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正月④
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俺と渚と忍は玄関で客人を出迎えていた
俺と渚の間で忍は客人に頭を下げていた
客人の中には小さな忍の頭を
クシャクシャとなでて来る客人
そんな怖そうな客人にも忍は嫌な顔はしなかった
(忍も毎年の事で慣れたのか? それとも諦めているのか?)
例年よりも客人の数が多く
俺達は玄関に居続ける時間は長かった
世話係が慌てた様子で俺達の所へとやって来て
俺達はやっと玄関から解放された
(やれやれやっとだぜ・・・ それにしても俺と渚はともかく忍は疲れただろうなぁ~)
俺達はそのままダイニングテーブルへ
ダイニングテーブルには重箱が並び
世話係が雑煮を運んでくれていた
「オヤジの部屋の様子はどうなんだ?」
「へい 皆さんお集まりになり例年通りの事を運ぶとおもいやす」
「昨日の二の舞いにならねぇ~とも限らねぇ~けどなぁ~」
「昨日よりもひどくなったりして・・・」
「お嬢・・・」
「でもまぁ~ オヤジ次第なんじゃねぇ~の・・・」
「若・・・」
「お前はどう思うんだよ・・・」
「あっしの口出し出来る身分ではねぇ~んです あっしはカシラについていくだけっす」
「まぁ~お前はそうだなぁ~」
世話係は頭を下げ行ってしまった
「この際これをきっかけに みんなバラバラに解散すればいいんだけどなぁ~」
「龍 今バラバラはマズイよ ここはもう少しあのオヤジに頑張ってもらわないと・・・」
「そうなんだよなぁ~ 今じゃ~ねぇ~んだよなぁ~」
「それよりも今日は勉強はしないよねぇ~」
渚が雑煮をすすりながらそう言った
「そうだなぁ~ 今日は正月らしい事をするかぁ~ 忍にも出来る事やろうぜ・・・」
俺達はおせち料理を食べ終え
また渚の部屋へと向かっていた
昨日は雪でも降りそうな空模様だった
けれども今日は気持のいい青空で
部屋に居るのはもったいないくらいだった
俺は外で遊べる物を探しに自分の部屋へと来ていた
(確か押入れにあったはず・・・)
俺は押入れに手を突っ込んで小さな箱を取り出した
「あったこれだ・・・」
中には小さな時に遊んだ物がいろいろ入っていた
渚は渋々中庭に出て来て
忍は嬉しそうに笑って
俺のあとについて来た
「龍 渚バドミントンやりたい」
「バドミントンは2人しか出来ねぇ~だろう それに忍には難しい・・・」
「えっ出来るよ 持って来る」
そう言って渚は部屋へと行ってしまった
「兄さん これなあに?」
忍は箱の中から竹とんぼを取り出していた
「忍 見てろよ・・・」
俺は手を合わせて滑らせ竹とんぼを飛ばした
竹とんぼは青い空に向かって飛んで行った
忍は笑って竹とんぼを追いかけていた
(これなら忍も楽しんで遊べるだろう・・・)
忍もすぐに竹とんぼを飛ばせる様になり
あっちへ行ったりこっちへ来たり
忍は竹とんぼの夢中になって遊んでいた
他にもフリスビーに縄跳び コマにゲーム機
輪投げやけん玉が入っていた
忍が竹とんぼに夢中になっている頃
渚がやっと戻って来た
「やっと見つけたよ 龍やろう・・・」
「勝負事は負けねぇ~からなぁ~」
俺はそう言ってラケットを握った
俺は忍を気にしつつ
渚とのバドミントンを楽しんでいた
久しぶりのバドミントンに渚は苦戦をし
俺はそんな渚の事を笑っていた
すると大きな声とお物音が聞こえて来た
すぐに忍は俺に駆け寄り
俺もラケットを置いて忍を抱きしめていた
俺と渚は物音のした方へ視線を向いていた
「渚 ここまでだなぁ~」
「あぁ~あ~ せっかく楽しくなって来たところだったのになぁ~」
俺は忍を抱っこしたまま片付け
俺達は渚の部屋へと戻った
戻ってもなを忍は俺にしがみついていた
(よっぽど怖いんだろうなぁ~ 昨日の今日だもんなぁ~)
俺はそんな忍を抱っこしたまま座っていた
