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【154話】 湖畔のドラキュラ城
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リリア達はドラキュラ城最寄りの村までやってきている。
ここまで移動中にその辺の魔物を退治して来たが特筆するような事はなかった。
まぁ、ドラキュラ城はルーダリア城からわりと近い、軍馬を飛ばせば日帰りも可能な距離。
ドラキュラ城
ルーダリア王国、城下町から北東に上がった、クリアン湖畔に建っているお屋敷。
ドラキュラ城と呼ばれているが、城壁があったり城下町があったりするわけではない。大きく立派な、いわゆるマンション風の屋敷が建っている。その円錐形の屋根をいくつか備えた立派な建物と周辺は、住人がバンパイアという事もあり、近寄りがたくドラキュラ城と呼ばれている。
湖沿いの街道から見える湖畔に臨む建物は壮大で幻想的。
「ドラキュラ伯爵って貴族でしょ?偉い人でしょ?昔からバンパイアなのに何で今更退治なの?」リリアがブラックに質問する。
「私も詳しい事情は分かりませんが…」
「あたし、あなたには聞いてないから。あなたどなた?知らない人が話しかけてくるなぁ…」
リリアの質問にディルが答えようとしたら相変わらずなリリアの反応。ブラックは苦笑いして聞いている。
リリア達は昨日、今日は村で情報活動だ。ドラキュラ家とお屋敷周辺の事について聞き込み活動。
実はリリアはこれを理由にモジモジとドラキュラ伯爵の屋敷に出向くのを躊躇っている。
痛い思いをするクエストとメデューサに石化されたり、バンパイアにされたりするクエストでは事情が違う。万全な対策をしてきたつもりだがビビっているリリア。
リリアの聞き込みと共に情報を整理
今回のクエストはドラキュラ退治である。
ドラキュラ伯爵はいわゆるドラキュラさんの個人名。バンパイアのドラキュラさんをやっつけてくれって事だ。言うなれば、ドラキュラ伯爵=リリアさん、バンパイア退治=勇者退治、勇者リリアをやっつける的な感じ。
ルーダリア王国ではドラキュラ家は名門。大きな屋敷と一帯の土地を所有している。貴族にして魔法を使え優秀な兵士でもあった初代の当主がバンピレックスにかかりバンパイアと化してからは世間に出てこなくなったそうだ。バンパイアとなったことで世間から白い目で見られるようになり、貴族の立場を利用して戦争経済で儲けたとか、奴隷商人を後ろで操っているとか、奴隷達を買い、血を啜って生きているとか色々言われている。
現在の当主は何代目からしいが詳しくは不明。バンパイアは不老不死ではないが長寿で年をとらないそうだ。
家族構成は不明だが、容姿端麗な美男美女揃いで、アンデッド、サキュバス等の種族も屋敷にいるだとか…
「伯爵の所のメイドさんだろうね、年に何度かこの村に買い物に来ているよ」
お店のご主人が言う。
「どんなメイドかって?まぁ、何人か見るよ。頭に羊の角があったり従属の首輪をされていたり… お金払うなら誰でもお客だよ… まぁ、サキュバスやリリス族なら魅了されるだろうからあんまり見たり話したりしないようにしているよ」
「おまえさんなんかを魅了して連れて行く物好きいるもんか」
「ちがいねぇ、あっはっはっは」夫婦漫才しながら笑って話す。
中には配達を頼まれる商店もあるようだ。
「配達?あぁ、不気味だから行きたくないが… まぁ、金払いが良いし頼まれたら行くよ。門が建っていて、行くとメイドか何か出て来て渡したら帰って来るよ。長居は無用さ…」
「湖の南側は街道が通っているからな、早いし安全だし一般的にはそっちを通るだろ。北側を通る道は山深くなっていて魔物が多いし、道も舗装されてないし、わざわざドラキュラ城の傍を通ることもないから事情を知っている人は北の道はいかないよ」
「村人も地元の人も近寄らないからなぁ… 被害や事件は無いよな、よそ者が通って襲われたとか聞くが… ドラキュラ伯爵が襲ったか?… いやぁ、魔物か盗賊かバンパイアか… そこまでは知らん」
「ここに来る商人で… メガキャットさんって言ったかな? ドラキュラ城に立ち寄って商品を卸してくるって人がいるよ。ちょうど今日あたりこの村に回って来る日だけどな… いや、大きな商人ギルドではなくて個人でやってる人だったかな?」
そんなわけで、リリア達は夕方キャラバンのキャンプサイトでメガキャットを訪ねた。
「わしがメガキャットだが…」
