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第二章
15.内なる力
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ランバルドを出て数日が経った。その間、モンスターと遭遇することもあったが特に手こずることもなく順調に進んでいく。
寝る時には交代で夜の番をした。今日の夜の番は僕とポミュだ。
「ポムさん、お茶です。」
そう言ってポミュが淹れてくれたのは緑茶だった。
「ありがとう・・・。本当は皆みたいにコーヒーが飲めれば良かったんだけどね・・・。」
「ふふ・・・。ポムさんは苦いのは苦手ですものね。」
そう言ってポミュはコーヒーを飲む。
「でも、緑茶があるなんてビックリだったよ・・・。紅茶とかならありそうだけど・・・。」
こんな日本とは違う場所で緑茶が飲めるなんて驚きだ。
「リョクチャという言葉は分かりませんが、グリーンティーがお気に入りというのはチビット族には珍しいことではありませんよ?」
「そうなの?」
「はい。私達、チビット族は元々刺激物をあまり好みません。極端に甘い、苦い、酸っぱい、辛い物は私たちの胃袋には合わないんです。」
「でも、ポミュはコーヒーを飲んでいるよね?」
「これは、父の影響です。私の父はコーヒーがとても好きなんです。なので、私も良く飲むようになって・・・。」
「へぇ・・・。そういえば、ポミュのご両親はポレラ村にはいなかったよね?どこか遠くに住んでいるの?」
「はい。私の父は王都の騎士団に所属しているんです。母は王家のメイドをしています。」
「へぇ・・・。ポミュのお母さんがメイドというのは凄いね・・・。通りでメイドの仕事が板についていると思ったよ・・・。」
「母に比べるとまだまだですよ・・・。」
そう言ってポミュはコーヒーを一口飲む。その頬は少し赤いのは焚火の明かりのせいではないだろう・・・。
「凄いといえば、ポムさんの方がすごいです!チビット族なのに冒険者として活躍する人なんて周りにはいませんでしたから・・・。」
「う~ん・・・。そう言われてもあまり実感は湧かないかな?」
「そうなんですか?」
「うん。僕はミネアさんのパーティーに入れてもらっているけどまだまだ半人前だから・・・。まだまだ、パーティーの皆に助けてもらってばかりだし・・・。」
「それでも、凄いと思います。魔獣の種を飲んだ化け物をポムさんが圧倒したと聞きましたよ?」
「ああ・・・。アレは本当によくわからないんだ・・・。」
そう言って僕は緑茶の入ったカップを見る。
「あの時は、本当に無我夢中で・・・。気が付いたら僕の内側から力が溢れてきた感じで・・・。ミネアさんの家の書庫で調べてみたけど結局わからなくて・・・。」
「そうなんですね・・・。」
「僕は、少し怖いな・・・。あの力のお陰であの化け物を倒すことが出来たけどその力が安全なものなのか・・・。もし、それでみんなを傷つけてしまったらと思うと・・・。」
「ポムさん。」
ポミュが僕の手に自分の手を重ねる。
「そう考えられるポムさんならきっと大丈夫です。力に溺れるようなことはありません。」
「ポミュ・・・。」
「ポムさんは一人で戦っている訳ではないんです。ミネア様、アランさん、ドロンさん、エレナさん、それに私とポポだって付いています。だから、一人で悩んだりしないでくださいね?」
「・・・ありがとう、ポミュ。」
こうして夜は更けていった。
寝る時には交代で夜の番をした。今日の夜の番は僕とポミュだ。
「ポムさん、お茶です。」
そう言ってポミュが淹れてくれたのは緑茶だった。
「ありがとう・・・。本当は皆みたいにコーヒーが飲めれば良かったんだけどね・・・。」
「ふふ・・・。ポムさんは苦いのは苦手ですものね。」
そう言ってポミュはコーヒーを飲む。
「でも、緑茶があるなんてビックリだったよ・・・。紅茶とかならありそうだけど・・・。」
こんな日本とは違う場所で緑茶が飲めるなんて驚きだ。
「リョクチャという言葉は分かりませんが、グリーンティーがお気に入りというのはチビット族には珍しいことではありませんよ?」
「そうなの?」
「はい。私達、チビット族は元々刺激物をあまり好みません。極端に甘い、苦い、酸っぱい、辛い物は私たちの胃袋には合わないんです。」
「でも、ポミュはコーヒーを飲んでいるよね?」
「これは、父の影響です。私の父はコーヒーがとても好きなんです。なので、私も良く飲むようになって・・・。」
「へぇ・・・。そういえば、ポミュのご両親はポレラ村にはいなかったよね?どこか遠くに住んでいるの?」
「はい。私の父は王都の騎士団に所属しているんです。母は王家のメイドをしています。」
「へぇ・・・。ポミュのお母さんがメイドというのは凄いね・・・。通りでメイドの仕事が板についていると思ったよ・・・。」
「母に比べるとまだまだですよ・・・。」
そう言ってポミュはコーヒーを一口飲む。その頬は少し赤いのは焚火の明かりのせいではないだろう・・・。
「凄いといえば、ポムさんの方がすごいです!チビット族なのに冒険者として活躍する人なんて周りにはいませんでしたから・・・。」
「う~ん・・・。そう言われてもあまり実感は湧かないかな?」
「そうなんですか?」
「うん。僕はミネアさんのパーティーに入れてもらっているけどまだまだ半人前だから・・・。まだまだ、パーティーの皆に助けてもらってばかりだし・・・。」
「それでも、凄いと思います。魔獣の種を飲んだ化け物をポムさんが圧倒したと聞きましたよ?」
「ああ・・・。アレは本当によくわからないんだ・・・。」
そう言って僕は緑茶の入ったカップを見る。
「あの時は、本当に無我夢中で・・・。気が付いたら僕の内側から力が溢れてきた感じで・・・。ミネアさんの家の書庫で調べてみたけど結局わからなくて・・・。」
「そうなんですね・・・。」
「僕は、少し怖いな・・・。あの力のお陰であの化け物を倒すことが出来たけどその力が安全なものなのか・・・。もし、それでみんなを傷つけてしまったらと思うと・・・。」
「ポムさん。」
ポミュが僕の手に自分の手を重ねる。
「そう考えられるポムさんならきっと大丈夫です。力に溺れるようなことはありません。」
「ポミュ・・・。」
「ポムさんは一人で戦っている訳ではないんです。ミネア様、アランさん、ドロンさん、エレナさん、それに私とポポだって付いています。だから、一人で悩んだりしないでくださいね?」
「・・・ありがとう、ポミュ。」
こうして夜は更けていった。
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