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2章 活動の第一歩

動画投稿②

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:やばいことは分かった
:強そう(小並感)
:ソロで赤亜竜って異常
:この前、倒してる人いたよな
:簡単に言ってくれてる
:この動画が作られているってことは........

『とりあえず、今回は魅せを意識したいので、素手で戦っていきたいですね~一般の冒険者の方は真似とか絶対的に辞めてくださいね~』

:魅せを意識する次元じゃないんよそれ.......
:真似できるかw
:ソロで赤亜竜狩れる時点で十分魅せプできるのでは?
:は?
:は?
:もう意味わからん笑
:人間辞めてて草
:変態すぎる
投稿者(西野ソラ):まだ喋ってるだけですよ~これからです。
:????
:生きて帰ってきてるから結末がわかる

『居場所がわかりました~今いる場所からこの岩盤一枚隔てた奥に群れでいますね~てことでこの岩盤をぶっ壊して狩っていきたいと思います』

赤亜竜の居場所を特定できたのが嬉しいのか、勢いよく岩盤を貫いた。

:え?
:は?
:岩盤が.....
:wow
:やばすぎる(笑)
:岩盤を挟んで見つけれるの凄いw
:what??
:え?(困惑)
:冒険者で生活してきて自信持ってたけどこれは、別格すぎる。
:秘技"貫通"
:やばすぎww

『赤亜竜5体っと。ではサックっと狩っていきましょ~』

動画にグロ注意の字幕が流れ、3秒程の警告が流れ赤亜竜狩りの動画が始まる。戦闘時間わずか30秒。


ーーー赤亜竜の姿を視認した。眼の前の赤亜竜は6体とも3mほどの成熟個体。
 赤亜竜は口から業火の息ファイヤーブレスを放つほか、鋭い爪を使った攻撃と、尾を鞭の様に振る攻撃などが基本だ。
青空にとっては反撃を受けたところで、対して来年度の影響は受けない弱小モンスター扱い。一般人の感覚からすると、上位の冒険者でさえ一体を倒すのに死闘を振り広げる化け物だった。

突如現れた冒険者に反応した2体の赤亜竜が鞭の様に、尾を振りかざす。
青空は音速にも達する勢いで飛んでくる尾を手の甲で軽くいなす。
間を置かず、そのうち一体の眼球目掛け拳を振るう。
目元に距離を詰めた相手に反応し赤亜竜は目を瞬膜で守ろうとする。
『オラッ!!』
青空が拳をぶつけると、瞬膜はもとより、眼球をも貫通させる。
痛みに悶える悲鳴が聞こえる。
殴った勢いをそのまま使い地面と亜竜の頭を圧着させた。
『まずは一体』
間髪を入れず周囲を確認する。
地面に一体目をなぎ倒した青空に目掛け4体分の業火の息ファイヤーブレスが襲いかかってきていた。


:もう一体?!
:素手で倒したw
:一体目w
:は?
:瞬殺w
:最強かyp
:つおい
:ヤバいぞ!
:ブレス!?
:危ない!


だが、青空は、ブレスから受けるダメージを許容し、近くにいた一体に肉薄する。
赤亜竜は青空の接近には気づいていなかった。
未だにブレスを吐き続けていた赤亜竜は直後首から上を喪失し絶命した。
『これで2体目』
次の一体も同様に仕留める。

残りの2体は地上での戦闘を諦めたのか飛び上がりながらブレスを吐き攻撃を継続してくる。

飛ばれてしまったら、もう素手で狩りを継続することは不可能。

 『全部素手で仕留めたかったけど.....飛ばれちゃったので魔法とつるぎを使います』
青空は宣言したのち、自分も飛び上がった。
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