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もう一度大好きのハグをして④
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ゆいは大学生の時ファミリーレストランでアルバイトしていると
体調不良の外国人男性が「トイレを使わせて下さい。」
と入店して来た。
顔色が悪く変な汗をかいているその人を見て
その人が店を出る時に
ゆいはロッカーにあったスポーツドリンクを渡した。
その人はスポーツドリンクと引き換えに
名刺をゆいに渡してこう言った。
「あなた、私の会社で働きませんか?」
それは、大手航空会社の中国支部のトップだった。
帰宅した時にそのことを家族に話すと
母はゆいの手を握り
「こんなチャンス2度とないから行くべきだわ!」
と言った。
ゆいはキツイ研修を終えて中国にやって来た。
そして、ここでも幾多の試練を乗り越えて
5年後帰国することになった。
ゆいは学生時代からの彼氏と結婚すると思われたが
暗雲が立ちこめる。
新年のスケジュール確認の場でユウキは仕事仲間に相談する。
「ゆいが夏休みで帰国する9月にちょっとまとまった休みが欲しいんだけど。」
「何言ってんだよ!9月なんて悠長なこと言ってないで今行けよ!
オマエ歳いくつだよ!過ぎた時間は戻らないんだぞ!
CAなんてモテるに決まってるだろ。誰かに取られてからじゃ遅いだろっ‼︎」
バンドメンバーのマモルが机をバンッと叩きながら立ち上がる。
「まぁまぁ、マモル落ち着けよ。ユウキにはユウキの考えがあるんだよ。」
杏が言った。
9月になった。
帰国したゆいの家にユウキはいた。
ゆいの家族は気を利かせて小旅行に出掛けていた。
「じゃあ、そろそろ帰るよ。」
どうでもいい話ばかりしていた。
玄関までゆいは見送りに来た。
「もう一度大好きのハグをして」
ユウキはどうしても言えなかった。
体調不良の外国人男性が「トイレを使わせて下さい。」
と入店して来た。
顔色が悪く変な汗をかいているその人を見て
その人が店を出る時に
ゆいはロッカーにあったスポーツドリンクを渡した。
その人はスポーツドリンクと引き換えに
名刺をゆいに渡してこう言った。
「あなた、私の会社で働きませんか?」
それは、大手航空会社の中国支部のトップだった。
帰宅した時にそのことを家族に話すと
母はゆいの手を握り
「こんなチャンス2度とないから行くべきだわ!」
と言った。
ゆいはキツイ研修を終えて中国にやって来た。
そして、ここでも幾多の試練を乗り越えて
5年後帰国することになった。
ゆいは学生時代からの彼氏と結婚すると思われたが
暗雲が立ちこめる。
新年のスケジュール確認の場でユウキは仕事仲間に相談する。
「ゆいが夏休みで帰国する9月にちょっとまとまった休みが欲しいんだけど。」
「何言ってんだよ!9月なんて悠長なこと言ってないで今行けよ!
オマエ歳いくつだよ!過ぎた時間は戻らないんだぞ!
CAなんてモテるに決まってるだろ。誰かに取られてからじゃ遅いだろっ‼︎」
バンドメンバーのマモルが机をバンッと叩きながら立ち上がる。
「まぁまぁ、マモル落ち着けよ。ユウキにはユウキの考えがあるんだよ。」
杏が言った。
9月になった。
帰国したゆいの家にユウキはいた。
ゆいの家族は気を利かせて小旅行に出掛けていた。
「じゃあ、そろそろ帰るよ。」
どうでもいい話ばかりしていた。
玄関までゆいは見送りに来た。
「もう一度大好きのハグをして」
ユウキはどうしても言えなかった。
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