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㉛貴方といつまでも・・・(最終話)
しおりを挟む軽いキスを交わしたあと、
私はレオン様を見つめて言った。
「レオン様、私はアリアで、ソフィアでは無いわ。確かにソフィアの記憶はあるけれど、18年間アリアとして生きてきた私はアリアなの」
「分かっているよ、アリアはソフィアとは違う。だけど、ソフィアと違うアリアのいい所を見つける度に愛おしく思うのはダメか?」
「それはアリアとしての私を見てくださっているということかしら、とても嬉しいわ」
記憶を思い出した時、レオン様はずっと私ではなくソフィアを見ていたのではないかと不安になった。
最初はそうだったかもしれないけれど、レオン様はちゃんと今の私のことを見ていてくれたんだ。
「アリアは記憶を思い出して、俺を好きでいてくれていた頃のことも思い出したと思うけど、今のアリアとしての気持ちはどうなんだ?」
真剣に私の目を見て話すレオン様、私が一度レオン様の元を離れたのが不安で仕方ないんだろう。
私もレオン様の元へこうして戻ってこれたのに、一緒にいられる時間は短いのだと思うととても悲しくなる。
「レオン様、私はソフィアの記憶を取り戻す前からレオン様の事が大好きよ」
そう言うと、レオン様が苦笑いをして答える。
「それって、リリアムを好きなのと同じレベルだろ?」
ああ、前に言ったことが相当響いているみたい。
私はもう一度そっとレオン様を抱きしめる。
「違うわ、レオン様を愛しているわ」
「なら、なぜ俺の元から逃げたんだ?」
「・・・私は人間に転生してしまったのよ」
「そうだな」
レオン様はそれが?と言う風に私の話の続きを促す。
「私は長くてあと60年ほどしか生きられないのよ、しかも、どんどん年老いていくわ。私、レオン様におばあちゃんになる姿を見られたくないの、だから、一緒にいいられる時間はほんのわずかな時間しかないのよ」
そう言うとレオン様はうん、と頷いた。
「だから俺から離れようとしたのか?」
「そうよ、また直ぐにあなたを置いて逝ってしまうのが分かっててそばにいるのは苦しいもの」
「そうか」
レオン様は私が離れようとした訳を知って納得したのか、にっこり笑って答える。
「なら、これからずっと一緒に居てくれるね」
「レオン様、さっき私が言った事聞いてました?」
レオン様は聡明な方だと思っていたのに、私がいない間に変わってしまったのかしら?
「聞いていたよ、だからこれからはずっと一緒に居てくれるんだよな?・・・あれ?アリア、ひょっとして知らないのか?」
レオン様は何かを思い至ったのかふいに私に問掛ける。
「何を?」
何を言っているのかしら。
「寿命の話だよ、問題は解決していることに気がついていないのか?」
「え?」
レオン様は何を言っているのでしょう?
問題が解決している?なにが?
「まさか、物知りだったソフィアが知らなかったとは・・・」
レオン様がため息をついてふっと笑う。
その笑顔が久しぶりに見る自信に溢れた顔でドキッとする。
「どういう事?ソフィアなら知っていると思っていたこと?」
頭の中がはてなマークでいっぱいの私を愛おしそうに見つめて私の頭を撫でるレオン様。
「アリアの寿命は俺と同じになったんだよ」
「ええ??どういうことですの??」
寿命が同じになった??いつ?なぜ?どうやって?
