12 / 35
野崎さんち訪問
しおりを挟む
土を消毒する、といってピンと来るだろうか。
俺はこなかった。最初聞いたときは、なんのことかと思ったね。
でもこれは、畑で作物を育てる前にやるとても重要なことなんだ。
土壌に含まれている病原菌微生物や害虫、雑草の種なんかを死滅させて除去や無害化するための行程なのさ。
今回、ウチがやろうとしている土壌消毒の方法は、夏の太陽を活かした『太陽熱消毒』というもの。どうやるのか、というと。
「こんなものでよろしいですか? ケースケさま」
「うん。良い感じなんじゃないかな」
先日ゴーレムさんたちと一緒に耕した土地に石灰窒素を撒いて、畝を立てる。
畝ってわかる?
ほら、よく畑で土が細長く盛り上がってないかな。あれが畝。
畝を作ると土壌の水はけがよくなるし、土の通気性もよくなる。他にも畝の部分に肥料を混ぜ込むことで作物に栄養を与えやすくなったりもする。
色々な効能があるんだけど、初心者農業従事者として一番の利点は、足の踏み場がわかりやすくなることかもしれないな。
ほら、せっかく種や苗を植えたのに踏んじゃったら困るからね。
今回は、またゴーレムさんたちに手伝ってもらいながら畝立てをやった。
初めてのことだったから、なかなか大変。
俺も通路にいたゴーレムさんを踏みつけて壊しちゃったり。
「す、すまんゴーレムさん!」
壊れたゴーレムは、自分で手足を拾ってくっつけてた。
案外器用。そしてまた働き始めてくれるんだから、頭が上がらない。
でまあ、畝を立てたら次はね。
「土壌にダバーッと水を撒くんだ。さあよろしくレムネア!」
「水撒きの魔法」
「おー、凄い凄い」
水道から出した水がまるでシャワーか雨のように降り注いでる。
小さな虹まで出来て綺麗だ。
思わずハシャぎたくなった俺は、しばし畑に入って水を浴びて遊んでしまった。
「水撒きは生活魔法の中でもよく使われる魔法なんです。私の世界ではお風呂が高級なものでしたから、夏場などはこの魔法をみんなで使って水しぶきを立てつつ、身体を洗ったりするんですよ?」
「あはは。けっこう気持ちいいもんだな、わかるわかる」
「ふふ、子供はみんな大はしゃぎです」
あれ? 俺のこと子供扱いしてないか、レムネアのやつ。
ちょっと心外だぞ。
――とまあ。
たっぷり土壌に水を含ませたなら、その上からビニールのフィルムを被せる。
もちろんフィルムに隙間ができないよう気をつけながらね。
これは結構繊細なので、手作業でやった。
ゴーレムにやらせて失敗したら、目も当てられない。
土壌をビニールフィルムで覆ったら、2~3週間放置だ。
夏場でこうすると、地中の温度が60度以上にもなる。この熱でアレコレ害悪なモノを殺したりするってわけ。
「よしよし、あとはしばらく管理しながら放置だな」
「畑ができるのが待ち遠しいですねぇ」
「そうだなぁ。早く野菜の苗を植えてみたいよ」
午前中の作業が終わり、今日はこの後、野崎のお爺さんの家に行くことになっている。
食事にお呼ばれしたのと、畑仕事の話を聞かせてもらうためだ。
確かお昼より早めの時間だったら畑の方に来てくれって言ってたな。
俺はレムネアを連れて、野崎さんの畑へと向かうことにしたのだった。
◇◆◇◆
「おう、ケースケくんにレムネアちゃん」
野崎のお爺さんは一人でネギ畑の中に居た。
ネギの収穫をしていたようだ。俺はシャツの裾を捲るって、笑いかける。
「収穫ですか? 良かったら手伝わせてください」
「ふふーん。ネギは土の中に深いから、案外収穫にコツが要るぞ? できるかな」
「ぜひ試させてくださいよ。行こうぜ、レムネア」
「はい!」
……結果は散々だった。
中腰になって長ネギを抜いていくのは大変で、俺たちが一本ネギを収穫する間に野崎のお爺さんは五本くらい収穫してしまう。
手伝いどころか足を引っ張ってしまったな。
それでも野崎のお爺さんは笑ってくれて。
「助かったよ、感謝感謝」
「いえとんでもない。むしろご迷惑をお掛けしてしまいました」
「そんなことありゃせんよ。さて、家に戻って飯にするか。今日は婆さんが腕を振るってくれとるはずじゃ」
という感じで、俺たちは野崎家にお邪魔することになったのだ。
「いらっしゃい……です。レムネアお姉ちゃん、ケースケお兄さん」
玄関では美津音ちゃんが出迎えてくれた。
今日の彼女は赤いジャージ姿、さっきまでお爺さんの畑を手伝っていたらしい。
どうやら俺たちと入れ違いになっていたようだ。
「あら美津音さん。色こそ違いますがお揃いですね」
「うん……お揃い。私が赤で、お姉ちゃんが青」
ほんのり嬉しそうな表情を浮かべ、美津音ちゃんは頷いた。
「美津音さんは農作業スーツの先輩ですね、貫禄があります。私などより頼りになりそうです!」
「のうさぎょ……すーつ?」
「ああ気にしないで。つい最近までレムネアはジャージのことを知らなかったんだ。だからその服を、農作業するとき専用の服だと思い込んでる」
もちろんそんなことはないんだけどな。
なんなら部屋着として使っても、気楽にゆったりできる癒し装束だ。
「ははは、面白いなレムネアちゃんは。これが文化差というものかの」
「レムネアは日本に来て間もないですから。ご容赦くださいな野崎さん」
「いやいや楽しいよ。わしも午後は、ナウく農作業スーツを着て仕事するとしよう」
笑いながらの野崎のお爺さんに先導され、俺たちはどうやら居間へと通された。
八畳程度の広さはあるだろうか。
畳敷きの風通しが良い部屋だ。開いた障子の先には庭が見えて、そこには小さな畑があった。
「いらっしゃい、ケースケさん。ウチの爺さんと孫娘がお世話になりまして」
庭でなにやら葉を摘んでいたお婆さんが、頭を下げてきた。
この人は確か野崎富士子さん。
野崎のお爺さん共々、ウチのじいちゃんの葬式では世話になった方だった。
「いえいえ、とんでもない。富士子さんには、じいちゃんの葬式のときにご迷惑をお掛けしてしまって」
俺がそういうと、富士子さんはニコッと笑い。
「ホントだねぇ、爺さんや」
「じゃろう? 婆さん」
野崎のお爺さんと顔を合わせて笑いあった。
なんだ? なにがどうしたっていうんだ? 俺は戸惑いを隠せずに困った顔を見せてしまう。
「え? え? え?」
「ああいや、そんな困った顔しぃな。いやね、ウチの爺さんが『絶対に婆さんの名前も憶えちょるぞ』って言ってたもんだから」
笑いながら富士子さんは部屋の中に入ってきた。
「この歳になっても、人に名前を憶えていて貰えるのは嬉しいものだねぇ」
「そうそう。嬉しいもんじゃて」
二人は並んで腕を組んだ。
その顔は心底嬉しそうに、ニッカリ笑い。
割と似た者夫婦なのかもしれない。
名前を憶えていたくらいでこんなに喜ばれるなんてな。よくわからないけど、なんだかこっちも悪い気はしない。
「そう言って貰えると、なんだか俺も嬉しくなってきますね」
名前を憶えるのは、前の仕事での癖だった。
イヤなことばかりの仕事だったけど、おかげでこうして喜んで貰えるキッカケを作れたんだから良いこともあるもんだ。
「おばあちゃーん、お湯、吹きこぼれそうー」
「はーい。ありがとねー美津音ちゃーん」
富士子さんは「ごめんなさいね、出来立てがいいと思って」と台所に消えていった。
代わりに戻ってきたのは美津音ちゃんだ。
お皿に大量の天ぷらを乗せて運んできた。
「今日は……素麺と揚げたてテンプラ」
天ぷら! しかも揚げたてだって!?
一人暮らしだと、なかなか面倒くさくてそんなもの作れなかった。
店でなくご家庭で食べるのなんて、何年ぶりだろう。
香ばしく漂ってくる揚げたて油の匂いに、お腹がグゥ、と鳴った。
えっと、――レムネアのお腹が。
「いやこれは、違います! 違いますので!」
レムネアは顔を真っ赤にして手を振る。
笑おうとして、俺の腹も――グゥゥ、と鳴る。
「わはは。大丈夫大丈夫、腹が鳴るのは元気な証拠じゃて! 二人とも、今日はたんと食べてゆくんじゃ!」
「知ってる……、こういうの……似た者夫婦って、言うの」
俺が野崎夫婦に思ったのと同じような感想すぎる。
美津音ちゃんの言葉に、レムネア顔がさらに真っ赤になった。
「わわわ、私たちは、その! いわゆる夫婦というものではなく……!」
「やめてくれレムネア。その反応は野崎さんを楽しませるだけだ」
「えっ!?」
ギョっとした顔で野崎のお爺さんを見やるレムネアだ。
野崎のお爺さんはニマニマと楽しそう。
俺は諦めて、美津音ちゃんの手伝いをしたのだった。
さあ、食事の時間だ。
俺はこなかった。最初聞いたときは、なんのことかと思ったね。
でもこれは、畑で作物を育てる前にやるとても重要なことなんだ。
土壌に含まれている病原菌微生物や害虫、雑草の種なんかを死滅させて除去や無害化するための行程なのさ。
今回、ウチがやろうとしている土壌消毒の方法は、夏の太陽を活かした『太陽熱消毒』というもの。どうやるのか、というと。
「こんなものでよろしいですか? ケースケさま」
「うん。良い感じなんじゃないかな」
先日ゴーレムさんたちと一緒に耕した土地に石灰窒素を撒いて、畝を立てる。
畝ってわかる?
ほら、よく畑で土が細長く盛り上がってないかな。あれが畝。
畝を作ると土壌の水はけがよくなるし、土の通気性もよくなる。他にも畝の部分に肥料を混ぜ込むことで作物に栄養を与えやすくなったりもする。
色々な効能があるんだけど、初心者農業従事者として一番の利点は、足の踏み場がわかりやすくなることかもしれないな。
ほら、せっかく種や苗を植えたのに踏んじゃったら困るからね。
今回は、またゴーレムさんたちに手伝ってもらいながら畝立てをやった。
初めてのことだったから、なかなか大変。
俺も通路にいたゴーレムさんを踏みつけて壊しちゃったり。
「す、すまんゴーレムさん!」
壊れたゴーレムは、自分で手足を拾ってくっつけてた。
案外器用。そしてまた働き始めてくれるんだから、頭が上がらない。
でまあ、畝を立てたら次はね。
「土壌にダバーッと水を撒くんだ。さあよろしくレムネア!」
「水撒きの魔法」
「おー、凄い凄い」
水道から出した水がまるでシャワーか雨のように降り注いでる。
小さな虹まで出来て綺麗だ。
思わずハシャぎたくなった俺は、しばし畑に入って水を浴びて遊んでしまった。
「水撒きは生活魔法の中でもよく使われる魔法なんです。私の世界ではお風呂が高級なものでしたから、夏場などはこの魔法をみんなで使って水しぶきを立てつつ、身体を洗ったりするんですよ?」
「あはは。けっこう気持ちいいもんだな、わかるわかる」
「ふふ、子供はみんな大はしゃぎです」
あれ? 俺のこと子供扱いしてないか、レムネアのやつ。
ちょっと心外だぞ。
――とまあ。
たっぷり土壌に水を含ませたなら、その上からビニールのフィルムを被せる。
もちろんフィルムに隙間ができないよう気をつけながらね。
これは結構繊細なので、手作業でやった。
ゴーレムにやらせて失敗したら、目も当てられない。
土壌をビニールフィルムで覆ったら、2~3週間放置だ。
夏場でこうすると、地中の温度が60度以上にもなる。この熱でアレコレ害悪なモノを殺したりするってわけ。
「よしよし、あとはしばらく管理しながら放置だな」
「畑ができるのが待ち遠しいですねぇ」
「そうだなぁ。早く野菜の苗を植えてみたいよ」
午前中の作業が終わり、今日はこの後、野崎のお爺さんの家に行くことになっている。