名は体を現わす。でっぷりとしたネコさんだ。商人ギルドマークの入った緑の帽子をちょこんと被り髭の手入れをしながらおしゃべりする。
「ドラキュラ伯爵の所に?… あんたら誰だね… 勇者リリア?… 今は普段着だけど、移動の時には聖騎士の鎧を着ている?… 聖騎士様ですか?これは失礼しました。特に関りは無いですが、月に二回程度定期的に立ち寄って生活品や食材等を卸しております。えぇ… ご当主は見た事ありませんが、メイドが対応いたします。特に何も問題は… こちらは商売ですから、買ってもらえるならゾンビ地帯でもゴブリンの村でも行きますよ。道案内ですか?… 村を出て湖畔の分岐を北に上がったら一本道ですけど… 一緒についてきて欲しい?… わかりました、どうせ立ち寄りますし構いません」
そんなわけで明日、メガキャットと一緒に屋敷に行くことになった。
「逃げ回る理由が無くなったわね… 仕方ない…」リリアは渋々覚悟する。
今夜はキャンプサイトの屋台で食事。
リリアは聖騎士の鎧姿でわざわざ出てきた。
「先輩、飯以外どこか行くんですか?」ブラックが聞く。
「勇者リリアでいるよりこっちの恰好した方がリスペクト高いから」リリアが答える。
「明日はいよいよバンパイア退治っすね」ブラックが言う。
テーブルにはガーリックを使った料理のオンバレード。
「ねぇ… あたし気になるんだけど、誰一人被害にあった人っていないんだよね」リリアが不思議がる。
「… そうっすか?… そうっすねぇ。いや、地元民は分かっていて近寄らないが旅人が襲われるって言っていたっす」ブラック。
「それだって、バンパイアに襲われたとは言ってなかったでしょ?」
「… まぁ、確かに…」ブラックも首をかしげる。
「とにかく、王国に被害の投書が何通か来ておりまして、国王からのクエストなので…」
「うるさい!!リリアは国なんか全然信用してないから、黙ってて!」
リリアはディルにしゃべらせない。
「リリア、俺は食わないからいいけど、全食ニンニク絡みなのやめないと、いい加減うんざりしないか?」ダカットが口を挟んだ。
「明日バンパイアと対決よ。今日は特にいっぱいニンニク料理よ。明日の朝もメッチャニンニク料理頼むから。バンパイア対策しとかないと」リリアはバリバリニンニク料理を食べている。
「…… 俺、ホウキで良かった…」
ダカットが呟く。
ここまで移動中にその辺の魔物を退治して来たが特筆するような事はなかった。
まぁ、ドラキュラ城はルーダリア城からわりと近い、軍馬を飛ばせば日帰りも可能な距離。
ドラキュラ城
ルーダリア王国、城下町から北東に上がった、クリアン湖畔に建っているお屋敷。
ドラキュラ城と呼ばれているが、城壁があったり城下町があったりするわけではない。大きく立派な、いわゆるマンション風の屋敷が建っている。その円錐形の屋根をいくつか備えた立派な建物と周辺は、住人がバンパイアという事もあり、近寄りがたくドラキュラ城と呼ばれている。
湖沿いの街道から見える湖畔に臨む建物は壮大で幻想的。
「ドラキュラ伯爵って貴族でしょ?偉い人でしょ?昔からバンパイアなのに何で今更退治なの?」リリアがブラックに質問する。
「私も詳しい事情は分かりませんが…」
「あたし、あなたには聞いてないから。あなたどなた?知らない人が話しかけてくるなぁ…」
リリアの質問にディルが答えようとしたら相変わらずなリリアの反応。ブラックは苦笑いして聞いている。
リリア達は昨日、今日は村で情報活動だ。ドラキュラ家とお屋敷周辺の事について聞き込み活動。
実はリリアはこれを理由にモジモジとドラキュラ伯爵の屋敷に出向くのを躊躇っている。
痛い思いをするクエストとメデューサに石化されたり、バンパイアにされたりするクエストでは事情が違う。万全な対策をしてきたつもりだがビビっているリリア。
リリアの聞き込みと共に情報を整理
今回のクエストはドラキュラ退治である。
ドラキュラ伯爵はいわゆるドラキュラさんの個人名。バンパイアのドラキュラさんをやっつけてくれって事だ。言うなれば、ドラキュラ伯爵=リリアさん、バンパイア退治=勇者退治、勇者リリアをやっつける的な感じ。
ルーダリア王国ではドラキュラ家は名門。大きな屋敷と一帯の土地を所有している。貴族にして魔法を使え優秀な兵士でもあった初代の当主がバンピレックスにかかりバンパイアと化してからは世間に出てこなくなったそうだ。バンパイアとなったことで世間から白い目で見られるようになり、貴族の立場を利用して戦争経済で儲けたとか、奴隷商人を後ろで操っているとか、奴隷達を買い、血を啜って生きているとか色々言われている。