ああ、疑問しか浮かばないわ。
「魔王はその魔力によって通常よりさらに寿命が伸びるのを知っているか?。長い時を生きなければならない魔王にだけある秘技があるんだよ、だが、基本そんなに寿命が伸びるわけじゃないから危険を伴う秘技を使うことは無い」
「秘技?」
「魔王と一緒に時を過ごせる相手を見つけた時、相手も同じ寿命にすることが出来るんだよ」
それは知らなかったわ。
そんな裏技があったのなら私はずっとここに居たのに。
「どうやって?」
「お互いの血を飲む。先に合わせたい側が血を飲む。俺、アリアの血を飲んだだろう?」
そう言われて思い出す。あの夢のような構図を。
「そう言えば・・・あ、私も飲んだわ!」
何故か私はレオン様の怪我を見て血を舐めてしまった。
思い出すだけでも恥ずかしい、記憶から消したい記憶です。
「そう、本当なら魔王の血は毒になるんだ。だから二人の気持ちが同じでなければ死に至る。まして人間のアリアが飲むとどうなるか分からない。俺の血を飲んだ後、アリアが倒れた時は心臓が止まるかと思った。このまま目覚めないんじゃないかと生きた心地がしなかったよ」
そうか、レオン様はアリアの気持ちを知らなかったから焦るわよね、あの時めちゃくちゃ焦っていたのはこういう事だったのね。
「ごめんなさい。私もあの時何故あんなことをしてしまったのか・・・今思うととっても恥ずかしい・・・」
そうよ、私はあの時何故あんな事をしてしまったのかしら。とても淑女のする事ではないわ。
「俺もまさかアリアがあんな行動をとるとは思わなくて咄嗟に止めれなかった。本当にアリアが死ぬのではないかと焦ったよ」
「ごめんね、でも、あれで秘技は完成したの?レオン様の言うことが本当なら私は魔族になったの?」
「魔族になった訳では無いよ。アリアは人間のままだ」
そう言って私の横髪をそっとすくい上げる。
レオン様は私の耳を見ているようで、どうやら私の耳は尖っていないようだ。
「アリアは人間のまま俺と運命共同体になったんだよ。・・・俺が死ぬ時はアリアも一緒だ。俺はアリアを道ずれにしてしまう。すまない」
髪を書きあげた手でそのまま私の頭を自分の胸に抱き寄せるレオン様。
「死ぬ時は一緒なのね?それって最高じゃない!どちらが先に死んでも寂しいもの。一緒に最後の時を迎えられるのは願ってもない事だわ」
私は嬉しくて笑顔でレオン様を見る。
「この先もずっとレオン様と一緒に居られるのね」
それを見たレオン様はゆっくりと微笑む。
「ああ、今度は離さないから覚悟しとけ」
そう言って顔を近づけるレオン様。
「そう言えば、レオン様の寿命はどれくらい伸びたの?」
「さぁ、俺の魔力は前代未聞だからわからん。たぶん10倍くらいか?」
途方もない答えに驚いたけれど、途方もない時間もレオン様と一緒なら楽しい時間になりそう。
「そうだ、リリアムに会いに行かなきゃ、リリアムが心配なのは妹だったからなのね!」
あれこれ思い浮かべてはやる私の顔をレオン様が優しく掴んで自分の方へ向ける。
「アリア、いろいろ思い出して思う所もあるだろうが、時間はたっぷりある。今はこっちが先だ」
そう言うとレオン様は唇を重ねる。
今までの空白を取り戻すように・・・
ーーーーー end ーーーーー
※※※あとがき※※※
最後まで読んでいただきありがとうございました。
初完結作品ですが、自分の未熟さを実感する機会となりました。
今後も精進できるよう努力していくつもりですので、また機会がございましたら暖かい目で見たいただければ・・・と思います。
ここまで読んでくださった貴方様に感謝です。
月野さらさ
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甘々系大好きなんですが、これドンピシャで好きです( *´꒳`* )可愛い~(*´`)
もう2人にはずーっと仲良くしていただきたいですね♪
感想ありがとうございます(*^_^*)
楽しんで読んでいただけたようで、私もとても嬉しいです♪この2人はずっとラブラブでいてくれると思いますヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♡
事なかれ主義の腰抜けと優しい人の違いについて考えてしまった。
怒るべき時、ちゃんと怒れる人間になろうね主人公さん。出なければ自身だけで無く近しい人も巻き込んで死ぬことになる。
コメントありがとうございますm(_ _)m
そうですね、主人公はかなり日本人の血を濃く残しちやってますね(^_^;