サイコパス、異世界で蝙蝠に転生す。

Jaja

文字の大きさ
164 / 184
第五章 魔王討伐

第160話 格

しおりを挟む

 
 「それって上位存在ってやつ? なんか一回メッセージ貰った事あるなぁ」

 竜王から当たり前の様に聞かされた真実。
 相変わらず名前は聞き取れないんだけど。
 それでも俺に目をかけてくれる存在の詳細は分かったのは僥倖である。

 『そそ! 上位存在ってのは、まぁ簡単に言えば神様だよね! テムっちとアイちゃんは有名だもんね! ※※※※様は色々問題ありなんだよねぇ』

 「やっぱり聞き取れないな。ここまで知ったんだから、名前ぐらい知りたいんだけど」

 『およよよ? 分からない感じ? ん…んー? あぁ。レト君はまだ格が足りてない感じか! プロテクトに引っかかってるんだねぇ。それで良くアギャちゃんに勝てたね!』

 格。格ねぇ。まだ侯爵なのがいけないんだろうか。ってか、名前にすらプロテクトをかけるぐらいやばい存在なの? 名前を言ったらいけないあの人みたい扱い? もしかしてかなり厄介な感じなのだろうか。竜王が問題ありって言うぐらいの方だぞ?

 そんな人から名前貰っちゃった俺は、残りの二柱の神様から要注意人物として見られたりしてないかしら。
 俺はこの世界に転生出来て感謝してるから、出来れば敵対みたいな感じは避けたいんだけど。
 人を殺しすぎるなってのも、そのお二方が言うなら我慢するくらいには。ちょっとだけね。
 まぁ、転生させてくれたのがそのお二方ならの話だけど。

 「アギャインに勝てたのはテレサの存在が大きいな。厄介そうな魔法は全部そこらに飛ばしてもらったから。俺は相手が苦手な筈だった接近戦でなんとか勝ちを拾ったって感じ。それでもギリギリだったんだけど」

 『にゃるほどねー。人間の領域に被害が出たのはレト君が悪い訳だ? ほんと勘弁してよねー。また神聖王国から話を聞かせてくれって押し掛けて来るじゃんよー』

 滅茶苦茶嫌そうな顔してるな。人間の相手をするのは面倒なんだろうか。

 『まっ、良いか! 最近人間は平和続きで、ちょっとボケが入ってたみたいだし? ここらで魔王の脅威ってのを思い出してもらったのは悪くないでしょ!』

 「魔王の脅威って。最近思い知らされたばっかりじゃね? 4.50年前に結構国を滅ぼされたらしいじゃん」

 『そうなんだけどね? 結局、魔王を討伐出来たでしょ? それで、魔王は恐れるに足らずみたいな過激派がいるんだってさ。そういう馬鹿がいるせいで人間の数が減っちゃうってのにさ。俺ちゃん達魔王が抑止力になってるおかげってのを理解して欲しいんだよね。人間は愚かだから無理だろうけど!』

 わははははと笑いながら飛び立とうとする竜王。
 あれ? もう帰る感じ?

 「帰るの?」

 『なになに? レト君は残って欲しい感じ?』

 「いや、聞きたい事は山ほどあるけど、どうしてもって感じじゃないし。ちょっと、そのテンションに付き合うのも疲れてきたから、どうぞお帰り下さい」

 『にゃははは! 俺ちゃんにどうしても会いたくなったら、寝床まで来てね! いつでも歓迎するよ! んじゃ! アギャちゃんにもよろしく言っといてー! あ、後、人間は殺しすぎないように! 節度を持って殺すんだよ! ばいばーい!」

 そう言って羽ばたく竜王。
 一度の羽ばたきで、姿が見えなくなってしまった。飛んだのか、転移したのか。それすらも分からない。

 「頂上は果てしないな。あれに喧嘩を売ったアギャインには尊敬するぜ」

 馬鹿な俺でも実力差ってのが簡単に分かる。
 あれは生物としての格が違いすぎる。あんなチャラい感じの奴に負けてるのは非常に業腹だけど。

 「そういえば、格云々は竜王も言ってたな。俺はまだまだ強くなれるって事ですか」

 公爵、王、皇帝。
 多分、これぐらいは進化するだろう。
 それで竜王に追いつけるのかは分からないけど。

 「困ったなぁ。こっからどうやって経験値を貯めれば良いんだろ。人間は鼻くそみたいな経験値しか貰えないし」

 各地の迷宮を回っていくのがベストか。
 他の魔王にご挨拶に行くのもいいかも。

 「いや、竜王に怒られるか? 喧嘩になったりしたら、また人間の領域に被害が出るし」

 行動に枷を付けられた感じはするなぁ。
 まぁ、100年に一回ぐらいなら滅ぼしても良いって言われたけど。
 普通に考えて100年って長いよね。まだ人間の時の感覚でいるからだろうか。
 不老の奴らからしたら、100年なんてあっという間かもしれないし。

 「まぁ、いいや。暇潰しに超大国でも作ろうかな。神聖王国にも負けないぐらい大きい国。世界を巻き込んだ大きな戦争を起こしてやろうか」

 場所が問題になるけど。どこか良い立地はないかね。現代知識を盛り込みまくった、近代国家を作ってやりたい。
 まぁ、頑張るのは主にウェインだけど。

 「適当に旅しながら良い場所を探すか。ついでにユニークスキル持ち。国を作るなら人手が足りない」

 うーん。国作るの面倒になってきたな。
 少数精鋭で頑張るか? なんなら良い感じの場所に城でも建ててそこで遊んでる方が楽な気がする。
 飽きないかが問題だけど。国を作るという事は国民を養うって事で。

 「何かの弾みで自国民に手を出しそうなんだよな、俺」

 ふと思い立って虐殺してるのが目に浮かぶ。
 実験と称してウェインが弄り回すのもありえそうだ。

 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

ホームレスは転生したら7歳児!?気弱でコミュ障だった僕が、気づいたら異種族の王になっていました

たぬきち
ファンタジー
1部が12/6に完結して、2部に入ります。 「俺だけ不幸なこんな世界…認めない…認めないぞ!!」 どこにでもいる、さえないおじさん。特技なし。彼女いない。仕事ない。お金ない。外見も悪い。頭もよくない。とにかくなんにもない。そんな主人公、アレン・ロザークが死の間際に涙ながらに訴えたのが人生のやりなおしー。 彼は30年という短い生涯を閉じると、記憶を引き継いだままその意識は幼少期へ飛ばされた。 幼少期に戻ったアレンは前世の記憶と、飼い猫と喋れるオリジナルスキルを頼りに、不都合な未来、出来事を改変していく。 記憶にない事象、改変後に新たに発生したトラブルと戦いながら、2度目の人生での仲間らとアレンは新たな人生を歩んでいく。 新しい世界では『魔宝殿』と呼ばれるダンジョンがあり、前世の世界ではいなかった魔獣、魔族、亜人などが存在し、ただの日雇い店員だった前世とは違い、ダンジョンへ仲間たちと挑んでいきます。 この物語は、記憶を引き継ぎ幼少期にタイムリープした主人公アレンが、自分の人生を都合のいい方へ改変しながら、最低最悪な未来を避け、全く新しい人生を手に入れていきます。 主人公最強系の魔法やスキルはありません。あくまでも前世の記憶と経験を頼りにアレンにとって都合のいい人生を手に入れる物語です。 ※ ネタバレのため、2部が完結したらまた少し書きます。タイトルも2部の始まりに合わせて変えました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...