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第1章 ダンジョン内に放置されたようです……
第八話 もふもふ……もふもふです…‼
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結菜はとことことダンジョンマスターに近づいていた。
アル達が自分達の会話に盛り上がっていたため、会話に入れず退屈していたのだ。
ふとダンジョンマスターに目を向けると、エメラルドグリーンの綺麗で穏やかな瞳が弱々しくこちらを見つめている。
吸い寄せられるように結菜は頭を撫でた。少しピクリと身動きをしたものの、ダンジョンマスターは大人しく身を任せた。気持ち良さそうだ。結菜はくすりと笑う。
ダンジョンマスターは大きな狼のような容姿をしていた。真っ白な、いや、白銀がかった艶のある毛並みのいい体毛が結菜の手をくすぐる。
さらさらしているようで、手を毛の中に沈めるともふもふしていて暖かい。
(もっ………もももももふもふ‼もふもふだよ‼実家のポメラニアンよりもっふもふじゃん‼ふぇ~、気持ちいい~。)
……堪能しました。はい。さらさらなのにもふもふ……。なんて罪深いもふもふなんだ君は‼
結菜は癒やされまくった。これ以上ないほどにリラックスしながらである。実家でペットのポメラニアンのアンちゃんと遊んでいた時並にリラックスしていたのだ。……ジュル。あっ、ヨダレが。
「おい‼ユーナ‼そこから離れろ‼」
「ユーナちゃん、危ないよ‼」
結菜が振り返るとアル達が叫びながら駆け寄ってくる。アルは剣を抜いている。
「まだそのダンジョンマスターは死んでいないんだ‼危ねぇんだよ‼」
……殺すつもりなのかな?結菜はちらりと大きな狼さんを見た。結菜の中ではもうダンジョンマスターではなく可愛くてカッコいい大きな狼さんという認識になっていた。
大きな狼さんがすりっと結菜の手にすり寄る。
(…かっかわいい……‼)
思わず大きな狼さんのことを守りたくなってしまった。
結菜は大きな狼の首を抱いていやいやと首を振る。
そんな結菜を見て、アルは顔をしかめた。
「おい、だから……‼」
「待ってください。アル何か大丈夫みたいですよ?ほら、瞳が紅くありません」
怒るアルをクリードが引き止める。
アルがダンジョンマスターを見るとダンジョンマスターは威嚇した。威嚇したものの、結菜が安心させるように撫でると気持ち良さそうに「キュウ」と鳴いた。
どうやら本当に大丈夫そうだとアルは判断すると、剣をしまった。他のメンバーもそれに従う。
「……このダンジョンマスター、知性があるみたいだね?」
コールが呟いた。
普通ダンジョンマスターはあまり知性を持たずにいる。知性がないからこそ人を見るとすぐ襲いかかるのだ。
人がいようといなかろうと、ダンジョンマスターの瞳は常に瞳が紅く光っている。それはダンジョンマスターの強さに比例して真紅に光り輝くのである。そして、それはそのダンジョンマスターの攻撃性にも当てはまる。
なので、絶命するまでダンジョンマスターは本能のおもむくままに攻撃し続ける。普通であれば、だが……。
アルはダンジョンマスターをもう一度よく見た。確かに先程まで暴れまわっていたとは思えないほど大人しい。
「ねぇ、アル。思ったんだけどさ、私達このダンジョンマスターの頭の上に落ちちゃったじゃん。しかも気持ちよく寝ていた時にさ。だから怒ったんじゃない?」
ミリーの発言に確かにとアル達は思った。結菜もこくこくとうなずいて同意する。まぁ実際はその時起こったことを見たわけはないのだが……。
とにかく結菜にとって大きな狼さんを守ることが第一優先だった。合田家家訓第一条「決めたことは最期までやりきれ‼」に結菜はならった。
えっ?"最期"じゃなくて"最後"じゃないかって?いやいやあっているのだ。最期までであっているのだ。……熱い苦しいことこの上ない家訓である。はい。
(でも本当にかわいいな~。いいな~ほしいな~。……でもだめだよね。私の子じゃないしさ……)
