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第二章 高校受験
第11話 容姿の変化
しおりを挟む「控えめにするんじゃなかったの?」
競馬帰り。先週と同じカラオケ店にて。
今日の勝った額を聞いての梓の一言。
「控えめだろ。先週の三分の一だぞ」
本日は大体1200万なり。
二人で分けて600万ぐらいかな。
残金が630万になったのを確認。
とりあえず容姿を1上げて残り580万。
「なんか変わったよな」
「そうよね。ほら見て。これが先週の50の顔よ。で、これが58の顔」
滅茶苦茶変わった訳ではないんだ。
なんて言うんだろう。バランスが綺麗になったというか。徐々に骨格とかが変わってるのかな。
とにかく更には梓が可愛く、そして美しくなったって事だ。これほど喜ばしい事はない。
「圭太もイケメンになったわ。流石私の旦那様ね」
「うへへへ。そうですか?」
「その笑い方はやめてほしいわ」
すみません。
「これ、容姿は60で一旦止めましょうか」
梓が何かを考えてそう提案する。
なんでだろう。もしかして60の顔で満足したのかな? ここまできたら100の顔が早く見たいんだけど。
「これ以上容姿を上げると目立ちすぎるのよ。圭太はこれからも競馬で稼ぐ訳でしょ? いくら変装しても誤魔化しきれないわ。前も言ったけど、配信者になる以上スキャンダルは避けないと。これ以上イケメンになると盗撮される可能性があるわ。今ならまだギリギリ誤魔化もの」
あーなるほどね。その通りだな。
変に目立って競馬に行けなくなったらステータスボードに投資出来なくなる。それは是が非でも避けたい。
「高校に入って株が軌道に乗るまでは避けておくか」
「それが良いわ」
って事でもう60まで上げておく。
これで残りは480万。
で、62の中途半端で止まってる学力を一気に70まで引き上げる。
するとあら不思議。
「残金が綺麗に0になったな」
「中学レベルなら70でも過剰でしょうね。中間テスト次第では高校に入るまで保留していいかもしれないわ」
って事は運動能力と運か。
「あ、そういえば六月は体育祭があるな」
「確かにそうね」
ここは運動能力を上げて体育祭でチヤホヤされたいって思ったんだけど。
「運動能力40って既にやばいんだよな」
「体育の時間は手加減に苦労したものね」
もうそのヤバさは体育で充分分かってる。
男女で授業内容が違うものの、お互い回帰して初めての体育の授業でやらかしてしまった。
俺はソフトボールでホームラン級の当たりを連発して野球部に熱烈な勧誘を受けたり、梓はバレーボールで大活躍。
回帰前の俺達は平均的な運動能力しかなかったのに、急に人が変わったような動きになって、周囲は不思議がってたからな。
そこからはなんとか手加減をして、平均より少し優秀の成績を残す事に成功している。
「って事で運動能力も保留か」
「となると後は運かスキルになるのだけど」
運って一番実感しにくいんだよな。
現状20って低いしさ。上げなくても困らないステータスなんだよね。
「でもステータスボードを見て運だけ上がってないのはなんか気持ち悪く思わない?」
「思うわね」
もしかしたら運を上げたお陰で運良く犯罪がバレないとか、何か良い巡り合わせがあるとか。
そういうのもあるかもしれないって思ったら上げたくなるし、何よりステータスボード見た時に一つだけ低い数値があると気持ち悪い。
「運動能力と運も50までは上げるか。そこからスキルを覚えるなり、スキルのレベルを上げるなりするか考えよう」
「そうしましょうか」
配信者として頑張ると決めたものの、まだどういった活動をするか決めていない。
スキルを覚えたり強化するならその辺も考えていかないとな。
テストが終わった。
手応えはばっちりだったし、なにより学力が70だ。教科書の読み込みをしたお陰で間違う気がしなかった。
でも今まで平均点ぐらいだった奴が急に全教科100点とか取ったら間違いなく疑われる。
って事で梓と相談して得意科目以外はわざと何個か間違えた。
それでも90点以上は固いだろうけど。
「記憶力が上がるのは嬉しいわよね。勉強以外でも役に立つわ」
「ちょっとした雑学とかも配信するなら役に立ちそう。ちょこちょことそういうのもインプットしていくか」
明日からのテスト返却は楽しみだなぁ。
担任の先生からはどうしたんだって言われそうだけど。
一応その場合の言い訳的なのも用意してある。
「梓と県内で一番偏差値が高い公立校に行こうと思って、春から猛勉強してました」
はい。優等生。
いかにも先生好みな回答だろう。
事実を言ってるだけだしな。
水曜日にテストが終わり、木曜日と金曜日の授業でテストが返ってきた。
結果はしっかり全教科90点以上。
英語に関しては100点だ。
「谷。お前どうしたんだ? カンニングしてないだろうな?」
担任の先生から案の定聞かれたので、あらかじめ用意してた言葉を返す。
期末でも同じような点数を取って証明してみせましょう。
「圭太! お前最悪とか言ってたくせに!」
お友達のまさる君がおこである。
そういえば初めて登校した時にそんな事言ったな。ごめんよ。投資したんだ。
「死ぬ気で勉強頑張ったんだよ。俺と梓は志望校が決まったからな」
「そうなん? どこ?」
「千葉高校」
「ちょっ! 県内トップじゃん!」
「だから頑張ってるんだ」
「そうかぁ…。俺には無理だな…。頑張れよ! 応援してるぞ!」
「ありがとう」
うむうむ。やはりまさるは良い奴である。
これで学力の凄さは良く分かったし、自信も持てた。今日は帰って母さんにテスト結果を自慢しよう。で、志望校ももう言っておこう。
三者面談とかもあるけど、先に言っとくにこした事はないし。
「圭太ー。帰るわよー」
「あいあーい。じゃあな、まさる。また来週」
「おう!」
梓もしっかり俺と同じくらい点数を取れたらしい。うむうむ。学歴マウントドヤ顔大作戦が始動しましたな!
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