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第十四章

第二話 大災害直撃

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 まだ夕方なのに急に真っ暗になった空に、倉庫の面々は不気味さを

覚えた。「何だ?夕立でも来るのか?」、、「それよりスーパーシティ

の動きだ、今頃テロのアジトを割り出してガサ入れされてる最中だろう」

、、オヤジの情報に車輪も反応した。「俺はついさっきまでそのアジト

に居た。て事はもうちょっとで巻き込まれる所だったんだな」、、


 ゴゴゴゴゴゴ、、、またもや地響きが鳴り出す。するとテレビから

超大型の台風が接近しているとニュースが流れ出した。「マズいな、

地震と台風が一緒に来たらどうしようも無いぞ」、、するとガタガタ

と地震が始まり一同はしゃがんだり柱に掴まったり身の安全を確保

したが、それ所では無い尋常な揺れに倉庫は崩壊寸前となった。


 「皆外に出るんだっ!ここに居たら上から物が落ちてくるっ」、、

8人全員が倉庫から畑に飛び出した瞬間、倉庫は轟音と共に崩れ落ち

たが、揺れは治まる所か増々酷くなり、地面はヒビが入り畑の水路は

断裂して水が畑に流入しだした。何分位揺れてただろうか、やっと

治まった頃には大雨と雷が辺り一面を覆った。


 市街地の方に目をやると、所々で火の手が上がっている。スラムは

元々崩壊しかけたビルや50年以上経った建物がほとんどなのでほぼ

全滅した様だ。その上あちこちで地割れが発生してるので道路は寸断、

川の堤防も至る所で崩壊している。「とりあえず家族が居る者は戻る

んだ、真っ暗で分からないが家は倒壊してる可能性があるっ」、、


 オヤジの家は倒壊していたが奥さんと犬は逃げて無事だったので、

軽トラに避難させラジオをつけると、地震は全国で発生してさらに

超大型台風の接近で今夜中大雨と風が吹き荒れるという。当然スラム

には避難する為の建物も無ければ、そもそも未だ倒壊せずに残って

いる建物などほぼ皆無だった。
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