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お泊まり④
僕のタオルケットが持ち上がり 榎本が僕の背後に ピタリと張り付いた
(榎本 当たってるって・・・ どうしよう・・・ 榎本 もしかして具合が悪い?)
僕は ドキドキしながら 榎本の様子を伺っていた
榎本の熱い手が僕の足に
その手は スルスルとなめる様に 前へ・・・
(榎本 嫌だどこ触ってるの・・・)
(悠も朝は こうなるんだなぁ~)
悠の身体が ビクンと反応した
(こんなにいい反応されちゃ~ 我慢なんか出来ねぇ~よ)
すると榎本は 僕の肩を押し倒し僕の上に・・・
榎本と目が合った瞬間 榎本の唇が凄い勢いで僕と重なり 榎本の舌が僕の中に流れ込んで来た
(こんな乱暴なキス・・・)
榎本が離れると 僕は息をあらだてながら 榎本を見た
榎本は 着ていたTシャツを脱ぐと 今度は 僕のパジャマのボタンをはずし それをパンとはじいた
「悠 怖いか?」
僕は榎本の問いに 小さくうなずいた
悲しそうな榎本の顔が 僕の前にはあった
(榎本・・・ 何でそんな顔をするの・・・)
榎本は前かがみになり 僕の胸にオデコを付けた
「俺も 俺も悠に・・・ 悠に 嫌われるのが 怖いよ」
(榎本は今なんて・・・ 言った・・・ 僕が 榎本を嫌いに・・・ そんな事 あるわけがない)
僕は 榎本の頭に手を乗せた
「榎本・・・ 僕は 榎本の事が好きなんだよ・・・」
榎本は ゆっくりと顔を上げた
「榎本・・・ 例えどんなことがあったとしても 僕は榎本の事を 絶対に嫌いになんかならないよ」
榎本の顔が 優しい顔になった
「悠・・・ もう一度 言ってくれ」
(僕は この榎本の優しい顔が大好きだ・・・)
「榎本 何度だって言うよ 僕は榎本の事が好き だから絶対に嫌いになんかならない 大丈夫」
僕が言い終わると 榎本は ゆっくりと僕に顔を近づけた
榎本の舌が僕の中に スルスルと流れ込んで来た
(このキスは知っている いつもの優しいキス)
僕は榎本の背中に腕を回し 榎本の熱い手が 下へ下へと移動し 榎本の手が・・・
(榎本ダメ・・・ 汚い・・・ おしっこが出ちゃう・・・)
榎本の手がじかに 僕のに触れていた
榎本は 素早くズボンをおろし 僕のとこすり合わせ 榎本は激しく動いた
(悠・・・ スゲー悠の声・・・ ダメだ・・・ 出る・・・)
僕と榎本の息遣いが 部屋中にこだまする
(苦しい・・・ まるでフルマラソンでも 走り切ったかの様だ さっきの声・・・ 僕の声? あんな声出したことない・・・ 恥ずかし・・・)
榎本が僕の上で 大きく息を吸い込み それを吐き出した
(ヤベー 悠の声ヤベー・・・ 俺 今日ゼッテー寝れねぇ~)
榎本が僕を見つめ 榎本の顔が近づくと 僕も榎本の首に腕を回した
榎本は僕に軽く 唇を重ねてすぐに離れた
だけど僕は 榎本の頭を押さえ込んだ
すると榎本は ビクンと驚いた様子だったけれど また 僕に唇を重ねてくれた
榎本の舌が スルスルと気持ち良く 僕の中へと流れ込んで来た
(あぁ~ それにしても悠の身体が えらいことになってる・・・ タオルケットで 少しふいておくか・・・)
俺は とりあえず 悠がかけていた タオルケットで悠の身体を軽くふいた
(このままじゃ~まずいなぁ~)
「悠・・・ ちょっと待ってて」
俺は部屋を出た
僕は 榎本の部屋の天井を見つめていると 僕の下半身が ズキズキヒリヒリと痛みだし 僕は恥ずかしくなり 顔を手で隠した
(僕は なんて言う声を出してしまったんだ・・・ 榎本は 痛くなかったのかなぁ~ 僕の足には まだ 榎本の触れた感覚が残っている・・・ 榎本の足に挟まれて 僕は自分の足をゆるめる事が出来なかった)
俺は とりあえず廊下に出た
