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【191.5話】 リリアの計画は流される ※襲撃から数日後の話し※
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リリアが宿屋で襲われてから数日経ってからの話し。
リリアが襲われたのは食事中等どこかでリリアの腕にクレジットの腕輪が装着されているのを悪党に見られたせいだろう。クレジットの腕輪自体は魔法により本人以外では現金の引き落としも預けも出来ないが腕輪自体も相当高価な物であり、闇の取引をするルートがあれば現金化は可能だ。闇市や組織立った犯罪に精通した者の仕業だっただろう。
リリアの話しでは侵入者は男三人だったようだ。
リリアと格闘の末、一人は死亡、二人は逃走、結局犯人は分からずじまい。
リリアは冒険者酒場でお尋ね者の似顔絵を見入る機会が増えた。あんな連中だ、Dead or Aliveリストにいておかしくない。リリアが葬った一名も少額だが賞金首だったようで賞金がもらえた。それらの関連からだいたい犯人グループの見当はついたが残念なことに顔まではっきり見えなかった。
「本格的に探すなら情報屋のビケットを頼るしかなさそうね」リリアは呟く。
「なぁ、リリア、俺は自分で動けるようになりたいんだ。俺に投資してくれないか?」ダカットがリリアに言いだした。
ルーダ・コート近郊で旅行者がトロールに襲われたと聞いて、知り合いと数名で治安活動をして来た帰り道。城門でパーティーを解散してギルドまで帰っていたら突然ダカットが言い出した。
「今日はやけに静かだと思ったら、そんな事考えていたのね」リリアが意外そうに言う。
「前から考えていた事だけど… 俺は自分で動けた方がいいと思うんだよ。リリアもそっちの方が何かと都合良いだろ?いきなり襲われた時なんか少しは役に立つぜ、荷物を持ったり仕事も手伝えるぜ」ダカット。
「そりゃぁそうだけど… 無理じゃないの… 前にも試したけど無理だったよ。この前襲われた事を気にしてるの?あの時はリリアもうっかりしてたし気にしなくていいんだよ」リリア。
「前はスクロールの命令だったろ。魂ごとどこかに移せば… たとえば動く藁人形、カカシでも良い。どうだ、良い案だろ?」ダカット。
「出来るのかなぁ… 別に今のホウキのままでも… まぁ、調べに行こうか」
精神、魂を扱うならゴグスタフ先生かアキツグ、アーマー&ローブのヒミコだろうか…
リリアはホウキを手にシャーマンのヒミコに会ってみる。
ヒミコは代々シャーマン家系の娘、かなりの腕前、母親もシャーマンとして山奥で集落長をしている。
「ダカット殿を別の器に移すのは不可能だと心得よ。この世の真理ぞ」
ヒミコは祈りを捧げて言う。そもそも宿るとは木に宿り神木となったり、人形に宿ったり、宝石に宿ったり、一つの器を存在し続ける事。移動や一度抜け出て新しい器を探すのは特殊な事、なにより宿るとは崇拝対象として自らを具現化し人々の祈りのシンボルとなる事のようだ。
ヒミコに説明されてリリアは何となく理解。
宿りが器を出る時は昇天や消滅を意味する。また、祈祷により札から札へ引っ越しをする場合は、札自体の素材がマッチしていたり、力のあるシャーマンの祈祷によって人間には見えない神印を付けられていたり色々な条件がそろう必要があり、宿り主も色々な人の祈りを受けて力をもっていないといけない。八十年程度しか宿っていないダカットには不可能のようだ。
「ダカット殿、残念じゃが後三百年程度は待たれよ。昇天なら今ここでさせてやる」ヒミコが言う。
「昇天?とんでもない!俺はまだここにいたいよ」ダカットが慌てている。
他にわかった事はダカット自体も宿る経過が特殊で不安定な存在、いつ抜け落ちてもおかしくない状態のようだ。柄に宿っていて刷毛は交換可能のよう。
「刷毛は交換可能か。斜めカットは直せるわね。まぁ、ダカットってすぐにわかるから斜めカットのままで良いじゃない。掃除して短くなったら交換してあげるよ。 後三百年待つのか。リリアは父さん母さんと再会しているね。いいじゃない、アンデッドみたいな物で死なないんでしょ?三百年待ったらいいよ」
意図が分からないリリアはあっけらかんとしている。
「いや… 俺、三百年後の事とか心配してないし… 俺で掃除する気かよ…」ダカットは不満。
次なる作戦…
次の日、ペコを伴って動くカカシのスクロールを買って来た。
