ヒロインが迫ってくるのですが俺は悪役令嬢が好きなので迷惑です!

さらさ

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6話 イベント発生(シルル)

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「シルル様、お待ちください 」

 入学から半年、セイラ嬢はすっかり俺の取り巻きのひとりになっていた。
セイラ嬢の他に、カイ、セフィアに加えてジュリアス、エルヴィン、ラースの6人。

そして今俺達は学園祭の準備の最中だ。
俺達がクラスの実行委員に選ばれた。
まさか異世界でも学校に通って学園祭なんてやるとは思わなかったけどね、懐かしいな・・・とはいえ、今の俺の立場は王子だ。
とりあえずやればいいやっていう、しょぼいのなんて出来ないよな。
皆が期待するだろう。

さて、何をやるかって言うと・・・
案は色々ある。異世界の知識だけど、この世界では一般的ではないお化け屋敷、メイド喫茶、迷路、ゲーム、前の世界では定番中の定番。
その中でいちばん華やかなメイド喫茶を提案しようとしたんだけど、よく考えたらこの世界はメイドが当たり前にいる世界なんだよな、メイドにお茶を運んでもらうのはごく当たり前で、なんの面白みもない。
なので、異国の衣装で異国のお茶を出してはどうかと提案した。
みんな乗ってくれて、出来れば遠い異国の異文化の土地の方が珍しさが増すと、異国について調べる事となった。
今日は調べ物の為に図書室集まってたんだけど、夕刻、調べ物を終えて解散、寮へ向かう途中、忘れ物をしたことに気がついてUターンした所だ。

「何? 」

「私もご一緒しますわ 」

「いいよ、もう辺りも薄暗くなってる、早く寮に戻った方がいいよ 」

サッと走って取りに行こうと思ったのに、セイラ嬢が居たら走れないじゃないか。

「シルル様こそ、忘れ物などお付きの者に取りに行かせればよろしいのに、ご自分お一人で行かれるなんて危険ですわ 」

だからって、君がいた所で何になるんだ? かえって足でまといだよ・・・とは言えないよな・・・
僕の執事のアグリにはさっき、衣装になる生地の手配をするよう言ってあるので今は一緒じゃない。

「心配ありがとう。直ぐに戻るから大丈夫だよ 」

俺は姫じゃないし、こう見えても命を狙われる立場なのは理解してる。その為の護身術は身につけてるし、そこそこ自信はある。

「・・・一応腕には自信あるんだけどね・・・」

「そんなことを言って、シルル様の身に何かあったらどうされるのですか? ましてシルル様の綺麗なお顔に傷でも残ったら大変です! 」

セイラ嬢、君は僕の顔に惹かれてるのか?

「うん、心配ありがとう、でもそんなことはないと思うから大丈夫だよ 」

「でも、心配です 」

まぁ、僕のことを心配してくれるのはありがたいけど、さっさと忘れ物を取りに行って戻ろう。
そんな事を思っている間に図書室まで着いてしまった。

「良かった、まだ開いてたね 」

「はい、良かったです 」

僕達は図書室に入ると、奥にあるテーブルまで直行した。
そこに僕の手帳を置き忘れたはずだから。
なのに、行ってみたらそこにはなかった。

「あれ? おかしいな、確かここに置いたと思ったんだけどな 」

僕がさっきまで座っていた場所には何も無かった。念の為、机の下や椅子の下も調べたけど、どこにも無い。
ここに置き忘れたと思ったのは気の所為で、どこか違う場所で落としたんだろうか?

「おかしいですね、本当にここに置き忘れたのですか? 」

「うん、ここに置いたきり持った記憶が無いからここだと思ったんだけどな・・・ 」

俺の記憶違いか? 記憶力には結構自信あるんだけどな、なんたって前世のもう10何年も前に読んだ小説を覚えてるくらいだ、この記憶力の良さで帝王学なんかも難なく覚えることが出来てるんだ。
その俺が記憶違い?

「こっちの方も探してみましょうか 」

セイラ嬢はさらに奥にある書棚の方へ歩いていく。
確かに、調べ物でそっちへは行ったな。

「そうだね、僕もこっちを探してみるよ 」

俺もセイラ嬢と逆側の書棚の方を探してみる。
何処かで落としたのかもしれない。
そう思って探してる途中、ふと嫌な予感がした。
この状況って・・・
そう思った瞬間、明かりが消えて真っ暗になった。

「キャッ 」

と近くで小さくセイラ嬢が声を出すのが聞こえた。
ヤバイ! これって、主人公と王子が閉じ込められて仲良くなるイベントだ!



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