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第二章 高校受験
第26話 私立受験
しおりを挟む「文明の機器とはここまで素晴らしいものか」
「前はこれが当たり前だったのにね。いざ無くなるとありがたみが分かるわ」
冬休み最終日。
いつものカラオケにて、早速リンゴ印のノートパソコンを持ち込み、梓と一緒にYeahTubeを見ている。ガラケーだとYeahTubeすら見にくいんだよね。
「そろそろiPhon○に変えたいよな」
「確か今年の六月に4が発売されるわよね」
「それまでに株をある程度軌道に乗せて母さんに提案しよう」
「私は宝くじの貯金を使う事を提案しようかしらね」
最初は新鮮な感じで面白かったガラケーだけど、流石に一年近く使ってると利便性が違いすぎてかなりしんどい。
Padも欲しいし早めに変えたい所だ。
「みんな元気にしてたかーい! どうもまさるです」
冬休みが終わり3学期が始まる。
初日からテンションが高いまさるはさておき、中学最後の3学期。
これはあっという間に過ぎるだろう。
すぐに私立受験の願書を出しに行かないといけないし、言ってる間に私立受験。公立の前期受験もすぐに始まるしさ。
「登校する日も後ちょっとだよなぁ」
「それよりも圭太。私立はどこを受けるのか決めたのかしら?」
「渋幕」
「やっぱりそこよね」
どうせなら一番偏差値が高い所を受けないと。
色々調べてたけど、成績上位者は入学金免除とか授業料免除とかあるみたいだね。
まぁ、一年だけだけど。継続されるかどうかは部活とか生徒会活動を頑張ったりしないといけないらしい。そんな時間ある訳ないので、結局俺たちには無縁な話なんだが。
「それに色々免除されたって、それ以外でも私立は金がかかりすぎるからな」
「そうよね。渋幕の方が進学率とかは高いみたいだけど…」
「学力チートでズルしてる俺達にはあんまり関係ないね。サポート力に多少差はあるだろうけど、東大目指すってなるなら学校もそれなりに特別扱いしてくれるだろ」
それに渋幕は中高一貫だし。
既に出来上がってる雰囲気に途中から突っ込むのは面倒だ。既にグループとか出来上がってるだろうしな。そういうのに気を使うのも面倒。
そしてそれから少し経ち。
とうとう証券会社の審査が通った、
ようやく取り引きが出来る。
「まぁ、買う株は決まってるから一瞬で終わるんだけど」
しっかり未来の知識や四季報を駆使して当たりはつけてある。
開始からわずか15分程で終わってしまった。
「一応毎日確認するけどこれで当分放置だな。今は少額だから大丈夫だけど、将来は調子に乗って未来知識に影響が出ない範囲で売買しないとな。未来知識は俺の生命線なんだから」
ステータスボードへの投資は当分まだまだ競馬に頼る事になりそうだ。
今はとりあえずもっと儲ける為に元手を増やしていかないとな。
「G1がないと暇だぜ」
「二月後半までないものね」
今年に入ってからまだ競馬に行っていない。
残金は相変わらず4500万のまま。まぁ年始から色々と忙しくしてたから仕方ない部分もあるんだけど。
「ねむたー。なんで無駄な事しないといけないのか」
「仕方ないじゃない。親を安心させる為と思いましょう」
今日は私立受験だ。
どうせ行く気もないのに受けるのは時間もお金も無駄だと今でも思ってる。
受験の雰囲気を確認するためーとか自分に言い訳してたけど、既に何度も体験してる事だしなぁ。
「さっさと終わらせて寝るに限る」
「ふふっ。そうね」
学力さん出番ですよ。
お金の暴力を思い知らせてやってくだせぇ。
「なんか思ったより難しかったな?」
「そうね。もしかしたら何問か間違ったかもしれないわ」
高校受験なんて余裕っしょって思ってたけど。
想像以上に難しく感じた。それでも多分一位争いは出来てるだろうが。
「舐めプは良くないって事か」
「そうね。それが分かっただけでも受けた価値はあったんじゃないかしら?」
「なんかビビってきた。学力80まで上げる?」
「うーん…。上げましょうか。どうせ高校在学中に100まで上げる予定なんだし、今上げても問題ないでしょ」
って事で、ステータスボードを操作して学力をぽちー。700万を消費して80まで上げた。
残金は3800万だ。
「これで軽く勉強し直せば受験は大丈夫かな?」
「流石に80も合って高校受験に失敗する事はないでしょ」
ふむふむ。まぁ、素直に考えれば学力80ってやばいはずだからな。
世界の上位20%の頭脳を持ってるって事だろ? この考え方が合ってるか分からないけどさ。
「世界の上位20%。それって賢いのかしら?」
「どうだろ? 俺も自分で言ってて疑問に思っちゃった」
なんか不安だな。上位10%ならすげーって思えるけど20%なら微妙だ。
「どうする? もう10いっとく?」
「そんな一杯やってく? みたいな感じで言わないで。普通に考えて800万を使うって相当よ?」
それな。普通に宝くじ当選額より高いし。
さっきのと合わせると1500万だ。
立派な大金である。
「まぁ、良いのかしら? 上げちゃいましょう」
「そうこなくっちゃ!」
梓さんも充分金銭感覚が麻痺してらっしゃる。
どうせいずれは上げるんだし、早いか遅いかの違いだ。で、せっかくなら受験への不安を完璧に無くしておこうって訳よ。
「これで万全な学力で受験に挑める」
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