お店で用途を告げると「宿っている魂がクリエイトを操るのですか?聞いたことないですな… クリエイトは呪文を唱えた本人の精神を起源とすることで創造した者が命令できるようになりますが… 使い魔が使い魔を呼び出さないように無理な気も… いや、出来る気も… お買いになるなら商売なので売りますが、動作保障はできません」お店の人が説明する。
ペコも「聞いたことない事例だからね。出来なかったら高くつくけど、やってみるしかないでしょ」と言う。
動くカカシのスクロールを購入して実験してみる。
リリアがスクロールを持って、ダカットが読み上げてみたが呪文は発動しない。
「手で持つように体の一部に触れないとダメじゃない?」ペコが指摘する。
柄にスクロールを巻き付けてみて何度かダカットに呪文を唱えてもらったが発動しないようだ。
「とりあえず、クリエイトしてダカットをカカシに括り付けてみようか」リリア。
「ダカットがクリエイトしていないから命令は聞かないでしょ」ペコ。
カカシを作り出してダカットを装着してみたが、やはりダカットの命令は聞かないらしい。ペコに手伝ってもらってモデレータ変更も行ってみたが動かない。
「やっぱりダメよね。使い魔や精霊同士で呼び出し合ったりしていないもんねぇ…」ペコが言う。
「スクロールは高いのにすまん、リリア」ダカットは非常に残念そうだ。
「そうだよ、これ系のスクロールは高いんだよ。これはダカットの借金ね、なんちゃって。いいんだよ、やってみて納得しんだから… だいたいクリエイトされたクリチャーは結構立ち入り制限されるから不便だし、その度に消滅させて作り直すと高くつくし、そもそも命令実行の精度が悪くてどこかかってにいっちゃうからね… ダカットごと紛失しかねないよ。今のままで十分だよ」リリアが言う。
「うーん… 残念だな… いい案だと思ったんだけどな…」ダカットが呟く。
「焦らず三百年待つことね」リリアは事も無げ。
「そこがポイントじゃないんだけどなぁ…」ダカット。
城外の田畑付近で実験していたリリア達。
「カカシが余っちゃったね…」リリアは案山子を見上げて言う。
動くカカシのスクロールの値段はリリアの稼ぎの…
いや、リリアは突発的に大きく稼げたりしているので冒険者の平均収入の3ヶ月分の値段と言っておこう。
とにかく粗末にできる代物ではない。
「すまん… うまくいくと思ったんだが…」ダカットが謝る。
「もったいないけど消滅させるしかないよね。それとも郊外のどこかに隠しておく?どうせどこかに行っちゃうか、持ち主不明のクリーチャーで処分されるだろうけど」ペコが言う。
「この前、茂みに隠しておいたら調べ上げてバーまで来たよ。あたし、自立及び操縦式創造物不法投棄罪とかで罰金取られそうになった」リリア。
「魔法で調べればモデレータの魔力が検知されるからね… どうなったの?」ペコ。
「トイレを済ませたら戻る予定だったって主張した。後あたしは勇者だってがんばった。一週間前から放置されているってレポートされているって言うから、一週間お腹がピーピーでこれから勇者の仕事に出るって言い張ってやったの」リリアはえっへっへと笑っている。
「… で、どうなったの?」
「今度からトイレに籠るのは入浴時間程度にしてくれって苦笑いしながら帰っていったよ」
「… まぁ、良かったよね… 結構な罰金だったはずだよ」ペコ。
「最近は農家に預けるか寄付しちゃうことにしてるの。 ボンゴーレさんなんて酷いんだよ。預かったカカシはどこかに行っちゃったって言うから諦めて帰っていたら、帰りがけに畑で元気に働いているの見たんだよね。衣服が変わっていたけどあれはリリアの描いたへのへのもへじだったよ! ちゃっかり貰っちゃって… 失礼だよね」リリアが思い出したように怒っている。
「… うちのギルドで引き取ろうか?下取りするよ。練習台に使うよ。幹部に聞いてあげるよ」ペコが言う。
「そうなの? ちょっとでも返金されるならラッキー! ペコ大好き!アイ・ラブ・ユー! 持つべきものは友達だよね! って!!ヴぁ!!」
リリア達がカカシを見たらちょうど用水路に落っこちて流されていく現場。
「待ってぇ!なんでぇ!引き取り先が決まったのに!リリアの3ヶ月分のお給料―!」
リリアは慌てて追いかけたが郊外の用水路は支流に入りどんどん流されて行ってしまった。
まぁ、カカシの気持ちも分からなくはない…
この世に生み出された途端、生みの親は里子に出すかサンドバックとして下取りしてもらう相談ばかりしているのだ。世をはかなみたくもなる…
とにかく… リリアの3ヶ月分の給料は一瞬にしてドンブラコと流れ去っていった…
「クリーチャーは創造主に似るっていうけど… リリアの作るクリーチャーは競うようにしてアホだらけだよね。アホのオンパレード、行列ofアホだね」ペコは呟く。