(ヤベ~ ヤベ~ ヤベ~ ヤベ~ 悠の声あんな声出されたら 止められるものも止められねぇ~ 俺の腕にしがみついて・・・ ヤベ~って 俺スゲー力で握りしめてた・・・ 悠 大丈夫だったかなぁ~ さっき 悠は俺の頭を押さえ付けた ヤベ~超~嬉しい~第2ラウンド 行きそうになったし・・・ あぁ~ 1年前の俺に教えてやりてぇ~なぁ~ そんなに悩むな自分を信じろって・・・ 今 悠はお前の傍に居るって・・・ あんなに 悩むことなかったんだよなぁ~)
俺は 悠のところへ戻った
悠は 顔に手をあてていた
俺は悠が 泣いているのかと焦って 悠に近づいた
「悠」
榎本が 部屋の中に入って来た事に気が付かず 僕はびっくりして顔から手を離した
(良かった・・・ 悠 泣いてなかった)
「悠 シャワー浴びに行こう」
「うん」
僕にかかっていたタオルケットをはがし 手をついて膝を立てた
すると僕の膝に 榎本の腕がスーっと入り込み 僕の身体がフワリと浮いた
一瞬 何が起きたのか わからなかった 僕は榎本に 抱きかかえられていた
「悠 その手」
「えっ」
僕は 自分の手を見た 女の子みたいに 僕の手が合わさっていた
手を動かそうにも 榎本が僕の腕を掴んでいて 動かせない
(何で? 何で? こんな事になっているんだ?)
「榎本 降ろしてよ」
「悠・・・ それはダメだ 俺 悠をこうしてみたかったんだ」
榎本は 嬉しそうに そう言った
(ちょっと待って・・・ 体格が違うとは言え 榎本は僕を軽々と持ち上げて・・・ 僕だって一応は男だ こんなの恥ずかしい・・・ 榎本の顔が近いよ・・・)
僕のいろんな気持ちをよそに 榎本は僕をバスマットへ
「悠 降ろすよ」
僕はバランスを崩して 榎本にしがみついてしまった
「榎本 ごめん」
榎本は僕を支えて 嬉しそうに笑みを浮かべた
僕と榎本は シャワーを浴びた
榎本の背中は広く 僕がスッポリ隠れてしまうほどだ
腕と足を日焼けし まるで何かを着ている様だった
榎本は 軽く身体を流し 僕の身体にもシャワーをかけてくれた
「悠・・・ 俺 先に出る」
「うん わかった」
榎本が出ると 僕はもう一度身体を流し ふと下を見た
「うわっ」
僕は思わず 声を出してしまった
(僕の が・・・)
見てはいけない 触ってはいけない そんな物の様な気がした
(ズキズキヒリヒリの原因は これだったんだ)
僕はなるべく 見ない様にシャワーを浴びた
僕が出ると パジャマが置いてあった
頭をふきながら 音のする方へ
榎本が 台所に立って居た
「あっ悠 丁度できたところ座って」
「うん」
僕が座ると 榎本は お皿を置いてくれた
お皿には ハムと目玉焼きトースターが鳴った
榎本はマーガリンを塗って 僕に手渡してくれた
「ありがとう」
「悠 パンもう1枚 食べる?」
僕は 首を振った
「俺は あと2枚は 食べるよ」
榎本はそう言って トースターにパンを入れた
「いただきます」
夏の日差しが 榎本の家を明るく照らしていた
(今日も 暑そうだなぁ~)
トースターの音が鳴り 榎本はパンを取り出した
僕は 気になっている事を 榎本に聞いてみる事にした
(昨日の榎本とおばさんの話だと 僕の家とは違う?と思うんだけど・・・ それに椅子も3つあるし でも歯ブラシは2つだった お父さんの居る様子が無い)
「ねぇ~榎本 ちょっと聞いてもいいかなぁ~」
「えっ 何?」
(なんだろう・・・ 何か怖いなぁ~ 悠に何であんな事したのかとか聞かれたら 俺どう答えたらいい・・・)
「あのさ~ 言いたくなかったら 言わなくていいんだけど・・・」
僕は 牛乳を一口飲んだ
「榎本のお父さん 帰って来てなかったよねぇ~」
「えっ父ちゃん? あっ父ちゃんの話・・・」
(あぁ~焦った~ 何だ~父ちゃんの話かぁ~ そうだよなぁ~ 悠は何であんな事をしたのかなんて・・・ 聞かねぇ~よなぁ~)
「うちの父ちゃん 今 イギリス」
「えっイギリス? イギリスって あのビックベンがある」
(榎本は 本当に帰国子女だったの?)