「やっぱり今日もってところだなぁ~」
「どうなるんだろう?」
「オヤジの弱体化は免れねぇ~んじゃねぇ~の?」
「そうかもだけど・・・」
「少しずつでもオヤジが弱体化してくれてたらそれでいい・・・」
「龍は本当にオヤジとケンカすんの?」
「押さえ付けられっぱなしでいい訳がねぇ~からなぁ~ 俺だって自由になりたいんだ・・・」
俺がそう言ったとたん
渚はテーブルに手をついて
俺の方へと身体を近づけていた
「まさか龍 この家を出て行くの?」
渚の言葉に忍も俺の方を向いていた
忍はゆっくりと俺の隣に座った
「それはねぇ~よ 俺はこの家をもっといいもんにしたと思ってんだ・・・」
俺の言葉に渚は腰を落とし
俺は忍の顔に視線を向けていた
「例えばどんな感じによ?」
「そうだなぁ~ まずはご近所と仲良く・・・」
「ご近所と仲良く?」
渚は首をかたむけていた
「あぁ~ 誰でもこの家に入れる 避難場所的な・・・」
「えっ何それ おもしろい 今と真逆じゃん・・・」
渚は顔を変化させながらそう言っていた
「実現できるかはわからねぇ~けどなぁ~」
「でも そうなったら素敵だねぇ~」
「だろう・・・」
俺は渚の言葉が嬉しかった
「龍がそんな事を考えてるなんて知らなかったよ・・・」
「俺だって真彦に会うまではそんな事思わなかった」
「えっ何? 龍は真彦に運命を変えられたって感じなの?」
「ある意味そうかもなぁ~」
(真彦にはホント いろんな意味で教えられたよ・・・ 心も身体までもなぁ~)
俺は真彦の身体の重みを思い出し少し熱くなっていた
あれからオヤジの部屋での物音は聞こえては来なかった
俺達はダイニングテーブルへ
いつも居る世話係の姿は無かった
俺は冷蔵庫を開けて重箱を出した
「渚 手伝ってくれ・・・」
俺は渚に重箱を渡した
(もちはどこにあるんだ?)
俺は引き出しを次々と開けていた
そこへ世話係がやって来た
「若・・・ すいやせん 今支度をしやすから お掛け下さい」
「あぁ~頼む・・・」
俺はそう言ってキッチンを離れた
すぐにもちの焼けるしょうゆのいい香りがしてきた
「若・・・ お待たせいたしやした」
俺を初め渚と忍にも同じ物が並んだ
「さっきの騒ぎはおさまったのか?」
「へい どうやら相沢氏の話を知っていらっしゃったお客人がほとんどで その確認と納得されていらっしゃらないお客人もおりやしたが カシラはどうしても相沢氏を 破門する事には反対のご様子だったので 一部のお客人が・・・」
「暴れたのか?」
「へい」
「で どのくらい残ってる?」
「昨日よりは少なく・・・ ですが昨日は元々相沢氏を煙たがっていたお客人でした なので相沢氏をここで破門出来ると期待していた人達だったので・・・」
「見事オヤジに裏切られたってところかぁ~」
「へい」
(まだまだオヤジを支援するヤカラはたくさん居るって事かぁ~)
「それでみんな納得しているのか?」
「カシラから離れる人は少ないかと・・・」
「そうかぁ~」
「若・・・ カシラにおケガはありやせん」
「他のヤツらは?」
「へい 止めに入った若い衆が少し・・・」
「未然に防いだってところか?」
「昨日の二の舞いはカシラが許さないと思いやす」
「お前らも大変だなぁ~」
俺はつくづくそう思っていた
俺は父さんと母さんとおせち料理を食べ
少し離れた神社へ初詣でに行った
「今年は受験生だから 御守りでも買ってみる?」
母さんは嬉しそうにそう言った
「要らないよ だって久下沼だよ 龍も言ってた俺の成績では絶対に落とされないって・・・」
「そう・・・」
母さんはそう言って歩き出していた
(あぁ~早く冬休みが終わらねぇ~かなぁ~ 龍に会いてぇ~なぁ~)
俺はそう思いながら青い空を見上げ
父さんと母さんの後ろを歩いた
(つづく)
俺と渚の間で忍は客人に頭を下げていた
客人の中には小さな忍の頭を
クシャクシャとなでて来る客人
そんな怖そうな客人にも忍は嫌な顔はしなかった
(忍も毎年の事で慣れたのか? それとも諦めているのか?)