リリアはショックのあまり用水路脇にうずくまっている。
少し涼しくなった風が畑を抜けていく
リリアが襲われたのは食事中等どこかでリリアの腕にクレジットの腕輪が装着されているのを悪党に見られたせいだろう。クレジットの腕輪自体は魔法により本人以外では現金の引き落としも預けも出来ないが腕輪自体も相当高価な物であり、闇の取引をするルートがあれば現金化は可能だ。闇市や組織立った犯罪に精通した者の仕業だっただろう。
リリアの話しでは侵入者は男三人だったようだ。
リリアと格闘の末、一人は死亡、二人は逃走、結局犯人は分からずじまい。
リリアは冒険者酒場でお尋ね者の似顔絵を見入る機会が増えた。あんな連中だ、Dead or Aliveリストにいておかしくない。リリアが葬った一名も少額だが賞金首だったようで賞金がもらえた。それらの関連からだいたい犯人グループの見当はついたが残念なことに顔まではっきり見えなかった。
「本格的に探すなら情報屋のビケットを頼るしかなさそうね」リリアは呟く。
「なぁ、リリア、俺は自分で動けるようになりたいんだ。俺に投資してくれないか?」ダカットがリリアに言いだした。
ルーダ・コート近郊で旅行者がトロールに襲われたと聞いて、知り合いと数名で治安活動をして来た帰り道。城門でパーティーを解散してギルドまで帰っていたら突然ダカットが言い出した。
「今日はやけに静かだと思ったら、そんな事考えていたのね」リリアが意外そうに言う。
「前から考えていた事だけど… 俺は自分で動けた方がいいと思うんだよ。リリアもそっちの方が何かと都合良いだろ?いきなり襲われた時なんか少しは役に立つぜ、荷物を持ったり仕事も手伝えるぜ」ダカット。
「そりゃぁそうだけど… 無理じゃないの… 前にも試したけど無理だったよ。この前襲われた事を気にしてるの?あの時はリリアもうっかりしてたし気にしなくていいんだよ」リリア。
「前はスクロールの命令だったろ。魂ごとどこかに移せば… たとえば動く藁人形、カカシでも良い。どうだ、良い案だろ?」ダカット。
「出来るのかなぁ… 別に今のホウキのままでも… まぁ、調べに行こうか」
精神、魂を扱うならゴグスタフ先生かアキツグ、アーマー&ローブのヒミコだろうか…
リリアはホウキを手にシャーマンのヒミコに会ってみる。
ヒミコは代々シャーマン家系の娘、かなりの腕前、母親もシャーマンとして山奥で集落長をしている。
「ダカット殿を別の器に移すのは不可能だと心得よ。この世の真理ぞ」
ヒミコは祈りを捧げて言う。そもそも宿るとは木に宿り神木となったり、人形に宿ったり、宝石に宿ったり、一つの器を存在し続ける事。移動や一度抜け出て新しい器を探すのは特殊な事、なにより宿るとは崇拝対象として自らを具現化し人々の祈りのシンボルとなる事のようだ。
ヒミコに説明されてリリアは何となく理解。
宿りが器を出る時は昇天や消滅を意味する。また、祈祷により札から札へ引っ越しをする場合は、札自体の素材がマッチしていたり、力のあるシャーマンの祈祷によって人間には見えない神印を付けられていたり色々な条件がそろう必要があり、宿り主も色々な人の祈りを受けて力をもっていないといけない。八十年程度しか宿っていないダカットには不可能のようだ。
「ダカット殿、残念じゃが後三百年程度は待たれよ。昇天なら今ここでさせてやる」ヒミコが言う。
「昇天?とんでもない!俺はまだここにいたいよ」ダカットが慌てている。
他にわかった事はダカット自体も宿る経過が特殊で不安定な存在、いつ抜け落ちてもおかしくない状態のようだ。柄に宿っていて刷毛は交換可能のよう。
「刷毛は交換可能か。斜めカットは直せるわね。まぁ、ダカットってすぐにわかるから斜めカットのままで良いじゃない。掃除して短くなったら交換してあげるよ。 後三百年待つのか。リリアは父さん母さんと再会しているね。いいじゃない、アンデッドみたいな物で死なないんでしょ?三百年待ったらいいよ」
意図が分からないリリアはあっけらかんとしている。
「いや… 俺、三百年後の事とか心配してないし… 俺で掃除する気かよ…」ダカットは不満。
次なる作戦…
次の日、ペコを伴って動くカカシのスクロールを買って来た。
お店で用途を告げると「宿っている魂がクリエイトを操るのですか?聞いたことないですな… クリエイトは呪文を唱えた本人の精神を起源とすることで創造した者が命令できるようになりますが… 使い魔が使い魔を呼び出さないように無理な気も… いや、出来る気も… お買いになるなら商売なので売りますが、動作保障はできません」お店の人が説明する。