「あぁ~ あるらしいなぁ~ 俺は行った事ねぇ~けど」
榎本は パンを全部食べ終えた
「うちの父ちゃん 俺が小6ん時 いわゆる単身赴任ってやつ・・・ 英語しゃべれないのに よく行ったよスゲー 嫌がってたけどなぁ~ 自分のプロジェクトだとかで仕方なく でも正月には毎年帰って来るんだ」
(そう だったんだ・・・ 僕の家と同じじゃ~なくて良かった)
「榎本は お父さんが居なくて寂しくないの?」
「もう居ないのが当たり前になってて そんな事思った事ねぇ~なぁ~ 母ちゃんも居るし 部活もあるし悠が俺の傍に居てくれる」
榎本が僕を見つめてる
僕はそんな榎本に ドキドキしてしまった
(パンが うまく飲み込めない)
僕は 牛乳でパンを流し込んだ
「悠は 寂しいのか?」
「僕・・・ ものごころつく前に お父さんとお母さんは離婚したから お父さんの事知らないんだ・・・ でも お母さんが ずっと一緒に居てくれたから 寂しいって思わなかった」
「そっか」
(悠は 大事に大事に育てられたんだなぁ~)
(榎本が僕の事を見てる どうしよう 何か話しないと)
僕は また ドキドキしていた
「悠・・・ 食器そのままでいいよ 先に俺の部屋行ってて」
「うん わかった」
僕が 榎本の部屋へ行くと 僕が寝ていた布団は きれいに折りたたまれて
いつもの様に 丸いテーブルが置いてあった
僕は 洋服に着替えて 榎本を待った
(榎本のニオイに慣れたのかなぁ~ 1人でも大丈夫だ)
本棚には マンガが沢山あった 僕は読んだ事がない
(榎本は マンガ好きなんだなぁ~)
下の方へ視線を降ろすと 1冊の本に目が止まった
また 違う棚を見ても その本に目が止まってしまった
「悠 お待たせ」
榎本が 麦茶を持って部屋に入って来た
榎本は 勉強机から宿題を持って来た
「榎本」
「ううん 何?」
榎本は座りながら 僕の顔を見た
「榎本ごめん 後ろの本見せてくれる」
榎本は 振り向き本を取ってくれた
「榎本 何で? この本だってわかったの?」
僕は 手渡された本が 僕の取って欲しかった本であった事に驚いた
「僕 何も言ってないのに何で?」
「俺も この本だったから」
「えっ?」
榎本は 嬉しそうに話してくれた
「俺さ~小6ん時 サッカーの練習着 買ってもらった帰りに 母ちゃんと本屋へ行ったんだ 俺 マンガ買ってもらうつもりで見てたんだけど 何かその日は違う棚見たくなって そしたら その本に目が止まって 違うところを 見ても また その本に目が行くんだ 開いたら絵もあるし 俺でも読めそうだったから 母ちゃんに買ってもらった 母ちゃん 何度も俺に聞くんだ 本当にこの本 買うのかって・・・」
榎本は 恥ずかしそうに笑って言った
(今の僕と同じだ)
「だから悠も その本かなぁ~って思ってさ~」
「うん ありがとう」
『君への想い』 白い背表紙にそう書かれた本は 何か不思議なものを感じた
榎本は 宿題の続きに取り掛かっていた
僕は 榎本の事を気にしながら 本を開いた
