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待ち人達の昔話
悪魔の泣き声
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そのとき、獣たちの唸り声を幾重にも重ねたような、地面が揺れるほど大きな音がした。
突如聞こえた唸り声は、森の中を反響して、さらに大きく頭の中に響いてくる。
「なあ、これって、悪魔の叫び声じゃねぇのか…!?」
「みんな、逃げましょう!」
言い合っていたサンとレナードも顔をこわばらせながらこちらへ声をかける。シンもセルとジェマの手を引いて移動しようとした。
だが、セルがなぜかその場を動こうとしない。
「セルどうしたの?早く逃げなきゃ!」
「でも、この声すごく悲しそう。」
セルは共鳴しているのか、ぽろぽろと涙を溢しながら呟く。
確かに、叫び声は少し高く掠れていて、心が引き裂かれるような、苦しそうな音だった。なんだか本当に泣いているみたい…セルにつられたのか、声につられたのか、シンも視界が涙で滲んでくるのを感じた。
五感が強くなっているセルは、特にそれが強いようで、今度は胸を押さえ始めた。
「セル…!?」
「ねえ、シン、すごく辛そう…」
背中をさすりろうと屈むと、セルの強い目と視線があった。
「シン、助けられる?」
「なに言ってるの!逃げないと危ないわ!」
サンが信じられないと言うように叫ぶ。
きっと声の主は、どう考えても大きくて強い生き物だろう。助けたとしても殺されるかもしれない。
セルが共鳴しないように耳を塞いで逃げるのが一番良いはずなのに。シンは動けなかった。
逡巡していると、なぜか、先ほど思い出した夢の様子がフラッシュバックした。
思い出した夢には、何か足りないものがある。何故か、シンは足りないものがあの咆哮の元に行けば分かる気がした。
いや、そうじゃない。それよりも何より、シンは無性に声の主を助けてあげたいと強く感じた。
真っ直ぐレオを見つけめて問う。
「私に助けられる…?」
「多分…できると思う」
「じゃあ、近くまで連れて行ってくれる?」
突如聞こえた唸り声は、森の中を反響して、さらに大きく頭の中に響いてくる。
「なあ、これって、悪魔の叫び声じゃねぇのか…!?」
「みんな、逃げましょう!」
言い合っていたサンとレナードも顔をこわばらせながらこちらへ声をかける。シンもセルとジェマの手を引いて移動しようとした。
だが、セルがなぜかその場を動こうとしない。
「セルどうしたの?早く逃げなきゃ!」
「でも、この声すごく悲しそう。」
セルは共鳴しているのか、ぽろぽろと涙を溢しながら呟く。
確かに、叫び声は少し高く掠れていて、心が引き裂かれるような、苦しそうな音だった。なんだか本当に泣いているみたい…セルにつられたのか、声につられたのか、シンも視界が涙で滲んでくるのを感じた。
五感が強くなっているセルは、特にそれが強いようで、今度は胸を押さえ始めた。
「セル…!?」
「ねえ、シン、すごく辛そう…」
背中をさすりろうと屈むと、セルの強い目と視線があった。
「シン、助けられる?」
「なに言ってるの!逃げないと危ないわ!」
サンが信じられないと言うように叫ぶ。
きっと声の主は、どう考えても大きくて強い生き物だろう。助けたとしても殺されるかもしれない。
セルが共鳴しないように耳を塞いで逃げるのが一番良いはずなのに。シンは動けなかった。
逡巡していると、なぜか、先ほど思い出した夢の様子がフラッシュバックした。
思い出した夢には、何か足りないものがある。何故か、シンは足りないものがあの咆哮の元に行けば分かる気がした。
いや、そうじゃない。それよりも何より、シンは無性に声の主を助けてあげたいと強く感じた。
真っ直ぐレオを見つけめて問う。
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「多分…できると思う」
「じゃあ、近くまで連れて行ってくれる?」
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