GOD SLAYER’S

猫乃麗雅

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― 第六章・吉凶禍福 ―

第250話 第四魔王子

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[GOD SLAYER’S]がオワ-リン国に渡って、三週間が過ぎている。


魔王は、幾つもの戦艦にて、約500万の兵を、[南陸なんりく第十三神国しんこく]の北側に在る“軍港”へと差し向けていた。

最高司令官は、四将軍の一角たる“男性の魔人”で、戦士のような装備だ。


“妖怪の軍”も、やはり、およそ500万である。

こちらは、第十三神国の“東の軍港”に現れた。

率いるは“鬼王きおうの弟”だ。

〝何かと面白そうだ〟との理由で、自ら出張ってきたらしい。

背丈は2.3Mあたりだろう。

白髪ロングで、肌は青く、額には黒いツノが二つ生えている。

体型はスラッとした印象で、武士みたいな甲冑を纏っていた。

ちなみに、現在は、[妖王あやかしおう]を名乗っている。


魔族軍も妖怪軍も、沖で待機しており、上陸する気配はない。

だが、突然の事に慌てた第十三神国は、急ぎ、双方の港に兵を送り込んだ。

どちらも、だいたい250万ぐらいになるだろう。

そうした状況で、更に一週間が経った頃、約400万数のオワ-リン軍が国境を越えた。

敵国の南方は、およそ100万を“東の軍港”に送り込んでいたので、50万ほどしか残っていない。

連中は〝まさか人間と魔族に妖怪が手を組んだのか??〟〝そんな馬鹿な?!〟とパニックに陥っている。

全体的に浮き足立つなか、進んでくるオワ-リン軍への対応に迫られる神どもだった……。


ここで、“魔王の四男”こと[イリィターン]に、そのサーヴァントを、確認していこう。


まず、イリィターンは、剣士みたいな甲冑と、マントを、装着している。

得物えものは“デスサイズ”と呼ばれる[大鎌]だ。

なお、武器や防具にマントは、黒を基調として、所々に銀の装飾が施されていた。

ジョブは不明だが、【黒炎】【黒風】【黒雷】【空中浮遊】のスキルを持ち合わせている。

空を飛べるため、何にも乗っていない。


黒馬に跨っているのは、“首の無い騎士”であった。

自身の首を左脇に抱え、右手で剣を振るう。

まさに[デュラハン]だ。

身長180㎝くらいの本人も、馬も、装備品が漆黒である。

そんなデュラハンは、【黒雷】のスキルを使うらしい。


銀髪ショートに褐色肌の女性は、ダークエルフだ。

背丈は165㎝あたりだろう。

ジョブは、武闘家である。

スキルは【黒炎】で、武器は[鉄の爪]だ。

“額当て/肩当て/胸当て/肘当て/腰回り/膝当て/脛当て”は、赤色を基調として、白い装飾が施されていた。


黒いウィザードローブを纏っている“スケルトン”は、男性の[リッチ]だ。

身長は175㎝ぐらいで、瞳は黄色く、高級そうな“魔法の杖”を持っている。

【攻撃系】はもとより【毒】【麻痺】【混乱】【瞬間移動】を扱うらしい。


薄紫色のロングヘアに、白狼の耳、コウモリの羽、サソリの尾、といった容姿の女性は、[リリートゥ]との事だ。

なんでも、サキュバスの一種らしい。

ジョブは剣士で、銀の甲冑を纏っている。

得物は[サーベル]だ。

背丈は170㎝といったところである。

【黒風】と【魅了チャーム】のスキルを有していた。


ロングの髪に肌が真っ白で、瞳が青い女性は、[キオネー]だ。

スカイブルーを基調とし、部分的にホワイトの、ウィザードローブアーマーを装着している。

武器は[チェーンウィップ鎖鞭]のようだ。

こちらの背丈も170㎝くらいである。

ジョブは不明だが、【氷】のスキルを用いるとのことだった。


とかく。

イリィターンたちは、[ゴッド・スレイヤーズ]に馴染んだらしい。

一方、これまでの鍛錬をもとに、新たな陣形を考えるタリアノであった―。
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