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サーシャのひとりごと②ゆい
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ゆいの家に遊びに行ったことがあるの。
正確には、おじいさんの家。
その時は、彼女に会いたくなって連絡したら
おじいさんの家にいる、と言ったから
行ってみたの。
おじいさんの家は運送会社を経営していて
初めて行った時は、びっくりしたわ。
海賊のアジトかと思ったものよ。
そこにいた男たちは
みんな目を丸くして私のことを見に来たわ。
当然よね。わかるわ。
ゆいは会社の裏で
おばあさんと一緒に落ち葉を集めて
“焼きいも“を作っていたわ。
「こんなことをしているヒマがあったら
自分磨きをするべきよ。」と言ったら
「焼きいも、おいしいよ。」と言って
私にひとつくれたの。
確かに、とっても美味しかったわ。
彼女には、
もっと勉強して、世界の要人に選んでもらえるような
素敵なレディになることをアドバイスしたの。
それには、身だしなみも整えて。
持ち物も、毎日着る服も、靴も大切よ
と言ってあげたの。
そうしたら、ゆいはこう言ったの
「私は学校でずっとジャージばかり着ていたからわからないの。
サーシャが着なくなった服をちょうだい。
そうすれば、サーシャみたいな素敵な大人の女性になれるわ。
ね、いいでしょ。」
だから、最初は私がいらなくなった服をゆいにあげていたの。
でも、気づいたら
私は、自分の服を買うために店に入ったのに、
いつの間にか、彼女に似合いそうな服を選んでいたの。
今日もそうよ。
せっかく服を買ったから
今、どこにいるのか、彼女に連絡してみたの。
正確には、おじいさんの家。
その時は、彼女に会いたくなって連絡したら
おじいさんの家にいる、と言ったから
行ってみたの。
おじいさんの家は運送会社を経営していて
初めて行った時は、びっくりしたわ。
海賊のアジトかと思ったものよ。
そこにいた男たちは
みんな目を丸くして私のことを見に来たわ。
当然よね。わかるわ。
ゆいは会社の裏で
おばあさんと一緒に落ち葉を集めて
“焼きいも“を作っていたわ。
「こんなことをしているヒマがあったら
自分磨きをするべきよ。」と言ったら
「焼きいも、おいしいよ。」と言って
私にひとつくれたの。
確かに、とっても美味しかったわ。
彼女には、
もっと勉強して、世界の要人に選んでもらえるような
素敵なレディになることをアドバイスしたの。
それには、身だしなみも整えて。
持ち物も、毎日着る服も、靴も大切よ
と言ってあげたの。
そうしたら、ゆいはこう言ったの
「私は学校でずっとジャージばかり着ていたからわからないの。
サーシャが着なくなった服をちょうだい。
そうすれば、サーシャみたいな素敵な大人の女性になれるわ。
ね、いいでしょ。」
だから、最初は私がいらなくなった服をゆいにあげていたの。
でも、気づいたら
私は、自分の服を買うために店に入ったのに、
いつの間にか、彼女に似合いそうな服を選んでいたの。
今日もそうよ。
せっかく服を買ったから
今、どこにいるのか、彼女に連絡してみたの。
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