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第二章
39話
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「行くぞ!」
僕たちはゴブリンキングに向かって走り出す。
「ぐおおお!」
ゴブリンキングは咆哮を上げる。
「ぐっ!」
僕は足がすくむ。
「「ピアニッシュモ」。」
美香姉さんの魔法によって咆哮が弱まる。
「正真はただあいつに一撃を入れることを考えなさい!」
美香姉さんの言葉に僕は前を見る。
ゴブリンキングは近くにあった机を持ちあげると投げた。
「「ウインド・カーテン」!」
それをカーラさんの魔法で急激に減速して僕の手前で落ちる。
ゴブリンキングとの距離も近づく。
「ぐおおお!!!」
ゴブリンキングは剣を振りあげる。
「させるか!「アース・バインド」!」
ゴブリンキングの足元から土が盛り上がりゴブリンキングに纏わりつく。
「ぐぅ!?」
「右腕貰うぞ!」
「では、俺は左腕を!」
正文兄さんとアルスは動けなくなったゴブリンキングの左右の腕を刀と剣で一閃する。
それぞれの刀と剣には電撃と炎が纏わりついておりゴブリンキングの両腕は切られた箇所が焼け焦げる。
「ぐおおお!!!」
ゴブリンキングは苦悶の声を上げる。
「正真!」
「うおおお!」
僕は渾身の力を込めてナイフを突き刺す。
「ぐう・・・!?」
ナイフからゴブリンキングの身体に銀の魔力が流れ込む。
それと同時にゴブリンキングに纏わりついていた禍々しい魔力はだんだんと薄くなっていく。
「よし!正文兄さん!」
「ああ!」
僕は急いで後方に下がる。それと入れ替わるように正文兄さんが前に出た。
「これで終わりだ!「轟雷斬岩撃」!」
正文兄さんから眩いほどの電光が煌く。
そして、雷のごとく轟音と共に刀が振り下ろされる。
しばらくの間バチバチという音と肉の焼けた嫌な臭いがあたりに満ちる。
「・・・。」
ゴブリンキングの巨体はゆっくりと倒れその身体は消し炭となり床を煤で汚した。
「・・・やったのか?」
「禍々しい魔力は感じないわ。」
マリアの言葉に安堵した時だった。
「いやぁ・・・。素晴らしい!」
拍手の音にその方向を見るとそこには不敵に笑うグロウサーがいた。
「まさか、これほどとは思いませんでした。実に素晴らしい!」
「随分と余裕だな?」
正文兄さんは刀を構える。
「本当に素晴らしい・・・。今度はこれの相手をしてくれますかね?」
そう言ってグロウサーは後ろに下がる。
「う・・・あぁ・・・・あ・・・。」
そこに居たのは肉の塊だった。
立ち上っているのはゴブリンキングと同じ禍々しい魔力。
しかも、その魔力の量は先ほどのゴブリンキングよりも膨大だった。
そして、その肉の塊の中心には男の顔が埋もれていた。
「さあ、ご主人様。存分に戦ってくださいませ。」
それはギザラの変わり果てた姿だった。
僕たちはゴブリンキングに向かって走り出す。
「ぐおおお!」
ゴブリンキングは咆哮を上げる。
「ぐっ!」
僕は足がすくむ。
「「ピアニッシュモ」。」
美香姉さんの魔法によって咆哮が弱まる。
「正真はただあいつに一撃を入れることを考えなさい!」
美香姉さんの言葉に僕は前を見る。
ゴブリンキングは近くにあった机を持ちあげると投げた。
「「ウインド・カーテン」!」
それをカーラさんの魔法で急激に減速して僕の手前で落ちる。
ゴブリンキングとの距離も近づく。
「ぐおおお!!!」
ゴブリンキングは剣を振りあげる。
「させるか!「アース・バインド」!」
ゴブリンキングの足元から土が盛り上がりゴブリンキングに纏わりつく。
「ぐぅ!?」
「右腕貰うぞ!」
「では、俺は左腕を!」
正文兄さんとアルスは動けなくなったゴブリンキングの左右の腕を刀と剣で一閃する。
それぞれの刀と剣には電撃と炎が纏わりついておりゴブリンキングの両腕は切られた箇所が焼け焦げる。
「ぐおおお!!!」
ゴブリンキングは苦悶の声を上げる。
「正真!」
「うおおお!」
僕は渾身の力を込めてナイフを突き刺す。
「ぐう・・・!?」
ナイフからゴブリンキングの身体に銀の魔力が流れ込む。
それと同時にゴブリンキングに纏わりついていた禍々しい魔力はだんだんと薄くなっていく。
「よし!正文兄さん!」
「ああ!」
僕は急いで後方に下がる。それと入れ替わるように正文兄さんが前に出た。
「これで終わりだ!「轟雷斬岩撃」!」
正文兄さんから眩いほどの電光が煌く。
そして、雷のごとく轟音と共に刀が振り下ろされる。
しばらくの間バチバチという音と肉の焼けた嫌な臭いがあたりに満ちる。
「・・・。」
ゴブリンキングの巨体はゆっくりと倒れその身体は消し炭となり床を煤で汚した。
「・・・やったのか?」
「禍々しい魔力は感じないわ。」
マリアの言葉に安堵した時だった。
「いやぁ・・・。素晴らしい!」
拍手の音にその方向を見るとそこには不敵に笑うグロウサーがいた。
「まさか、これほどとは思いませんでした。実に素晴らしい!」
「随分と余裕だな?」
正文兄さんは刀を構える。
「本当に素晴らしい・・・。今度はこれの相手をしてくれますかね?」
そう言ってグロウサーは後ろに下がる。
「う・・・あぁ・・・・あ・・・。」
そこに居たのは肉の塊だった。
立ち上っているのはゴブリンキングと同じ禍々しい魔力。
しかも、その魔力の量は先ほどのゴブリンキングよりも膨大だった。
そして、その肉の塊の中心には男の顔が埋もれていた。
「さあ、ご主人様。存分に戦ってくださいませ。」
それはギザラの変わり果てた姿だった。
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