例年よりも客人の数が多く
俺達は玄関に居続ける時間は長かった
世話係が慌てた様子で俺達の所へとやって来て
俺達はやっと玄関から解放された
(やれやれやっとだぜ・・・ それにしても俺と渚はともかく忍は疲れただろうなぁ~)
俺達はそのままダイニングテーブルへ
ダイニングテーブルには重箱が並び
世話係が雑煮を運んでくれていた
「オヤジの部屋の様子はどうなんだ?」
「へい 皆さんお集まりになり例年通りの事を運ぶとおもいやす」
「昨日の二の舞いにならねぇ~とも限らねぇ~けどなぁ~」
「昨日よりもひどくなったりして・・・」
「お嬢・・・」
「でもまぁ~ オヤジ次第なんじゃねぇ~の・・・」
「若・・・」
「お前はどう思うんだよ・・・」
「あっしの口出し出来る身分ではねぇ~んです あっしはカシラについていくだけっす」
「まぁ~お前はそうだなぁ~」
世話係は頭を下げ行ってしまった
「この際これをきっかけに みんなバラバラに解散すればいいんだけどなぁ~」
「龍 今バラバラはマズイよ ここはもう少しあのオヤジに頑張ってもらわないと・・・」
「そうなんだよなぁ~ 今じゃ~ねぇ~んだよなぁ~」
「それよりも今日は勉強はしないよねぇ~」
渚が雑煮をすすりながらそう言った
「そうだなぁ~ 今日は正月らしい事をするかぁ~ 忍にも出来る事やろうぜ・・・」
俺達はおせち料理を食べ終え
また渚の部屋へと向かっていた
昨日は雪でも降りそうな空模様だった
けれども今日は気持のいい青空で
部屋に居るのはもったいないくらいだった
俺は外で遊べる物を探しに自分の部屋へと来ていた
(確か押入れにあったはず・・・)
俺は押入れに手を突っ込んで小さな箱を取り出した
「あったこれだ・・・」
中には小さな時に遊んだ物がいろいろ入っていた
渚は渋々中庭に出て来て
忍は嬉しそうに笑って
俺のあとについて来た
「龍 渚バドミントンやりたい」
「バドミントンは2人しか出来ねぇ~だろう それに忍には難しい・・・」
「えっ出来るよ 持って来る」
そう言って渚は部屋へと行ってしまった
「兄さん これなあに?」
忍は箱の中から竹とんぼを取り出していた
「忍 見てろよ・・・」
俺は手を合わせて滑らせ竹とんぼを飛ばした
竹とんぼは青い空に向かって飛んで行った
忍は笑って竹とんぼを追いかけていた
(これなら忍も楽しんで遊べるだろう・・・)
忍もすぐに竹とんぼを飛ばせる様になり
あっちへ行ったりこっちへ来たり
忍は竹とんぼの夢中になって遊んでいた
他にもフリスビーに縄跳び コマにゲーム機
輪投げやけん玉が入っていた
忍が竹とんぼに夢中になっている頃
渚がやっと戻って来た
「やっと見つけたよ 龍やろう・・・」
「勝負事は負けねぇ~からなぁ~」
俺はそう言ってラケットを握った
俺は忍を気にしつつ
渚とのバドミントンを楽しんでいた
久しぶりのバドミントンに渚は苦戦をし
俺はそんな渚の事を笑っていた
すると大きな声とお物音が聞こえて来た
すぐに忍は俺に駆け寄り
俺もラケットを置いて忍を抱きしめていた
俺と渚は物音のした方へ視線を向いていた
「渚 ここまでだなぁ~」
「あぁ~あ~ せっかく楽しくなって来たところだったのになぁ~」
俺は忍を抱っこしたまま片付け
俺達は渚の部屋へと戻った
戻ってもなを忍は俺にしがみついていた
(よっぽど怖いんだろうなぁ~ 昨日の今日だもんなぁ~)
俺はそんな忍を抱っこしたまま座っていた
「やっぱり今日もってところだなぁ~」
「どうなるんだろう?」
「オヤジの弱体化は免れねぇ~んじゃねぇ~の?」
「そうかもだけど・・・」
「少しずつでもオヤジが弱体化してくれてたらそれでいい・・・」