現在の当主は何代目からしいが詳しくは不明。バンパイアは不老不死ではないが長寿で年をとらないそうだ。
家族構成は不明だが、容姿端麗な美男美女揃いで、アンデッド、サキュバス等の種族も屋敷にいるだとか…
「伯爵の所のメイドさんだろうね、年に何度かこの村に買い物に来ているよ」
お店のご主人が言う。
「どんなメイドかって?まぁ、何人か見るよ。頭に羊の角があったり従属の首輪をされていたり… お金払うなら誰でもお客だよ… まぁ、サキュバスやリリス族なら魅了されるだろうからあんまり見たり話したりしないようにしているよ」
「おまえさんなんかを魅了して連れて行く物好きいるもんか」
「ちがいねぇ、あっはっはっは」夫婦漫才しながら笑って話す。
中には配達を頼まれる商店もあるようだ。
「配達?あぁ、不気味だから行きたくないが… まぁ、金払いが良いし頼まれたら行くよ。門が建っていて、行くとメイドか何か出て来て渡したら帰って来るよ。長居は無用さ…」
「湖の南側は街道が通っているからな、早いし安全だし一般的にはそっちを通るだろ。北側を通る道は山深くなっていて魔物が多いし、道も舗装されてないし、わざわざドラキュラ城の傍を通ることもないから事情を知っている人は北の道はいかないよ」
「村人も地元の人も近寄らないからなぁ… 被害や事件は無いよな、よそ者が通って襲われたとか聞くが… ドラキュラ伯爵が襲ったか?… いやぁ、魔物か盗賊かバンパイアか… そこまでは知らん」
「ここに来る商人で… メガキャットさんって言ったかな? ドラキュラ城に立ち寄って商品を卸してくるって人がいるよ。ちょうど今日あたりこの村に回って来る日だけどな… いや、大きな商人ギルドではなくて個人でやってる人だったかな?」
そんなわけで、リリア達は夕方キャラバンのキャンプサイトでメガキャットを訪ねた。
「わしがメガキャットだが…」
名は体を現わす。でっぷりとしたネコさんだ。商人ギルドマークの入った緑の帽子をちょこんと被り髭の手入れをしながらおしゃべりする。
「ドラキュラ伯爵の所に?… あんたら誰だね… 勇者リリア?… 今は普段着だけど、移動の時には聖騎士の鎧を着ている?… 聖騎士様ですか?これは失礼しました。特に関りは無いですが、月に二回程度定期的に立ち寄って生活品や食材等を卸しております。えぇ… ご当主は見た事ありませんが、メイドが対応いたします。特に何も問題は… こちらは商売ですから、買ってもらえるならゾンビ地帯でもゴブリンの村でも行きますよ。道案内ですか?… 村を出て湖畔の分岐を北に上がったら一本道ですけど… 一緒についてきて欲しい?… わかりました、どうせ立ち寄りますし構いません」
そんなわけで明日、メガキャットと一緒に屋敷に行くことになった。
「逃げ回る理由が無くなったわね… 仕方ない…」リリアは渋々覚悟する。
今夜はキャンプサイトの屋台で食事。
リリアは聖騎士の鎧姿でわざわざ出てきた。
「先輩、飯以外どこか行くんですか?」ブラックが聞く。
「勇者リリアでいるよりこっちの恰好した方がリスペクト高いから」リリアが答える。
「明日はいよいよバンパイア退治っすね」ブラックが言う。
テーブルにはガーリックを使った料理のオンバレード。
「ねぇ… あたし気になるんだけど、誰一人被害にあった人っていないんだよね」リリアが不思議がる。
「… そうっすか?… そうっすねぇ。いや、地元民は分かっていて近寄らないが旅人が襲われるって言っていたっす」ブラック。
「それだって、バンパイアに襲われたとは言ってなかったでしょ?」
「… まぁ、確かに…」ブラックも首をかしげる。
「とにかく、王国に被害の投書が何通か来ておりまして、国王からのクエストなので…」
「うるさい!!リリアは国なんか全然信用してないから、黙ってて!」
リリアはディルにしゃべらせない。
「リリア、俺は食わないからいいけど、全食ニンニク絡みなのやめないと、いい加減うんざりしないか?」ダカットが口を挟んだ。
「明日バンパイアと対決よ。今日は特にいっぱいニンニク料理よ。明日の朝もメッチャニンニク料理頼むから。バンパイア対策しとかないと」リリアはバリバリニンニク料理を食べている。
「…… 俺、ホウキで良かった…」
ダカットが呟く。
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