つめた後、道斗さんは考え考えしたような声でゆっくりと尋ねてきた。
「え、あの…四、五年前に亡くなった、っていうことは…」
「事故でな」
相手は重くうなずいた。
「飛行機事故だったよ」
春日そっくりの口調で応じて、さりげなく、道斗さんは付け加えた。
「伊織はそうなると知っとったが」
「え?」
僕はぽかんと老人を見た。
何を、誰が知っていたって?
瞬きして、急に乾いた喉に唾を飲み込んだ。相手がふざけているわけでも、僕をからかってるわけでもないことに気づいて、なおさら混乱した。
「何を、ですか」
わかりきったことを繰り返すと、道斗さんはもう一度、うなずいた。
「わしらには、そんなことはわからんのにな」
そうじゃない、僕は何を、と聞いたんだ。言い返しかけて、僕は口をつぐんだ。
道斗さんは、ちゃんと僕の『声』に応えているのだ。
道斗さんは気がついている。僕が彼の言ったことを十分に理解しているのだ、と。ただ認めたくなくて、時間稼ぎの質問を繰り返したに過ぎない、と。
だから、話を進めたのだ。
それでも、僕はもう一度抵抗した。
「春日が、両親が飛行機事故にあうって、知ってたっていうんですか?」
道斗さんは、今度もきちんと僕の気持ちをくみ取ってくれた。しっかり確かな様子でうなずいて、
「二年ほど前にはわかっているそうだ、大概のことならば」
「二年、ほど前…」
僕は幼い春日の姿を思い浮かべた。小学校四、五年生の春日。それより、なお二年前。
小学校二、三年の、春日。
黒いランドセルが、ようやくコンテナのように見えなくなったぐらいの、けれどもまだ、学校という組織に慣れ切れなくて、あちこちで困ったことにぶつかっていた年ごろ。そんな小さいころに、二年後には両親が死ぬとわかっていた、という。
「春日が、そう話したんですか?」
どんな思いで。
それより、疑っては見なかったのだろうか、その感覚が間違っていないかと。
僕が母さんの気持ちを計り兼ねるように、『まずい』のは僕だと考えていたように。
それとも。
「…え、大概のこと?」
重ねて尋ねて、老人が付け加えたことばの意味に気がついた。
両親の事故のことだけがわかったんじゃなかった。いろんなこと、いいことも悪いことも、春日の中では二年前には予想がついて。
だから、疑うことなんてなかったんだ。
その予想がいつもとても正確だったから、それが避けようもないほどはっきりしていたから、春日は両親の事故を確信してしまったんだ。
「それって、あの、超能力、とかいうやつ…」
「違うそうだよ」
道斗さんはあっさり首を振った。
「伊織の言うところではな。あれが何からそういう知識を得ているのかはよくわからんのだが、伊織は『転生の記憶』と呼ばれているものを、かなりたくさん持って生まれてきたらしい」
僕はふいに周囲があやふやなものになっていくような気がした。うろたえて道斗さんを睨みつける。
この人はおかしいんだ。そして、この人にそんなことを吹き込んだ、春日という奴もかなり危ない奴に違いない。
道斗さんは相変わらず、ブルーベリージャムをトーストに山盛りにして食べている。コーヒーは豊かな香りを漂わせ、日の光は一杯にダイニングに満ちている。
当たり前の、よくある光景。
ごく普通の、よくある、昼間。
僕の不審と不安を感じ取ったのだろうか、道斗さんがふとトーストをかじるのをやめて優しい目で僕を見た。
「信じる必要はない、と伊織は言っとったよ」
道斗さんは淡々と続けた。
「輪廻転生の思想も、ある種の方便なんだから、と。人間は間違いを繰り返す生き物、それでいいんだ、ともな」
そこでふとことばを切って、道斗さんは唇をゆがめた。
泣き出しそうなのをこらえている、そう見えたのは一瞬だった。緩やかに緊張を解いて再び話し出す。
「けれど時々、にっちもさっちもいかなくなってしまう者がいる。繰り返し自分を傷つけて、どこへも行けない、何もできなくなってしまう一生ばかりを繰り返す者が」
繰り返し自分を傷つけて、どこへも行けない、何もできなくなってしまう一生を繰り返す者。
くらり、くらり、と頭が回り始めていた。
いつかの夢。
山上の門の僧と武士。
図書室カウンターの春日と僕。
この家の玄関に立つ、春日と僕。
春日は僕のことを話してるんだ。
けれど、その確信は、続いた道斗さんのことばに崩れた。
「小学校の三年、ぐらいのときじゃったかなあ。伊織がわしに電話をかけてきた。わしと二人で会いたい、という。そのころ、伊織達は別の町に住んどったのでな、南高杉の駅まで迎えに出ると、思い詰めた顔をして駅前で待っておった。何があったと聞いてもすぐには話さなんだが」
道斗さんがあれこれ尋ねても春日は無言で歩き続けていた。だが、この家へ上る坂を上がり始めたとき、とうとう耐え切れなくなったように話し始めたのだという。
「自分には『転生』の記憶があるんだ、と」
道斗さんは少しの間口をつぐんだ。医者として、春日のことばを道斗さんが真剣に受け取れなかったことは想像できた。
その道斗さんにいらだつように、春日は一気にしゃべったらしい。
「人間の一生は、ある種の課題を背負って続ける学校のようなもので、その課題をクリアしない限り同じことを繰り返すしかないんだ、と。自分には相手の背負っている課題が見える、その課題がどこまで消化できているのか、何に遮られているのかもわかる、と」
ほう、と老人はため息をついた。唐突に疲れたみたいな、重いため息だった。軽く首を振り、目を上げて僕に首を振って見せ、苦笑した。
「信じられるかね? それまで普通に遊んでいた孫が、いきなり『転生』だの、人生の課題だのと? いや、信じられるわけがなかろう。けれど、伊織はわしが何にも言わないのがどういう意味か、気づいておったよ。この家に着くなり、辛かったのじゃな、玄関で泣き崩れた」
道斗さんは最後はかすれた声でつぶやき、うつむいて、トーストに今度は一センチほどもジャムを盛った。
「玄関で座り込んだまま、うめくように言ったよ、両親が、死ぬのだ、と」
道斗さんは何かそれが魔法の鏡で、そこに過去が全て映っているようにテーブルをじっと眺めた。
「自分にはよくわかっているのだ、とも言った。両親は今の人生をとても立派に生き抜いた。するべきことをし、学ぶべきことを学んだ。だから、もう人生を終えてもかまわないのだ、と。けれど」
突然ことばを切って、道斗さんはふいにトーストを口に押し込んだ。何かに怒っているような荒々しい食べ方で何口か噛み、ごくりとそれを飲み下した。
「けれど、自分はまだ両親と一緒に居たいのだ、と。自分には生死の意味も命の理由もわかっているけど、それでも両親がとても好きで、まだまだ一緒に居たかったのだ、と」
僕は玄関でスリッパをそろえた春日のことを思い出した。あの玄関で泣き崩れていた小さな春日を想像した。
「わしは大丈夫だ、と言ってしまった……かわいそうに」
何だかちょっといづらくなった。帰りたいと言い出した僕に、春日はリカのカップを丁寧に洗い上げてから二階に消えた。
その間、僕はテーブルで春日の祖父、道斗さんと向き合っていた。
「いやー、昼には帰れんかと思っとったが」
道斗さんはうれしそうにトーストを取り上げると、冷蔵庫から出したブルーベリージャムの大瓶に大きなスプーンを突っ込んでたっぷり取り出し、にこにこしながらパンの全面に塗りたくった。
「よかった、よかった」
厚さ五ミリほどにジャムを塗り重ねてから、満足そうに白い髭の真ん中へ押し込んでいく。
血がつながってるせいだろうか。道斗さんにも、春日と同じ雰囲気がある。僕が何をしていようとここにいるのを拒まない、僕のやることを問い詰めたりしない、柔らかで温かな見守るような気配。
道斗さんがあんまり楽しそうに全身全霊を込めてトーストを食べていくから、ついつい見ほれていたけど、相手の目がいつの間にか僕を見つめているのに気づいた。
急いで目を伏せ、カップを両手で包む。
「伊織は両親のことを話したかね?」
しばらく僕を見つめた後、道斗さんは考え考えしたような声でゆっくりと尋ねてきた。
「え、あの…四、五年前に亡くなった、っていうことは…」
「事故でな」
相手は重くうなずいた。
「飛行機事故だったよ」
春日そっくりの口調で応じて、さりげなく、道斗さんは付け加えた。
「伊織はそうなると知っとったが」
「え?」
僕はぽかんと老人を見た。
何を、誰が知っていたって?