読み進めて行くうちに 文字がボヤけて読めなくなっていた
「悠」
榎本の声が聞こえて 僕が顔を上げると 僕の目から涙が流れ落ちた
榎本と目が合うと 榎本は僕の隣へ
榎本の手が 僕の顔を優しく包み込み 僕の涙を指でぬぐった
榎本の顔が近づき 唇が重なると榎本の舌が スルスルと僕の中へと流れ込んで来た
「悠・・・ この本 貸すからゆっくり読んで」
榎本は そう言い終えると また 僕の唇に軽く触れ 僕をフワリと抱きしめた
(あぁ~ 悠はなんて顔するんだよ・・・ 悠を本気でここに閉じ込めておきてーなぁ~ 悠を帰したくねぇ~)
(少し読んだだけなんだけど 僕もこの本の様に榎本の事 大きな心で包み込める そんな 男になりたいなぁ~)
僕からそっと 榎本は離れた
「悠・・・ 宿題 終わったんだ見てくんねぇ~か」
「あっうん ごめん 見るよ」
僕は本を閉じ 榎本の宿題に目を通した
昨日の間違いも ちゃんと直してあるし 1、2ヶ所の間違いがあったけど 榎本の数学の宿題は終わりを迎えた
「榎本・・・ お疲れ様 丸付け終わったよ」
「間違いとか もう無い? 宿題終わり?」
「うん 大丈夫 全部直してある」
「ヤッター 宿題終わったー」
榎本は 両手を高く上げて 万歳をした
「悠・・・ 悠のおかげだありがとう これで明日からサッカー出来るよ」
榎本は 嬉しそうにそう言った
榎本の嬉しそうな顔を見ていると 僕まで嬉しくなった
「悠ってさ~ 本当 教えるの上手いよなぁ~」
「えっ そうかなぁ~?」
「俺 成績上がったんだ 悠に教えてもらうと理解できる」
榎本は僕を見つめ そんな榎本に また ドキドキしてしまった
「悠・・・ 俺に何か 悠に出来る事ないか?」
「えっ」
僕は何を思ったのか 榎本の唇に目が行ってしまった
(僕は 何を考えているんだ)
僕は 恥ずかしくなり下を向いた
「悠?」
「あっごめん なっ何でもない」
(悠が何か変だ 俺 また 何か変な事でも言ったか?)
俺は 宿題を勉強机に置いた
「悠・・・ どうする また オセロでもする? 悠 勝ち逃げしたからなぁ~ 今度は負けねぇ~」
「榎本・・・ ごめん僕 帰るよ」
(お母さんが 帰って来る前に僕が家に居たい)
「そうか・・・ じゃ~ちょっと待ってて」
榎本は そう言って部屋を出て行った
(悠をこれ以上 引き止める事はできねぇ~かぁ~)
僕は榎本から借りた本を カバンに入れた
『君への想い』 生まれつき 体の弱い主人公を 友達が支えて行く話
(榎本が言った様に もっとゆっくりと読んでみよう)
僕は テーブルの麦茶を飲み干した
「悠 お待たせ」
榎本は洋服に着替え エアコンのスイッチを切った
「悠 忘れ物ない・・・ まぁ~あっても 俺が届ければいいんだけど」
「うん 大丈夫」
「じゃ~ 行くか」
榎本が玄関のドアを開けると 夏の蒸し暑さが僕達を襲った
「うわ~ まだ暑いなぁ~」
僕達は マンションを出た
(つづく)
(榎本 当たってるって・・・ どうしよう・・・ 榎本 もしかして具合が悪い?)
僕は ドキドキしながら 榎本の様子を伺っていた
榎本の熱い手が僕の足に
その手は スルスルとなめる様に 前へ・・・
(榎本 嫌だどこ触ってるの・・・)
(悠も朝は こうなるんだなぁ~)
悠の身体が ビクンと反応した
(こんなにいい反応されちゃ~ 我慢なんか出来ねぇ~よ)
すると榎本は 僕の肩を押し倒し僕の上に・・・
榎本と目が合った瞬間 榎本の唇が凄い勢いで僕と重なり 榎本の舌が僕の中に流れ込んで来た
(こんな乱暴なキス・・・)
榎本が離れると 僕は息をあらだてながら 榎本を見た
榎本は 着ていたTシャツを脱ぐと 今度は 僕のパジャマのボタンをはずし それをパンとはじいた
「悠 怖いか?」
僕は榎本の問いに 小さくうなずいた
悲しそうな榎本の顔が 僕の前にはあった
(榎本・・・ 何でそんな顔をするの・・・)
榎本は前かがみになり 僕の胸にオデコを付けた
「俺も 俺も悠に・・・ 悠に 嫌われるのが 怖いよ」
(榎本は今なんて・・・ 言った・・・ 僕が 榎本を嫌いに・・・ そんな事 あるわけがない)
僕は 榎本の頭に手を乗せた
「榎本・・・ 僕は 榎本の事が好きなんだよ・・・」
榎本は ゆっくりと顔を上げた
「榎本・・・ 例えどんなことがあったとしても 僕は榎本の事を 絶対に嫌いになんかならないよ」
榎本の顔が 優しい顔になった
「悠・・・ もう一度 言ってくれ」
(僕は この榎本の優しい顔が大好きだ・・・)
「榎本 何度だって言うよ 僕は榎本の事が好き だから絶対に嫌いになんかならない 大丈夫」
僕が言い終わると 榎本は ゆっくりと僕に顔を近づけた
榎本の舌が僕の中に スルスルと流れ込んで来た
(このキスは知っている いつもの優しいキス)
僕は榎本の背中に腕を回し 榎本の熱い手が 下へ下へと移動し 榎本の手が・・・
(榎本ダメ・・・ 汚い・・・ おしっこが出ちゃう・・・)
榎本の手がじかに 僕のに触れていた
榎本は 素早くズボンをおろし 僕のとこすり合わせ 榎本は激しく動いた
(悠・・・ スゲー悠の声・・・ ダメだ・・・ 出る・・・)
僕と榎本の息遣いが 部屋中にこだまする
(苦しい・・・ まるでフルマラソンでも 走り切ったかの様だ さっきの声・・・ 僕の声? あんな声出したことない・・・ 恥ずかし・・・)
榎本が僕の上で 大きく息を吸い込み それを吐き出した
(ヤベー 悠の声ヤベー・・・ 俺 今日ゼッテー寝れねぇ~)
榎本が僕を見つめ 榎本の顔が近づくと 僕も榎本の首に腕を回した
榎本は僕に軽く 唇を重ねてすぐに離れた
だけど僕は 榎本の頭を押さえ込んだ
すると榎本は ビクンと驚いた様子だったけれど また 僕に唇を重ねてくれた
榎本の舌が スルスルと気持ち良く 僕の中へと流れ込んで来た
(あぁ~ それにしても悠の身体が えらいことになってる・・・ タオルケットで 少しふいておくか・・・)
俺は とりあえず 悠がかけていた タオルケットで悠の身体を軽くふいた
(このままじゃ~まずいなぁ~)
「悠・・・ ちょっと待ってて」
俺は部屋を出た
僕は 榎本の部屋の天井を見つめていると 僕の下半身が ズキズキヒリヒリと痛みだし 僕は恥ずかしくなり 顔を手で隠した
(僕は なんて言う声を出してしまったんだ・・・ 榎本は 痛くなかったのかなぁ~ 僕の足には まだ 榎本の触れた感覚が残っている・・・ 榎本の足に挟まれて 僕は自分の足をゆるめる事が出来なかった)
俺は とりあえず廊下に出た
(ヤベ~ ヤベ~ ヤベ~ ヤベ~ 悠の声あんな声出されたら 止められるものも止められねぇ~ 俺の腕にしがみついて・・・ ヤベ~って 俺スゲー力で握りしめてた・・・ 悠 大丈夫だったかなぁ~ さっき 悠は俺の頭を押さえ付けた ヤベ~超~嬉しい~第2ラウンド 行きそうになったし・・・ あぁ~ 1年前の俺に教えてやりてぇ~なぁ~ そんなに悩むな自分を信じろって・・・ 今 悠はお前の傍に居るって・・・ あんなに 悩むことなかったんだよなぁ~)
俺は 悠のところへ戻った
悠は 顔に手をあてていた
俺は悠が 泣いているのかと焦って 悠に近づいた
「悠」
榎本が 部屋の中に入って来た事に気が付かず 僕はびっくりして顔から手を離した
(良かった・・・ 悠 泣いてなかった)
「悠 シャワー浴びに行こう」
「うん」
僕にかかっていたタオルケットをはがし 手をついて膝を立てた
すると僕の膝に 榎本の腕がスーっと入り込み 僕の身体がフワリと浮いた
一瞬 何が起きたのか わからなかった 僕は榎本に 抱きかかえられていた
「悠 その手」
「えっ」
僕は 自分の手を見た 女の子みたいに 僕の手が合わさっていた
手を動かそうにも 榎本が僕の腕を掴んでいて 動かせない
(何で? 何で? こんな事になっているんだ?)
「榎本 降ろしてよ」
「悠・・・ それはダメだ 俺 悠をこうしてみたかったんだ」
榎本は 嬉しそうに そう言った
(ちょっと待って・・・ 体格が違うとは言え 榎本は僕を軽々と持ち上げて・・・ 僕だって一応は男だ こんなの恥ずかしい・・・ 榎本の顔が近いよ・・・)
僕のいろんな気持ちをよそに 榎本は僕をバスマットへ
「悠 降ろすよ」
僕はバランスを崩して 榎本にしがみついてしまった
「榎本 ごめん」
榎本は僕を支えて 嬉しそうに笑みを浮かべた
僕と榎本は シャワーを浴びた
榎本の背中は広く 僕がスッポリ隠れてしまうほどだ
腕と足を日焼けし まるで何かを着ている様だった
榎本は 軽く身体を流し 僕の身体にもシャワーをかけてくれた
「悠・・・ 俺 先に出る」
「うん わかった」
榎本が出ると 僕はもう一度身体を流し ふと下を見た
「うわっ」
僕は思わず 声を出してしまった
(僕の が・・・)
見てはいけない 触ってはいけない そんな物の様な気がした
(ズキズキヒリヒリの原因は これだったんだ)
僕はなるべく 見ない様にシャワーを浴びた
僕が出ると パジャマが置いてあった
頭をふきながら 音のする方へ
榎本が 台所に立って居た
「あっ悠 丁度できたところ座って」
「うん」
僕が座ると 榎本は お皿を置いてくれた
お皿には ハムと目玉焼きトースターが鳴った
榎本はマーガリンを塗って 僕に手渡してくれた
「ありがとう」
「悠 パンもう1枚 食べる?」
僕は 首を振った
「俺は あと2枚は 食べるよ」
榎本はそう言って トースターにパンを入れた
「いただきます」
夏の日差しが 榎本の家を明るく照らしていた
(今日も 暑そうだなぁ~)
トースターの音が鳴り 榎本はパンを取り出した
僕は 気になっている事を 榎本に聞いてみる事にした
(昨日の榎本とおばさんの話だと 僕の家とは違う?と思うんだけど・・・ それに椅子も3つあるし でも歯ブラシは2つだった お父さんの居る様子が無い)
「ねぇ~榎本 ちょっと聞いてもいいかなぁ~」
「えっ 何?」
(なんだろう・・・ 何か怖いなぁ~ 悠に何であんな事したのかとか聞かれたら 俺どう答えたらいい・・・)
「あのさ~ 言いたくなかったら 言わなくていいんだけど・・・」
僕は 牛乳を一口飲んだ
「榎本のお父さん 帰って来てなかったよねぇ~」
「えっ父ちゃん? あっ父ちゃんの話・・・」
(あぁ~焦った~ 何だ~父ちゃんの話かぁ~ そうだよなぁ~ 悠は何であんな事をしたのかなんて・・・ 聞かねぇ~よなぁ~)
「うちの父ちゃん 今 イギリス」
「えっイギリス? イギリスって あのビックベンがある」
(榎本は 本当に帰国子女だったの?)
「あぁ~ あるらしいなぁ~ 俺は行った事ねぇ~けど」
榎本は パンを全部食べ終えた
「うちの父ちゃん 俺が小6ん時 いわゆる単身赴任ってやつ・・・ 英語しゃべれないのに よく行ったよスゲー 嫌がってたけどなぁ~ 自分のプロジェクトだとかで仕方なく でも正月には毎年帰って来るんだ」
(そう だったんだ・・・ 僕の家と同じじゃ~なくて良かった)
「榎本は お父さんが居なくて寂しくないの?」
「もう居ないのが当たり前になってて そんな事思った事ねぇ~なぁ~ 母ちゃんも居るし 部活もあるし悠が俺の傍に居てくれる」
榎本が僕を見つめてる
僕はそんな榎本に ドキドキしてしまった
(パンが うまく飲み込めない)
僕は 牛乳でパンを流し込んだ
「悠は 寂しいのか?」
「僕・・・ ものごころつく前に お父さんとお母さんは離婚したから お父さんの事知らないんだ・・・ でも お母さんが ずっと一緒に居てくれたから 寂しいって思わなかった」
「そっか」
(悠は 大事に大事に育てられたんだなぁ~)
(榎本が僕の事を見てる どうしよう 何か話しないと)
僕は また ドキドキしていた
「悠・・・ 食器そのままでいいよ 先に俺の部屋行ってて」
「うん わかった」
僕が 榎本の部屋へ行くと 僕が寝ていた布団は きれいに折りたたまれて
いつもの様に 丸いテーブルが置いてあった
僕は 洋服に着替えて 榎本を待った
(榎本のニオイに慣れたのかなぁ~ 1人でも大丈夫だ)
本棚には マンガが沢山あった 僕は読んだ事がない
(榎本は マンガ好きなんだなぁ~)
下の方へ視線を降ろすと 1冊の本に目が止まった
また 違う棚を見ても その本に目が止まってしまった
「悠 お待たせ」
榎本が 麦茶を持って部屋に入って来た
榎本は 勉強机から宿題を持って来た
「榎本」
「ううん 何?」
榎本は座りながら 僕の顔を見た
「榎本ごめん 後ろの本見せてくれる」
榎本は 振り向き本を取ってくれた
「榎本 何で? この本だってわかったの?」
僕は 手渡された本が 僕の取って欲しかった本であった事に驚いた
「僕 何も言ってないのに何で?」
「俺も この本だったから」
「えっ?」
榎本は 嬉しそうに話してくれた
「俺さ~小6ん時 サッカーの練習着 買ってもらった帰りに 母ちゃんと本屋へ行ったんだ 俺 マンガ買ってもらうつもりで見てたんだけど 何かその日は違う棚見たくなって そしたら その本に目が止まって 違うところを 見ても また その本に目が行くんだ 開いたら絵もあるし 俺でも読めそうだったから 母ちゃんに買ってもらった 母ちゃん 何度も俺に聞くんだ 本当にこの本 買うのかって・・・」
榎本は 恥ずかしそうに笑って言った
(今の僕と同じだ)
「だから悠も その本かなぁ~って思ってさ~」
「うん ありがとう」
『君への想い』 白い背表紙にそう書かれた本は 何か不思議なものを感じた
榎本は 宿題の続きに取り掛かっていた
僕は 榎本の事を気にしながら 本を開いた
読み進めて行くうちに 文字がボヤけて読めなくなっていた
「悠」
榎本の声が聞こえて 僕が顔を上げると 僕の目から涙が流れ落ちた
榎本と目が合うと 榎本は僕の隣へ
榎本の手が 僕の顔を優しく包み込み 僕の涙を指でぬぐった
榎本の顔が近づき 唇が重なると榎本の舌が スルスルと僕の中へと流れ込んで来た
「悠・・・ この本 貸すからゆっくり読んで」
榎本は そう言い終えると また 僕の唇に軽く触れ 僕をフワリと抱きしめた
(あぁ~ 悠はなんて顔するんだよ・・・ 悠を本気でここに閉じ込めておきてーなぁ~ 悠を帰したくねぇ~)
(少し読んだだけなんだけど 僕もこの本の様に榎本の事 大きな心で包み込める そんな 男になりたいなぁ~)
僕からそっと 榎本は離れた
「悠・・・ 宿題 終わったんだ見てくんねぇ~か」
「あっうん ごめん 見るよ」
僕は本を閉じ 榎本の宿題に目を通した
昨日の間違いも ちゃんと直してあるし 1、2ヶ所の間違いがあったけど 榎本の数学の宿題は終わりを迎えた
「榎本・・・ お疲れ様 丸付け終わったよ」
「間違いとか もう無い? 宿題終わり?」
「うん 大丈夫 全部直してある」
「ヤッター 宿題終わったー」
榎本は 両手を高く上げて 万歳をした
「悠・・・ 悠のおかげだありがとう これで明日からサッカー出来るよ」
榎本は 嬉しそうにそう言った
榎本の嬉しそうな顔を見ていると 僕まで嬉しくなった
「悠ってさ~ 本当 教えるの上手いよなぁ~」
「えっ そうかなぁ~?」
「俺 成績上がったんだ 悠に教えてもらうと理解できる」
榎本は僕を見つめ そんな榎本に また ドキドキしてしまった
「悠・・・ 俺に何か 悠に出来る事ないか?」
「えっ」
僕は何を思ったのか 榎本の唇に目が行ってしまった
(僕は 何を考えているんだ)
僕は 恥ずかしくなり下を向いた
「悠?」
「あっごめん なっ何でもない」
(悠が何か変だ 俺 また 何か変な事でも言ったか?)
俺は 宿題を勉強机に置いた
「悠・・・ どうする また オセロでもする? 悠 勝ち逃げしたからなぁ~ 今度は負けねぇ~」
「榎本・・・ ごめん僕 帰るよ」
(お母さんが 帰って来る前に僕が家に居たい)
「そうか・・・ じゃ~ちょっと待ってて」
榎本は そう言って部屋を出て行った
(悠をこれ以上 引き止める事はできねぇ~かぁ~)
僕は榎本から借りた本を カバンに入れた
『君への想い』 生まれつき 体の弱い主人公を 友達が支えて行く話
(榎本が言った様に もっとゆっくりと読んでみよう)
僕は テーブルの麦茶を飲み干した
「悠 お待たせ」
榎本は洋服に着替え エアコンのスイッチを切った
「悠 忘れ物ない・・・ まぁ~あっても 俺が届ければいいんだけど」
「うん 大丈夫」
「じゃ~ 行くか」
榎本が玄関のドアを開けると 夏の蒸し暑さが僕達を襲った
「うわ~ まだ暑いなぁ~」
僕達は マンションを出た
(つづく)
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義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…