俗物夫婦回帰転生

Jaja

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第四章 大学受験

第69話 お絵描き配信

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 「えーっと。まずは顔出しはしないですかか。とりあえず学生のうちはする予定はないね。おかげさまでチャンネル登録者も増えて、そこそこ人気になってきたからさ。卒業するまでは考えてないかな」

 「自惚れる訳じゃないけど、顔出ししたら絶対学生生活に支障がでるもの。するとしても当分先になるわね」

 サラサラと絵を描きながら質問に答える。
 因みに普通に紙に書いてる。色鉛筆を駆使して書くという、本当に子供みたいなやり方だ。

コメント
・そこそこ人気www
・日本でもトップレベルのチャンネル登録者数なんだがw
・音楽業界はてぐすね引いて、メジャーデビューを待ってるぞ
・どうせブサイクなんだろ

 梓はああ言ったけど、俺達は滅茶苦茶自惚れている。絶対顔出ししたらまともな学生生活は送れない。絶対だ。課金フェイスは偉大なのである。
 まぁ、後4.5年待ってるがよろしい。圧倒的美貌を見せてやる。

 「はい。次。年齢ね。これは二人とも17歳」

 「今年で高校三年生になるわ。大学受験で忙しくなるわねぇ」

 「あ、でも毎月の歌はアップする予定だから安心してくれい」

コメント
・受験生www
・それで毎月歌をアップするってw
・本当に受験生なら流石に無理じゃない?
・んだ。大学受験は高校受験の比じゃないぞ。

 「大丈夫大丈夫。高一から計画的に勉強してるからね」

 「中間テスト期末テスト両方とも問題無しだわ」

 学力課金万歳。今しれっと未解決の数式とか出したらどうなるんだろうな。阿鼻叫喚は間違いないだろう。流石にやらないけど。

 「はい。次。俺達の関係は彼氏彼女です。中学生の頃からお付き合いさせて頂いてますね」

 「幼稚園から一緒なのよ。腐れ縁ってやつね」

コメント
・あーそれは雰囲気で分かるなぁ
・なんかメイキング映像とか見てても熟年夫婦って感じがするんだよな
・幼馴染が負けフラグじゃないだと…
・幼稚園から一緒ってすげぇなぁ

 熟年夫婦…。褒め言葉だよね?
 まあ、実際回帰前から夫婦だったし。ほんと俺と付き合ってくれて感謝だよね。梓が居なかったら、ステータスボードがあったとしてもここまで楽しめてないだろう。

 「いつもありがとうね」

 「なに急に? 変なモノでも食べたの?」

コメント
・辛辣www
・K君がデレたのに!!
・なるほどなるほど。Aさんはツンツンタイプね。
・K君、手元が乱れてますよwww

 ここはてぇてぇって場面じゃないの?
 ちょっと絵が変になっちゃたじゃん。
 あれ? 尊いとかてぇてぇとかってまだ流行ってなかったっけ? いつ頃から流行り出したんだろ。
 俺は消しゴムで絵を修正しながら考える。

 確かVTuberが言い出したんじゃなかったっけ?
 なんかドラゴンボー○の絵を描いてうんたらとかそんな感じだったような。
 先取りしちゃおうかな。機会があったらだけど。

 「で、次が…? ああ。これからの配信の予定か」

 「色んな配信に手を出したいところなんだけどね。私達両方とも実家住みだから。親に見られながらやるのは恥ずかしいし。中々難しいのよね」

 「それなぁ。なんか自分達の配信を見られるって、性癖を曝け出してるみたいで恥ずかしいよな」

コメント
・歌もいいけどなぁ
・今回みたいなお絵描き配信でも良いからやって欲しい
・でも受験生なんだろ? 自称だけど。歌も毎月上げるって言ってるし、時間的余裕はないんじゃないか?

 「ゲームとかね。やろうかなと思ってるんだけど」

 「普通のゲームも良いし、最近だとアプリもありよね。『ギルドウォー』は勿論、パズド○なんかも配信したら面白そうよ」

コメント
・ガチャ配信とかたまにみるな
・メシうま動画な
・面白いアプリが増えてきたからネタには困らなそう
・こんな感じのラジオ配信でもいいのよ?
・勉強しながら雑談してくれるだけでも充分面白い

 「ふむふむ。色々ご意見がありますな」

 「そうねぇ。参考にさせてもらうわ」

 そうか。勉強しながら雑談でも良いのか。
 でもなぁ。それはポロッと身バレ情報とか言っちゃいそうで怖い。
 集中してると無意識に素が出ちゃうからね。

 「はい。完成。海賊王に俺はなると」

 「こっちも出来たわ」

 俺がルフ○の横に名言を書いたら、梓もミカ○の横に『マフラー』まで書いて止めていた。
 『マフラーを巻いてくれてありがとう』って書く予定だったんだろうか。それは盛大なネタバレだぞ。

コメント
・おおー!
・すげぇ!
・難しい絵じゃないとはいえ…
・Aさんのマフラーって何www

 こら。マフラーに触れるでない。
 梓も少し顔を赤くして苦笑いしてらっしゃる。
 貴重なご尊顔感謝。やはり良くやったと言ってやろう。

 「ん。じゃあ今日は初の生配信って事でテストの意味もあったし、この辺で終わろうかな」

 「そうね。みんな見てくれてありがとう。最後にもう一回だけ。絵を描くのが好きな人は概要欄を見てみてね」

 「じゃ!」

 「「ばいばーい」」

 ふぃー。生配信普段の動画撮影と違った緊張感があるな。やっぱりポロリと情報を漏らす心配があるのが怖い。
 精神的疲労があります。

 「最後、梓にしては珍しく凡ミスをしたな」

 「ミカ○を描きながら物語を思い出してたら、自然とそのセリフが出てきたのよ」

 まぁ、普段見れない表情が見れたので良き。
 これだけでも今日配信した価値がありましたな。
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