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まだ知らない私 第1話
しおりを挟む誰これ!本当に私!?めっちゃ美人になってるんですけど!
思わず、鏡に寄って自分を覗き込む。
色白の美肌に、ほどよい大きさの目、小さく高い鼻、むくみ知らずのシャープな小顔。なんだか少し若返ってる?おそらく二十歳くらいだろうか。
いや、一晩で私の身に何が起きてしまったんだ。今のところパラダイスなので問題なしですが。
会う人、会う人、別嬪だの可愛いだの褒めてくれるのは、お世辞かな~くらいに思っていたが、これは皆、口を揃えて褒めてもおかしくはないな。
しかも、細身のナイスバディになっている気がする。たしかに、私は絶世の美女なのかも……。
そんなことを考えながら私は髪を纏め、簪を挿し、身だしなみを整え、桜谷さんの元に戻る。
「あの……おかしくないですか?」
着物の基準が分からないが、どうだろうか。恐る恐る桜谷さんに聞いてみる。
「……ごっつええ!誰にも見せたないくらい、ごっつ可愛えわ!」
桜谷さんは、少し興奮気味に褒めてくださった。良かった、おかしくはなさそうだ。
男前からそんなに褒められると、またテンション上がっちゃいます!
「あの、上着もありがとうございました!」
桜谷さんに畳んだ上着をお返しする。
「お、おう。……今度は、一緒に着物見に行こうや。」
桜谷さんは、少し照れくさそうだ。
「はい!うれしいです!」
やったー!着物一枚じゃ、心もとないし、ありがたい。
そうこうしていると、神楽さんが部屋に戻ってきた。
「桃子……。その着物はどうした?」
「急いで久慈に、買うてきてもろたんや。」
「そうか……よく似合っている。」
「あ、ありがとうございます。」
きゃー♡神楽さんにも褒めてもらえた!
神楽さんは少し驚いたようだったが、久慈さんに買って来てもらったことを知ると納得した様子であった。
買って来てくれた久慈さんにも、今度会ったらきちんとお礼しなきゃな。
「桃子、女中達が使っている部屋の中に空き部屋があった。今、掃除させているところだ。案内したい。」
「はい。お願いします。」
「なんやー。俺の部屋から遠いのぅ。つまらん。」
「当たり前だろう。ここは男所帯だ。何かあったら困るからな。……劉紀は、隊士に納戸から女中用の着物を探すよう指示しておいてくれないか。」
「えーなんでや。ワシも桃子ちゃんの部屋、見に行きたいわー。」
「全く……後で桃子から直接聞け。」
桜谷さんは、神楽さんの言葉に膨れていたが、渋々従い「おう!おどれら!」と大きな声を出しながら隊士を探して、部屋を出ていった。
二人ともやっぱり仲が良さそうで、可愛いなぁ。イケメン同士の絡みって最高!
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