瞬きして、急に乾いた喉に唾を飲み込んだ。相手がふざけているわけでも、僕をからかってるわけでもないことに気づいて、なおさら混乱した。
「何を、ですか」
わかりきったことを繰り返すと、道斗さんはもう一度、うなずいた。
「わしらには、そんなことはわからんのにな」
そうじゃない、僕は何を、と聞いたんだ。言い返しかけて、僕は口をつぐんだ。
道斗さんは、ちゃんと僕の『声』に応えているのだ。
道斗さんは気がついている。僕が彼の言ったことを十分に理解しているのだ、と。ただ認めたくなくて、時間稼ぎの質問を繰り返したに過ぎない、と。
だから、話を進めたのだ。
それでも、僕はもう一度抵抗した。
「春日が、両親が飛行機事故にあうって、知ってたっていうんですか?」
道斗さんは、今度もきちんと僕の気持ちをくみ取ってくれた。しっかり確かな様子でうなずいて、
「二年ほど前にはわかっているそうだ、大概のことならば」
「二年、ほど前…」
僕は幼い春日の姿を思い浮かべた。小学校四、五年生の春日。それより、なお二年前。
小学校二、三年の、春日。
黒いランドセルが、ようやくコンテナのように見えなくなったぐらいの、けれどもまだ、学校という組織に慣れ切れなくて、あちこちで困ったことにぶつかっていた年ごろ。そんな小さいころに、二年後には両親が死ぬとわかっていた、という。
「春日が、そう話したんですか?」
どんな思いで。
それより、疑っては見なかったのだろうか、その感覚が間違っていないかと。
僕が母さんの気持ちを計り兼ねるように、『まずい』のは僕だと考えていたように。
それとも。
「…え、大概のこと?」
重ねて尋ねて、老人が付け加えたことばの意味に気がついた。
両親の事故のことだけがわかったんじゃなかった。いろんなこと、いいことも悪いことも、春日の中では二年前には予想がついて。
だから、疑うことなんてなかったんだ。
その予想がいつもとても正確だったから、それが避けようもないほどはっきりしていたから、春日は両親の事故を確信してしまったんだ。
「それって、あの、超能力、とかいうやつ…」
「違うそうだよ」
道斗さんはあっさり首を振った。
「伊織の言うところではな。あれが何からそういう知識を得ているのかはよくわからんのだが、伊織は『転生の記憶』と呼ばれているものを、かなりたくさん持って生まれてきたらしい」
僕はふいに周囲があやふやなものになっていくような気がした。うろたえて道斗さんを睨みつける。
この人はおかしいんだ。そして、この人にそんなことを吹き込んだ、春日という奴もかなり危ない奴に違いない。
道斗さんは相変わらず、ブルーベリージャムをトーストに山盛りにして食べている。コーヒーは豊かな香りを漂わせ、日の光は一杯にダイニングに満ちている。
当たり前の、よくある光景。
ごく普通の、よくある、昼間。
僕の不審と不安を感じ取ったのだろうか、道斗さんがふとトーストをかじるのをやめて優しい目で僕を見た。
「信じる必要はない、と伊織は言っとったよ」
道斗さんは淡々と続けた。
「輪廻転生の思想も、ある種の方便なんだから、と。人間は間違いを繰り返す生き物、それでいいんだ、ともな」
そこでふとことばを切って、道斗さんは唇をゆがめた。
泣き出しそうなのをこらえている、そう見えたのは一瞬だった。緩やかに緊張を解いて再び話し出す。
「けれど時々、にっちもさっちもいかなくなってしまう者がいる。繰り返し自分を傷つけて、どこへも行けない、何もできなくなってしまう一生ばかりを繰り返す者が」
繰り返し自分を傷つけて、どこへも行けない、何もできなくなってしまう一生を繰り返す者。
くらり、くらり、と頭が回り始めていた。
いつかの夢。
山上の門の僧と武士。
図書室カウンターの春日と僕。
この家の玄関に立つ、春日と僕。
春日は僕のことを話してるんだ。
けれど、その確信は、続いた道斗さんのことばに崩れた。
「小学校の三年、ぐらいのときじゃったかなあ。伊織がわしに電話をかけてきた。わしと二人で会いたい、という。そのころ、伊織達は別の町に住んどったのでな、南高杉の駅まで迎えに出ると、思い詰めた顔をして駅前で待っておった。何があったと聞いてもすぐには話さなんだが」
道斗さんがあれこれ尋ねても春日は無言で歩き続けていた。だが、この家へ上る坂を上がり始めたとき、とうとう耐え切れなくなったように話し始めたのだという。