「龍は本当にオヤジとケンカすんの?」
「押さえ付けられっぱなしでいい訳がねぇ~からなぁ~ 俺だって自由になりたいんだ・・・」
俺がそう言ったとたん
渚はテーブルに手をついて
俺の方へと身体を近づけていた
「まさか龍 この家を出て行くの?」
渚の言葉に忍も俺の方を向いていた
忍はゆっくりと俺の隣に座った
「それはねぇ~よ 俺はこの家をもっといいもんにしたと思ってんだ・・・」
俺の言葉に渚は腰を落とし
俺は忍の顔に視線を向けていた
「例えばどんな感じによ?」
「そうだなぁ~ まずはご近所と仲良く・・・」
「ご近所と仲良く?」
渚は首をかたむけていた
「あぁ~ 誰でもこの家に入れる 避難場所的な・・・」
「えっ何それ おもしろい 今と真逆じゃん・・・」
渚は顔を変化させながらそう言っていた
「実現できるかはわからねぇ~けどなぁ~」
「でも そうなったら素敵だねぇ~」
「だろう・・・」
俺は渚の言葉が嬉しかった
「龍がそんな事を考えてるなんて知らなかったよ・・・」
「俺だって真彦に会うまではそんな事思わなかった」
「えっ何? 龍は真彦に運命を変えられたって感じなの?」
「ある意味そうかもなぁ~」
(真彦にはホント いろんな意味で教えられたよ・・・ 心も身体までもなぁ~)
俺は真彦の身体の重みを思い出し少し熱くなっていた
あれからオヤジの部屋での物音は聞こえては来なかった
俺達はダイニングテーブルへ
いつも居る世話係の姿は無かった
俺は冷蔵庫を開けて重箱を出した
「渚 手伝ってくれ・・・」
俺は渚に重箱を渡した
(もちはどこにあるんだ?)
俺は引き出しを次々と開けていた
そこへ世話係がやって来た
「若・・・ すいやせん 今支度をしやすから お掛け下さい」
「あぁ~頼む・・・」
俺はそう言ってキッチンを離れた
すぐにもちの焼けるしょうゆのいい香りがしてきた
「若・・・ お待たせいたしやした」
俺を初め渚と忍にも同じ物が並んだ
「さっきの騒ぎはおさまったのか?」
「へい どうやら相沢氏の話を知っていらっしゃったお客人がほとんどで その確認と納得されていらっしゃらないお客人もおりやしたが カシラはどうしても相沢氏を 破門する事には反対のご様子だったので 一部のお客人が・・・」
「暴れたのか?」
「へい」
「で どのくらい残ってる?」
「昨日よりは少なく・・・ ですが昨日は元々相沢氏を煙たがっていたお客人でした なので相沢氏をここで破門出来ると期待していた人達だったので・・・」
「見事オヤジに裏切られたってところかぁ~」
「へい」
(まだまだオヤジを支援するヤカラはたくさん居るって事かぁ~)
「それでみんな納得しているのか?」
「カシラから離れる人は少ないかと・・・」
「そうかぁ~」
「若・・・ カシラにおケガはありやせん」
「他のヤツらは?」
「へい 止めに入った若い衆が少し・・・」
「未然に防いだってところか?」
「昨日の二の舞いはカシラが許さないと思いやす」
「お前らも大変だなぁ~」
俺はつくづくそう思っていた
俺は父さんと母さんとおせち料理を食べ
少し離れた神社へ初詣でに行った
「今年は受験生だから 御守りでも買ってみる?」
母さんは嬉しそうにそう言った
「要らないよ だって久下沼だよ 龍も言ってた俺の成績では絶対に落とされないって・・・」
「そう・・・」
母さんはそう言って歩き出していた
(あぁ~早く冬休みが終わらねぇ~かなぁ~ 龍に会いてぇ~なぁ~)
俺はそう思いながら青い空を見上げ
父さんと母さんの後ろを歩いた
(つづく)
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