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第二章
19.流れの傭兵
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翌朝、僕たちは「ヘルマンダス」を出発した。しかし、その馬車の中では異様な空気が流れていた。
「あの、ポミュ。なんか僕の顔に付いてる?」
「い・・・いえ!!なにも付いてませんよ!!」
「・・・顔も赤いみたいだけど?」
「あ・・・あの!暑くないですか!?水!そう、水をどうぞ!!」
そう言ってポミュは僕に水筒を渡す。
「ありがとう?」
僕はとりあえず受け取ることにした。その前では・・・。
「エレナ、どうかしたか?」
「ううん!どうもしてないわよ!」
「そうか・・・。目の所が少し赤いが?」
「あ、ああ!少し眠れなかったのかな!?ちょっと、枕が変わると眠れなくて・・・。」
「・・・お前、そんなに神経質だったか?」
「・・・う、うるさい!いいから、ちゃんと手綱を引いてなさいよ!」
そう言ってエレナさんはアランさんの背中を殴る。
「二人共、どうしたんだ?あの日か?」
そんなドロンさんを二人はグーで殴る。
「殴りますよ!」
「殴るわよ!」
「もう、殴ってるだろ!?」
それからも馬車内の空気は変わることはなかった。その中で、ミネアさんはなんか面白そうにしていた。
「見えてきました、「ミルラ村」です。」
そして、何日か過ぎた頃にやっと目的地である村、「ミルラ村」に到着した。その村は小さな村で門などはなく村の周りを柵が取り囲んでいるだけだった。
その村の前にはいつから居たのだろう、一人のチビット族が立っていた。
「皆さんが、ランバルドから来た冒険者の皆さんですか?」
「はい!わたくしがこのパーティーのリーダーのミネア・ランバルドです。」
「わしは、この「ミルラ村」の村長のポセじゃ。本日はわしたちのために遠くからいらしてくれて感謝しています。」
「いえ、わたくし達は依頼を受けただけなのでそんな感謝など・・・。」
「まあ、こんな所で立ち話もなんですから、どうぞわしの家まで・・・。」
そう言ってポセさんが僕たちを村に招いた。
「狭い家じゃが・・・。」
そう言ってポセさんは家に招いてくれる。そこには一人のオーガ族の男性が椅子に座っていた。
「うん?ポセのじいさん、この人たちは何だ?」
「おお!ボルドウ殿。この方たちは冒険者の方で王国軍が来るまで警護を担当してくださる皆さんじゃ。」
「そうか・・・。俺はボルドウ!流れの傭兵をしている。」
「わたくしは、ミネア・ランバルドです。」
そう言ってミネアさんはボルドウさんと握手をする。
「貴方も、この村の警護を?」
「いや、俺はたまたまこの村に立ち寄っただけだ。もうそろそろ出発しようかと思っていたんだが・・・。」
その時だった。
「村長!大変です!!」
「どうしたんじゃ?今はお客様を・・・。」
「村にモンスターが!」
「何じゃと!?」
ポセさんは明らかに動揺していた。
「さっそく、わたくしたちの出番みたいですね・・・。」
「俺も手伝おう。」
そう言ったのはボルドウさんだった。
「俺もこの村にはお世話になった。恩返しさ。」
「・・・わかりました。そこのあなた!案内を!」
こうして、僕たちは村の外に出るのだった。
「あの、ポミュ。なんか僕の顔に付いてる?」
「い・・・いえ!!なにも付いてませんよ!!」
「・・・顔も赤いみたいだけど?」
「あ・・・あの!暑くないですか!?水!そう、水をどうぞ!!」
そう言ってポミュは僕に水筒を渡す。
「ありがとう?」
僕はとりあえず受け取ることにした。その前では・・・。
「エレナ、どうかしたか?」
「ううん!どうもしてないわよ!」
「そうか・・・。目の所が少し赤いが?」
「あ、ああ!少し眠れなかったのかな!?ちょっと、枕が変わると眠れなくて・・・。」
「・・・お前、そんなに神経質だったか?」
「・・・う、うるさい!いいから、ちゃんと手綱を引いてなさいよ!」
そう言ってエレナさんはアランさんの背中を殴る。
「二人共、どうしたんだ?あの日か?」
そんなドロンさんを二人はグーで殴る。
「殴りますよ!」
「殴るわよ!」
「もう、殴ってるだろ!?」
それからも馬車内の空気は変わることはなかった。その中で、ミネアさんはなんか面白そうにしていた。
「見えてきました、「ミルラ村」です。」
そして、何日か過ぎた頃にやっと目的地である村、「ミルラ村」に到着した。その村は小さな村で門などはなく村の周りを柵が取り囲んでいるだけだった。
その村の前にはいつから居たのだろう、一人のチビット族が立っていた。
「皆さんが、ランバルドから来た冒険者の皆さんですか?」
「はい!わたくしがこのパーティーのリーダーのミネア・ランバルドです。」
「わしは、この「ミルラ村」の村長のポセじゃ。本日はわしたちのために遠くからいらしてくれて感謝しています。」
「いえ、わたくし達は依頼を受けただけなのでそんな感謝など・・・。」
「まあ、こんな所で立ち話もなんですから、どうぞわしの家まで・・・。」
そう言ってポセさんが僕たちを村に招いた。
「狭い家じゃが・・・。」
そう言ってポセさんは家に招いてくれる。そこには一人のオーガ族の男性が椅子に座っていた。
「うん?ポセのじいさん、この人たちは何だ?」
「おお!ボルドウ殿。この方たちは冒険者の方で王国軍が来るまで警護を担当してくださる皆さんじゃ。」
「そうか・・・。俺はボルドウ!流れの傭兵をしている。」
「わたくしは、ミネア・ランバルドです。」
そう言ってミネアさんはボルドウさんと握手をする。
「貴方も、この村の警護を?」
「いや、俺はたまたまこの村に立ち寄っただけだ。もうそろそろ出発しようかと思っていたんだが・・・。」
その時だった。
「村長!大変です!!」
「どうしたんじゃ?今はお客様を・・・。」
「村にモンスターが!」
「何じゃと!?」
ポセさんは明らかに動揺していた。
「さっそく、わたくしたちの出番みたいですね・・・。」
「俺も手伝おう。」
そう言ったのはボルドウさんだった。
「俺もこの村にはお世話になった。恩返しさ。」
「・・・わかりました。そこのあなた!案内を!」
こうして、僕たちは村の外に出るのだった。
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