ペコも「聞いたことない事例だからね。出来なかったら高くつくけど、やってみるしかないでしょ」と言う。
動くカカシのスクロールを購入して実験してみる。
リリアがスクロールを持って、ダカットが読み上げてみたが呪文は発動しない。
「手で持つように体の一部に触れないとダメじゃない?」ペコが指摘する。
柄にスクロールを巻き付けてみて何度かダカットに呪文を唱えてもらったが発動しないようだ。
「とりあえず、クリエイトしてダカットをカカシに括り付けてみようか」リリア。
「ダカットがクリエイトしていないから命令は聞かないでしょ」ペコ。
カカシを作り出してダカットを装着してみたが、やはりダカットの命令は聞かないらしい。ペコに手伝ってもらってモデレータ変更も行ってみたが動かない。
「やっぱりダメよね。使い魔や精霊同士で呼び出し合ったりしていないもんねぇ…」ペコが言う。
「スクロールは高いのにすまん、リリア」ダカットは非常に残念そうだ。
「そうだよ、これ系のスクロールは高いんだよ。これはダカットの借金ね、なんちゃって。いいんだよ、やってみて納得しんだから… だいたいクリエイトされたクリチャーは結構立ち入り制限されるから不便だし、その度に消滅させて作り直すと高くつくし、そもそも命令実行の精度が悪くてどこかかってにいっちゃうからね… ダカットごと紛失しかねないよ。今のままで十分だよ」リリアが言う。
「うーん… 残念だな… いい案だと思ったんだけどな…」ダカットが呟く。
「焦らず三百年待つことね」リリアは事も無げ。
「そこがポイントじゃないんだけどなぁ…」ダカット。
城外の田畑付近で実験していたリリア達。
「カカシが余っちゃったね…」リリアは案山子を見上げて言う。
動くカカシのスクロールの値段はリリアの稼ぎの…
いや、リリアは突発的に大きく稼げたりしているので冒険者の平均収入の3ヶ月分の値段と言っておこう。
とにかく粗末にできる代物ではない。
「すまん… うまくいくと思ったんだが…」ダカットが謝る。
「もったいないけど消滅させるしかないよね。それとも郊外のどこかに隠しておく?どうせどこかに行っちゃうか、持ち主不明のクリーチャーで処分されるだろうけど」ペコが言う。
「この前、茂みに隠しておいたら調べ上げてバーまで来たよ。あたし、自立及び操縦式創造物不法投棄罪とかで罰金取られそうになった」リリア。
「魔法で調べればモデレータの魔力が検知されるからね… どうなったの?」ペコ。
「トイレを済ませたら戻る予定だったって主張した。後あたしは勇者だってがんばった。一週間前から放置されているってレポートされているって言うから、一週間お腹がピーピーでこれから勇者の仕事に出るって言い張ってやったの」リリアはえっへっへと笑っている。
「… で、どうなったの?」
「今度からトイレに籠るのは入浴時間程度にしてくれって苦笑いしながら帰っていったよ」
「… まぁ、良かったよね… 結構な罰金だったはずだよ」ペコ。
「最近は農家に預けるか寄付しちゃうことにしてるの。 ボンゴーレさんなんて酷いんだよ。預かったカカシはどこかに行っちゃったって言うから諦めて帰っていたら、帰りがけに畑で元気に働いているの見たんだよね。衣服が変わっていたけどあれはリリアの描いたへのへのもへじだったよ! ちゃっかり貰っちゃって… 失礼だよね」リリアが思い出したように怒っている。
「… うちのギルドで引き取ろうか?下取りするよ。練習台に使うよ。幹部に聞いてあげるよ」ペコが言う。
「そうなの? ちょっとでも返金されるならラッキー! ペコ大好き!アイ・ラブ・ユー! 持つべきものは友達だよね! って!!ヴぁ!!」
リリア達がカカシを見たらちょうど用水路に落っこちて流されていく現場。
「待ってぇ!なんでぇ!引き取り先が決まったのに!リリアの3ヶ月分のお給料―!」
リリアは慌てて追いかけたが郊外の用水路は支流に入りどんどん流されて行ってしまった。
まぁ、カカシの気持ちも分からなくはない…
この世に生み出された途端、生みの親は里子に出すかサンドバックとして下取りしてもらう相談ばかりしているのだ。世をはかなみたくもなる…
とにかく… リリアの3ヶ月分の給料は一瞬にしてドンブラコと流れ去っていった…
「クリーチャーは創造主に似るっていうけど… リリアの作るクリーチャーは競うようにしてアホだらけだよね。アホのオンパレード、行列ofアホだね」ペコは呟く。
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