53 / 183
第2章 夏の始まり
第49話 3年生達との会話
しおりを挟む「キャプテン!」
3年生はキャプテン合わせて9人とマネージャーが1人である。
俺達のせいでベンチ入り出来なかったメンバーもいたが、それでもスタンドから応援してくれていた。
「豹馬か。どうした? おっと、余り無理するなよ?」
焦って出て来たから、転びそうななった所をキャプテンが支えてくれる。
やだ、凄い筋肉。
俺は筋肉に夢中になりそうな所でハッと我に返って周りを見渡す。
「ふぅ。マリンには見られてないな。こんな場面見られてたら薄い本待った無しだぜ」
「ん? 何か言ったか?」
「あ、いえ! なんでもないです」
「それで? どうしたんだ?」
俺は意を決して3年生に頭を下げる。
「夏、終わらせちゃいました。ほんとにすみません」
3年生は一瞬キョトンとして、笑い出した。
なんだなんだ? そんなにおもしろかったか?
「えーっと?」
「あぁ。すまんすまん。まさか豹馬からそんな事言われると思ってなかったからな」
「いや、まぁ調子乗って出て行ってすぐ交代ですからね。流石に責任感じますよ」
「なんだそれは? 延長で勝ち切れなかった俺達に対する当てつけか?」
「そういう訳じゃないんですけど…」
キャプテンがにやにやしながら茶化してくる。
「本当に気にするな。第一、お前達1年が今年入って来なかったらベスト4まで来れなかったさ。良い夢を見させてもらったよ」
「ああ、そうだな。本当に感謝しかない。最後の大会のお陰でいくつかの大学の推薦を貰えそうなんだ」
キャプテンと吉見先輩が励ましてくれる。
駄目だ。また泣きそう。
昨日出し尽くしたはずなのに。
「で、でも俺はキャプテン達と甲子園に行きたくて…」
「その気持ちだけで充分だ。この4ヶ月は本当に楽しくやらせてもらったよ。所詮俺達はベスト4で満足してしまうような駄目な先輩だ。来年はしっかりと甲子園に連れて行ってやってくれ」
また、ポロポロと泣き始めた俺をキャプテンが抱きしめてくれた。
☆★☆★☆★
物陰では、豹馬と3年生達の会話を1年シニア組がばっちり聞いていた。
「あーあー。パンったらあんなに泣いちゃって。普段のちゃらけた様子からは想像出来ないわね」
「中学の時も結構泣いてたよ。それこそ最後の大会で自分が出れなくて負けた時はみんなに謝ってたよ」
「あいつは野球にだけは真剣だからな。だからみんなついて行こうと思うんだろう」
「俺達も頑張らないと。いつまでもパンとレオンにおんぶに抱っこじゃ情けないし」
「けっ。自分が投げてたら勝ってたと思ってる辺り傲慢だがなぁ」
今大会、1年組はみんな活躍したが上位の強豪校になるとレオンと隼人以外は打撃であまり結果を残せていなかった。
タイガとウルは特にそれを気にしている。
「ん? マリン、何書いてるの?」
「次のネタよ。こんな美味しいシーン見逃せないわ」
「あははは。ほどほどにね」
後日、この一部始終を脚色した薄い本を見せられた豹馬は膝をついて絶叫したそうな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この後で、登場人物紹介と掲示板をぶっ込んで
2章は終わりです。
作者は他にも作品を更新してますので良ければそちらもご覧ください。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる