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 週末、4人私服で、各自、最寄り駅から同じ電車と車両に乗った

 4人の会話はとても少なくて、
ひまり岡野くん、唯美里ちゃんと、横一列に並んだ美里ちゃんと唯はずっと手を繋いでいた。

渋谷へ着いて岡野くんの案内で
クラブへ向かった、とても寒くてひまりは両手に息をかけながら歩いた
その行動に気がついた岡野くんは
ひまりの手を握り自分のダウンのポッケに入れた、薄暗いトンネルを通り、しばらく4人で黙ってあるいた。

 箱に入り空いてる椅子に適当に座った、基本立っているので椅子の数は少ない、岡野くんは、ひまりを椅子に座らせると、

「ごめん、ちょっと確認に行ってくるね」と言って、DJブースの方へ行って他の人と話しをしている
爆音で、流れる曲、ひまりはその振動が好きだし、曲に合わせて体を揺らすと、とても気持ちがいい。

 唯と美里ちゃんはこうゆう場所に来るタイプじゃ無い、だけど、2人はそこにいた、

岡野くんのプレイがはじまり
ひまりはブースの真前へ行った、これは彼女とゆう特権でもある、岡野くんがひまりの方を見る、ひまりは手をあげリズムをとり反応を返す、岡野くんのプレイに歓声が上がると、ひまりもジャンプをして声をあげた

 しばらく岡野くんのプレイは続き私は夢中なって、寒かったのが嘘のように、体が暖かくなった

今まで全く話をしなかったのが嘘のように私と岡野くんは話しが盛り上がった

「カッコよかったよ」と
ハイタッチをした、岡野くんは
「音楽ってやっぱりいいよな?」と

ひまりは
「うんうん嫌なこと忘れちゃう」


 そして気がつくと、唯と美里ちゃんはいなかった。

唯から
【ちょっと外出てくる】とLINEがあった。

あの2人はこうゆうの苦手だものしかたない。
そう考えるとやっぱり、唯と美里ちゃんはお似合いで、ひまりと岡野くんは趣味が合うんだなとおもい
少し複雑な気持ちになった。

 唯と、美里ちゃんが帰ってきた
岡野くんは2人が楽しんでいないのを悟ったのだろう

「そろそろ帰ろうか?」と切り出した。

また話しはしないで駅に向かった
ひまりは自然に岡野くんのダウンのポッケの中で岡野くんの手を握っていた。

唯は美里ちゃんの家に泊まると
美里ちゃんと一緒に降りた。

岡野くんは次の駅で降りた、ひまりはまだ8駅ほどある、
何だか、変な気持ちだった
そんなタイミングでケイくんから
LINEが来た
【ひまり?元気してるか?】

【うん、今渋谷のイベントの帰り】

【なんだよ、いいな】

ケイくんはダンサーだ、ブレイクダンスをしていた、

 だいたいほんのこの前まで、ケイくんの事で頭がいっぱいだった

なぜなら、
ケイくんと付き合っていた時
待ち合わせに遅れそうなので
【ごめん、遅れる】と連絡をした
返事がなくて、

待ち合わせ場所にケイくんは、いなかった、
電話をすると、知り合いの女の子が出た、そして

「ケイくんマジ可愛そう、今皆んなで遊んでるから、あと、ケイくんひまりと別れるって」

そう言われて、それっきりだった

今なぜ、普通にケイくんがLINEをして来たのかサッパリわからないけど、なぜか泣きたくなった、
駅に着いて、家に向かい歩き出すと、ケイくんから電話がきた。

「よーひまり元気?」
ひまりは無言だった

「ひまり?今どこ?」

ひまりは
「泣きながら、駅、」と答えた
ケイくんは
「俺も駅!ちょっと交差点で待ってろよ」と言って電話を切った

ひまりが交差点の所で待っているとケイくんは、自転車できた。
「よう、俺ダンスの練習の帰りなんだけど、ひまり?どおした?」

ひまりは
「なんでもないー」と泣いた
ケイくんは自転車を降りて押しながら歩いた。
自販機であったかいコーヒーを買ってくれて、
「飲むなよ、握ってろよ」といわれた。

ケイくんは
「ひまり、今誰かと付き合ってんの?」と

ひまりは泣きながら

「岡野くん」と答えると

「岡野か、、、で、岡野となんかあったのか?」と聞く

ひまりは

「岡野くんのせいじゃない」と
言うと
ケイくん

「は?何で泣くんだよ」と

そのまま家までついて
急にケイくんが

「俺、ひまりの事マジで好きだったんだからな!」と言った

ひまりは、
「振ったジャン」と言って家に入った。

なんで、ケイくんがそんな事を言ったのか分からなかった

まるでひまりがケイくんを振った様な言いぐさだった、

あとから、あの日電話に出た女の子が(ひまりは、他に男いるよ)と言った事を知った、でもいまさらだった、ひまりと別れだほうがいいよ、と言われ(そうだね)と返事をしたケイくんそれを聞いて
あの日女の子からケイくんは別れると言われたのだ、今更その女の子にどうこうもなかった
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