アル達が考え込んでいる結菜を見ている。その間も結菜は一緒に大きな狼さんを連れて行ってダンジョンを出ることを諦めきれなかった。
アル達が自分達の会話に盛り上がっていたため、会話に入れず退屈していたのだ。
ふとダンジョンマスターに目を向けると、エメラルドグリーンの綺麗で穏やかな瞳が弱々しくこちらを見つめている。
吸い寄せられるように結菜は頭を撫でた。少しピクリと身動きをしたものの、ダンジョンマスターは大人しく身を任せた。気持ち良さそうだ。結菜はくすりと笑う。
ダンジョンマスターは大きな狼のような容姿をしていた。真っ白な、いや、白銀がかった艶のある毛並みのいい体毛が結菜の手をくすぐる。
さらさらしているようで、手を毛の中に沈めるともふもふしていて暖かい。
(もっ………もももももふもふ‼もふもふだよ‼実家のポメラニアンよりもっふもふじゃん‼ふぇ~、気持ちいい~。)
……堪能しました。はい。さらさらなのにもふもふ……。なんて罪深いもふもふなんだ君は‼
結菜は癒やされまくった。これ以上ないほどにリラックスしながらである。実家でペットのポメラニアンのアンちゃんと遊んでいた時並にリラックスしていたのだ。……ジュル。あっ、ヨダレが。
「おい‼ユーナ‼そこから離れろ‼」
「ユーナちゃん、危ないよ‼」
結菜が振り返るとアル達が叫びながら駆け寄ってくる。アルは剣を抜いている。
「まだそのダンジョンマスターは死んでいないんだ‼危ねぇんだよ‼」
……殺すつもりなのかな?結菜はちらりと大きな狼さんを見た。結菜の中ではもうダンジョンマスターではなく可愛くてカッコいい大きな狼さんという認識になっていた。
大きな狼さんがすりっと結菜の手にすり寄る。
(…かっかわいい……‼)
思わず大きな狼さんのことを守りたくなってしまった。
結菜は大きな狼の首を抱いていやいやと首を振る。
そんな結菜を見て、アルは顔をしかめた。
「おい、だから……‼」
「待ってください。アル何か大丈夫みたいですよ?ほら、瞳が紅くありません」
怒るアルをクリードが引き止める。
アルがダンジョンマスターを見るとダンジョンマスターは威嚇した。威嚇したものの、結菜が安心させるように撫でると気持ち良さそうに「キュウ」と鳴いた。
どうやら本当に大丈夫そうだとアルは判断すると、剣をしまった。他のメンバーもそれに従う。
「……このダンジョンマスター、知性があるみたいだね?」
コールが呟いた。
普通ダンジョンマスターはあまり知性を持たずにいる。知性がないからこそ人を見るとすぐ襲いかかるのだ。
人がいようといなかろうと、ダンジョンマスターの瞳は常に瞳が紅く光っている。それはダンジョンマスターの強さに比例して真紅に光り輝くのである。そして、それはそのダンジョンマスターの攻撃性にも当てはまる。
なので、絶命するまでダンジョンマスターは本能のおもむくままに攻撃し続ける。普通であれば、だが……。
アルはダンジョンマスターをもう一度よく見た。確かに先程まで暴れまわっていたとは思えないほど大人しい。
「ねぇ、アル。思ったんだけどさ、私達このダンジョンマスターの頭の上に落ちちゃったじゃん。しかも気持ちよく寝ていた時にさ。だから怒ったんじゃない?」
ミリーの発言に確かにとアル達は思った。結菜もこくこくとうなずいて同意する。まぁ実際はその時起こったことを見たわけはないのだが……。
とにかく結菜にとって大きな狼さんを守ることが第一優先だった。合田家家訓第一条「決めたことは最期までやりきれ‼」に結菜はならった。
えっ?"最期"じゃなくて"最後"じゃないかって?いやいやあっているのだ。最期までであっているのだ。……熱い苦しいことこの上ない家訓である。はい。
(でも本当にかわいいな~。いいな~ほしいな~。……でもだめだよね。私の子じゃないしさ……)
アル達が考え込んでいる結菜を見ている。その間も結菜は一緒に大きな狼さんを連れて行ってダンジョンを出ることを諦めきれなかった。
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