「自分には『転生』の記憶があるんだ、と」
道斗さんは少しの間口をつぐんだ。医者として、春日のことばを道斗さんが真剣に受け取れなかったことは想像できた。
その道斗さんにいらだつように、春日は一気にしゃべったらしい。
「人間の一生は、ある種の課題を背負って続ける学校のようなもので、その課題をクリアしない限り同じことを繰り返すしかないんだ、と。自分には相手の背負っている課題が見える、その課題がどこまで消化できているのか、何に遮られているのかもわかる、と」
ほう、と老人はため息をついた。唐突に疲れたみたいな、重いため息だった。軽く首を振り、目を上げて僕に首を振って見せ、苦笑した。
「信じられるかね? それまで普通に遊んでいた孫が、いきなり『転生』だの、人生の課題だのと? いや、信じられるわけがなかろう。けれど、伊織はわしが何にも言わないのがどういう意味か、気づいておったよ。この家に着くなり、辛かったのじゃな、玄関で泣き崩れた」
道斗さんは最後はかすれた声でつぶやき、うつむいて、トーストに今度は一センチほどもジャムを盛った。
「玄関で座り込んだまま、うめくように言ったよ、両親が、死ぬのだ、と」
道斗さんは何かそれが魔法の鏡で、そこに過去が全て映っているようにテーブルをじっと眺めた。
「自分にはよくわかっているのだ、とも言った。両親は今の人生をとても立派に生き抜いた。するべきことをし、学ぶべきことを学んだ。だから、もう人生を終えてもかまわないのだ、と。けれど」
突然ことばを切って、道斗さんはふいにトーストを口に押し込んだ。何かに怒っているような荒々しい食べ方で何口か噛み、ごくりとそれを飲み下した。
「けれど、自分はまだ両親と一緒に居たいのだ、と。自分には生死の意味も命の理由もわかっているけど、それでも両親がとても好きで、まだまだ一緒に居たかったのだ、と」
僕は玄関でスリッパをそろえた春日のことを思い出した。あの玄関で泣き崩れていた小さな春日を想像した。
「わしは大丈夫だ、と言ってしまった……かわいそうに」
0
あなたにおすすめの小説
あなたの片想いを聞いてしまった夜
柴田はつみ
恋愛
「『好きな人がいる』——その一言で、私の世界は音を失った。」
公爵令嬢リリアーヌの初恋は、隣家の若き公爵アレクシスだった。
政務や領地行事で顔を合わせるたび、言葉少なな彼の沈黙さえ、彼女には優しさに聞こえた。——毎日会える。それだけで十分幸せだと信じていた。
しかしある日、回廊の陰で聞いてしまう。
「好きな人がいる。……片想いなんだ」
名前は出ない。だから、リリアーヌの胸は残酷に結論を作る。自分ではないのだ、と。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
白苑後宮の薬膳女官
絹乃
キャラ文芸
白苑(はくえん)後宮には、先代の薬膳女官が侍女に毒を盛ったという疑惑が今も残っていた。先代は瑞雪(ルイシュエ)の叔母である。叔母の濡れ衣を晴らすため、瑞雪は偽名を使い新たな薬膳女官として働いていた。
ある日、幼帝は瑞雪に勅命を下した。「病弱な皇后候補の少女を薬膳で救え」と。瑞雪の相棒となるのは、幼帝の護衛である寡黙な武官、星宇(シンユィ)。だが、元気を取り戻しはじめた少女が毒に倒れる。再び薬膳女官への疑いが向けられる中、瑞雪は星宇の揺るぎない信頼を支えに、後宮に渦巻く陰謀へ踏み込んでいく。
薬膳と毒が導く真相、叔母にかけられた冤罪の影。
静かに心を近づける薬膳女官と武官が紡ぐ、後宮ミステリー。
鎌倉黒猫カフェ クロスオーバー
櫻井千姫
キャラ文芸
鎌倉の滑川近くにある古民家カフェ「クロスオーバー」。イケメンだけどちょっと不思議な雰囲気のマスター、船瀬守生と、守生と意思を交わすことのできる黒猫ハデス。ふたりが迎えるお客さんたちは、希死念慮を抱えた人ばかり。ブラック企業、失恋、友人関係、生活苦......消えたい、いなくなりたい。そんな思いを抱える彼らに振る舞われる「思い出のおやつ」が、人生のどん詰まりにぶち当たった彼らの未来をやさしく照らす。そして守生とハデス、「クロスオーバー」の秘密とは?※表紙のみAI使用
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる