悠と榎本

暁エネル

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勘違い

みんなと別れる時 副ちゃんがいつもの笑顔を僕達に向けてくれた


みんなの笑顔がまぶしいくらいにキラキラしていた



久しぶりに僕は榎本と歩いていた




(やっと悠とゆっくり出来るんだなぁ~いつぶりだ? スゲー久しぶりで何か俺ドキドキしてきた)





(どうしよう・・・ 何でこんなに気まずいの? 今まで榎本とどんな話してたっけ 僕から話かけた方がいいの でも何を話す・・・)





僕がそんな事を考えているうちに 榎本のマンションに着いてしまった





(ヤベ~悠ってこんなにかわいかったっけ・・・ しばらく悠とこんなに近くに居た時なかったからかぁ~)





俺がエレベーターへ乗り込むと 後ろから悠が俺の隣へとゆっくりと来た




(ヤベーマジでかわいい・・・)





(どうしよう・・・ 榎本は何も話してくれない 何か僕ドキドキしてきちゃった)





エレベーターが開くと 榎本は玄関のドアを開けてくれた


「悠 入って」


「うん お邪魔します」


榎本はそのまま奥へと進み カーテンを開けた



「榎本・・・ 何度見ても凄い景色だねぇ~」


僕は榎本を見てそう言った


「そうかなぁ~ 悠ん家とあんま変わんなくねぇ~」


「全然違うよ榎本 凄く遠くなで見渡せるもん」





(悠の笑顔は久しぶりに見た気がするなぁ~ やっぱ悠はかわいい)





「悠 お昼ご飯作るけど もしかして悠の母ちゃん用意してたとか」


「あっ忘れてた 僕コンビニ行って来るよ」


「あっいいよ 俺が誘ったんだ何か適当に作るよ」


榎本はそう言って台所へ


僕はまた外をながめていた




(本当にいいながめだ・・・)





「悠 出来たよ」


榎本に呼ばれ僕は席に着いた


「うわー 美味しそう」





(ラーメンだ)





「ただのインスタントラーメンだ 悠だってこのくらい作るだろう」


「僕 お湯を注ぐカップラーメン専門だよ」






(野菜もたっぷり乗ってて美味しそう)





榎本に見られながら 僕はラーメンを食べた





(悠が食べてる 何かこういう姿も久しぶりだ・・・ 悠は本当に何も料理しねぇ~のかぁ~)






「美味しかった ごちそうさま」


僕が食べ終わった時には もう榎本はすでに食べ終わっていた


「榎本 僕が洗うよ」


「そうかぁ~ じゃ~頼もうかなぁ~」


「うん 任せてよ」


僕はブレザーを脱いでどんぶりを台所へ



「悠 ちょっと待った」


榎本が僕に覆いかぶさり 僕の腕のボタンを外して 袖をまくってくれた


「榎本 ありがとう」





(榎本が急に近づいて来て凄いドキドキしてる 榎本に気付かれちゃうよ)






(悠に触れたのめちゃめちゃ久しぶりだ・・・)






榎本が水切りカゴに 置いてある食器を片付け 僕が洗ったどんぶりを水切りカゴへと入れた


「悠 ありがとう」


榎本はそう言って 僕にタオルを渡してくれた


「僕 料理は作れないけど 後片付けは得意なんだよ」





(ヤベー悠の笑顔ヤベーよ・・・)





「悠 部屋行こう」


「うん」


僕はカバンとブレザーを持って榎本の部屋へ


僕はいつもの様に座った





(久しぶりに榎本の部屋に入った やっぱり榎本が一緒だと大丈夫だ 僕は何ともない)





榎本はカバンを勉強机に置いた


「悠 先生と何話してたの? 途中から聞こえなくなってさぁ~」





(悠が泣いてたのも気になるし・・・)





(多分先生に将来の事を聞かれ時だ 本当になれるかどうかまだわからないし 榎本には内緒にしておきたい)






榎本が僕の前に座った


「榎本 先生が僕の事を心配してくれていたんだ 僕がクラスで浮いちゃうんじゃないかって・・・」






(あぁ~そう言えば面談の時 そんな事先生俺に言ってたなぁ~)






「先生が教室でみんなと笑っている僕を見て安心したって 僕にもたくさんの友達が出来たって言ってくれた そしたら僕急に寂しくなって 榎本の顔を見たらまた涙が溢れてきて・・・」


「みんなバラバラになるからなぁ~」





(ホント3組はいいクラスだったなぁ~ 悠と同じクラスになれたしなぁ~)





「悠ともお別れだなぁ~」





(今榎本は何て言った 別れるってクラスの事 それとも僕と別れるってそう言ったの・・・)






僕は下を向き 榎本の言った言葉を受け止められずにいた





(悠と同じクラスになれるなんて思ってもみなかった 見てるだけで良かったんだよなぁ~ それが毎日こんな近くで 悠の顔が見られて奇跡だったよなぁ~ホント)






(もしも後者だったら 榎本は本気なの 榎本は僕と別れてへーきなの 今日だってあんなに優しい笑顔で僕を見てくれた もう榎本は僕の中でとても大きな存在になっているのに 榎本の優しい笑顔も榎本のキスも榎本の胸の温もりも もう僕は忘れないといけないの・・・)






「もう悠と一緒には居られねぇ~ しょうがねぇ~よなぁ~」






(一緒には居られないしょうがない やっぱり榎本は僕と・・・)






「僕 嫌だよ」


僕は振り絞る様に声を出した


僕の目から涙が溢れて胸が苦しくなった





(この痛みはもう知っている でも前の僕は僕の気持ちを言ってしまえばそれでもう良かったんだ けれども今は違う自分の気持ちを言えば言うほど 現実を突き付けられる 榎本に別れを言われてしまう)





(悠はどうしたんだ 俺だって悠と同じクラスで 毎日悠を見ていたいよ 悠の笑った顔をもっとでも・・・)






(僕はどうしたらいいの 榎本とずっと一緒に居たいのに もう榎本の言葉は聞きたくないよ僕・・・)






僕は流れる涙もふかず ただうつむく事しか出来なかった



「悠 俺も多分みんなも3組ってさぁ~スゲーいいクラスだったよなぁ~ 榊先生も言ってたけど あんなクラスなかなかねぇ~よ クラス替えは前から決まってた事だけど俺もスゲー嫌だなぁ~ 」





(榎本はやっぱり僕と別れて・・・ あれ今クラス替えって・・・)





僕は涙を流したまま顔をあげた





(オイオイ悠はなんて顔してるんだ でもスゲーかわいいなぁ~ 俺とクラスが離れる事がこんなに・・・)






「悠 俺が隆ぐらい頭が良かったら 特進クラスの可能性があったのかもしれねぇ~けど 俺はどう頑張っても特進クラスになれねぇ~し 悠が36位以下もありえねぇ~ 俺は何組になるかはわかんねぇ~けどさぁ~ 俺 悠の特進クラスに毎日でも顔出すし 委員長と副ちゃんはゼッテー特進クラスだろう」


僕は榎本の言葉に驚き 榎本に飛びついていた


榎本は僕を受け止め そのまま僕と後ろへ倒れ込んだ






(良かった榎本 本当に良かった・・・ 榎本は僕と別れない)






榎本は僕を抱きしめたまま起き上がった


「悠・・・ 突然どうしたの」


僕は涙をふき首を振った





(ちょっと待って 悠がおかしい・・・ 何で悠が黙ってる 俺が別れるって言ったのもしかして悠は・・・)






「悠・・・ 間違っていたら悪い もしかして俺が別れるって言ったの 俺と悠の事だと思ってたとか」


僕はゆっくりとうなずいた


「うん 凄く怖かった」






(本当に本当に怖かった もう僕は榎本と絶対に離れない・・・)






僕は顔をあげた


「ごめん榎本・・・」


榎本は優しく両手で僕の顔を包み込んで 僕に顔を近付けてくれた


「悠・・・ 悠が謝る事なんか何もねぇ~ 前にも言ったけど 悠が俺の事で悩む事なんか何もないんだよ 俺が悠から離れる事なんかゼッテ-ねぇ~んだから 絶対にだ絶対・・・ ごめんなぁ~悠 俺がもっと悠の事を好きで好きでどうしようもないくらい好きだって 悠が不安になんかならねぇ~様に俺がもっと・・・」 


そう言いながら榎本のくちびるが 僕のくちびると重なり


榎本の舌がスルスルと僕の舌を絡めていった





(待って榎本長い・・・)





榎本が離れると 僕は榎本の胸にしがみつき 息を整えた






(凄いよ榎本・・・ でも嬉しい・・・)






(俺が悠を手放す事なんかありえねぇ~ やっと悠と話が出来る様になって抱きしめられる様になったのに これからいっぱい悠との思い出作るんだ だけど悠はまだ不安で悠を泣かせたのも俺で 悠を笑顔にするって俺 神様に誓ったのに俺はいったい何をやってんだよ・・・)





俺は悠の顔を持ち上げ もう一度悠にキスをした






(もう二度と悠が間違わねぇ~様に 悠の身体に教えこんでやるよ・・・)






(榎本・・・ 息が出来ないもうダメ・・・)





榎本が離れると僕は大きく息を吸い込んだ





(あぁ~ヤベー 悠のエロ顔・・・)





俺は悠を抱きしめた





(あぁ~母ちゃん今日帰って来んの早いんだよなぁ~)






(つづく)

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