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270 ディアナ

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俺はジッと受付の人の顔を見つめていた。

・・・・やっぱり異世界人の人だろうか。

美人だよな・・・。

・・・・

「・・お客様、危険がせまっておりますが・・・」

受付の女の人が言う。

「え?」



俺の背中をフレイアが凝視していたようだ。



「・・・いや、あのね、フレイアさん。 どんなギルドか考えていたのですよ」

俺は苦しい言い訳をした。

フレイアは殴るでもなく、俺の背中にポンッと、軽く手を当てて掲示板を見に行った。



フレイアが歩いて行くと、ギルドの中で注目を集める。

おそらく地球人だろう人が特にマジマジと見ているようだ。

・・・おっと、それよりも今日の泊る場所を教えてもらわなきゃ。



「ふぅ・・、あのですね。 どこか泊まる場所とかありますか?」

俺は気持ちを切り替えて、受付の人に聞いてみる。



「はい。 このギルドの近くに2つ宿泊施設がございますが、どちらにいたしましょう」

受付の人はそういうと、ボードパネルを見せてくれて答えた。

パッと2つの施設が現れて見える。

どちらも感じのいい建物だ。



「・・・この2つ、どう違うんです?」

俺は聞いてみた。

「いえ、別にどうということはありませんが、どちらもギルドの管轄の施設です」

受付の人がそういう。

「そうですか・・では、お勧めでお願いします」

俺はそう言ってみる。



・・・・この俺の回答って、何かのテレビ番組で家電芸人だったっけ?

家電を買う時に、店員になんて聞くとかの企画だったか・・・いっちゃんええやつ!

俺がそんなことを頭で考えていると、受付の人が答えてくれた。



「わかりました。 では、こちらの宿泊施設をお勧めします。 朝食も付いておりますのでご安心ください。 あ、失礼ですが、ライセンスカードをお持ちですか?」

受付の女の人が照れながら言う。

・・・忘れてました、なんてつぶやいていた。



俺はライセンスカードを渡すと、ボードパネルに乗せて確認している。

・・・受付の女の人が驚いていた。

「Aランクですか・・・いや、これは失礼しました。 そうでしたら、こちらの宿泊施設をお勧めします」

そういって違う建物が表示された。



さっきの2つの建物よりも一回り小さい。 だが、何か重厚感がある感じだ。

俺はありがたくその宿泊施設をお願いした。

ギルドから宿泊手続きができるみたいで、パネルで受付の人がパパパッとしてくれていた。

当然、部屋は2つお願いする。



!!

そうだ。

俺は、ギルマスにもらったカードを思い出した。

・・・ちょっと試してみるか。

そう思って、カードを出してみた。



「・・あの、それとこのカードを見せれば何かと便利になるとかで、帝都のギルドマスターが・・・・」

おそるおそる言ってみた。

!!!

「こ、これは・・・少々お待ちください」



受付の女の子は、ガタッと席を立ち、奥の部屋へ駆け込んでいった。

・・・・・

しばらくすると、眠そうな顔をした女の人と一緒に、受付の女の子が出てきた。



俺の前に来ると、

「・・ふぁ、すまない。

なかなか忙しくてな、ウトウトしていたんだ。 で、君がミランの知り合いという冒険者か・・・」

そういうと俺をジッと見つめている。

・・・・

「なるほど・・・見えないのだな」

そういうと、俺に握手を求めてきた。

俺も握手を返すと、その女の人が話始めた。

「私がこの街のギルドマスターのディアナだ」



・・・この女、結構力あるぞ。

俺は握られた手から感じていた。

ディアナはそういうと、俺にカードを返す。

「このカードはね、その街のギルマスに優先的に会えるようになっているんだ。 カードの発行元が帝都になっていて、ミランのサインもある」

そういうと、俺を見つめ直して聞いてくる。

「で、何をしにこの街へ来たんだ?」

俺の背筋がピンッとなった。



ディアナは笑いながら、

「いやいや、すまない。 驚かすつもりじゃなかったんだが・・・」

頭をきながら俺に話してくる。



俺も、ふぅっと息を吐きながら話した。

「いえいえ、問題ありません。 この街に来たのは、私の友人を訪ねて来たのです。 ですが、もう夜も遅いのでどこか宿泊できる場所をと思って、ギルドに来たのですが・・・」

そういうと、ディアナが目を少し大きくした。



「君の友人? 良ければ名前を教えてくれないか?」

ディアナが少し前のめりになり、聞いてくる。

別に隠すこともないので教えた。

「はい、藤岡っていう男なんですが・・・」

俺がそういうと、ディアナがうなずいていた。



「藤岡君かぁ・・・この街を作るのに、一緒によく動いてもらっているよ」

ボードパネルで藤岡の顔を表示してくれる。

!!

俺が、そいつです、というとディアナがいろいろ説明してくれた。



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