食事にお呼ばれしたのと、畑仕事の話を聞かせてもらうためだ。
確かお昼より早めの時間だったら畑の方に来てくれって言ってたな。
俺はレムネアを連れて、野崎さんの畑へと向かうことにしたのだった。
◇◆◇◆
「おう、ケースケくんにレムネアちゃん」
野崎のお爺さんは一人でネギ畑の中に居た。
ネギの収穫をしていたようだ。俺はシャツの裾を捲るって、笑いかける。
「収穫ですか? 良かったら手伝わせてください」
「ふふーん。ネギは土の中に深いから、案外収穫にコツが要るぞ? できるかな」
「ぜひ試させてくださいよ。行こうぜ、レムネア」
「はい!」
……結果は散々だった。
中腰になって長ネギを抜いていくのは大変で、俺たちが一本ネギを収穫する間に野崎のお爺さんは五本くらい収穫してしまう。
手伝いどころか足を引っ張ってしまったな。
それでも野崎のお爺さんは笑ってくれて。
「助かったよ、感謝感謝」
「いえとんでもない。むしろご迷惑をお掛けしてしまいました」
「そんなことありゃせんよ。さて、家に戻って飯にするか。今日は婆さんが腕を振るってくれとるはずじゃ」
という感じで、俺たちは野崎家にお邪魔することになったのだ。
「いらっしゃい……です。レムネアお姉ちゃん、ケースケお兄さん」
玄関では美津音ちゃんが出迎えてくれた。
今日の彼女は赤いジャージ姿、さっきまでお爺さんの畑を手伝っていたらしい。
どうやら俺たちと入れ違いになっていたようだ。
「あら美津音さん。色こそ違いますがお揃いですね」
「うん……お揃い。私が赤で、お姉ちゃんが青」
ほんのり嬉しそうな表情を浮かべ、美津音ちゃんは頷いた。
「美津音さんは農作業スーツの先輩ですね、貫禄があります。私などより頼りになりそうです!」
「のうさぎょ……すーつ?」
「ああ気にしないで。つい最近までレムネアはジャージのことを知らなかったんだ。だからその服を、農作業するとき専用の服だと思い込んでる」
もちろんそんなことはないんだけどな。
なんなら部屋着として使っても、気楽にゆったりできる癒し装束だ。
「ははは、面白いなレムネアちゃんは。これが文化差というものかの」
「レムネアは日本に来て間もないですから。ご容赦くださいな野崎さん」
「いやいや楽しいよ。わしも午後は、ナウく農作業スーツを着て仕事するとしよう」
笑いながらの野崎のお爺さんに先導され、俺たちはどうやら居間へと通された。
八畳程度の広さはあるだろうか。
畳敷きの風通しが良い部屋だ。開いた障子の先には庭が見えて、そこには小さな畑があった。
「いらっしゃい、ケースケさん。ウチの爺さんと孫娘がお世話になりまして」
庭でなにやら葉を摘んでいたお婆さんが、頭を下げてきた。
この人は確か野崎富士子さん。
野崎のお爺さん共々、ウチのじいちゃんの葬式では世話になった方だった。
「いえいえ、とんでもない。富士子さんには、じいちゃんの葬式のときにご迷惑をお掛けしてしまって」
俺がそういうと、富士子さんはニコッと笑い。
「ホントだねぇ、爺さんや」
「じゃろう? 婆さん」
野崎のお爺さんと顔を合わせて笑いあった。
なんだ? なにがどうしたっていうんだ? 俺は戸惑いを隠せずに困った顔を見せてしまう。
「え? え? え?」
「ああいや、そんな困った顔しぃな。いやね、ウチの爺さんが『絶対に婆さんの名前も憶えちょるぞ』って言ってたもんだから」
笑いながら富士子さんは部屋の中に入ってきた。
「この歳になっても、人に名前を憶えていて貰えるのは嬉しいものだねぇ」
「そうそう。嬉しいもんじゃて」
二人は並んで腕を組んだ。
その顔は心底嬉しそうに、ニッカリ笑い。
割と似た者夫婦なのかもしれない。
名前を憶えていたくらいでこんなに喜ばれるなんてな。よくわからないけど、なんだかこっちも悪い気はしない。
「そう言って貰えると、なんだか俺も嬉しくなってきますね」
名前を憶えるのは、前の仕事での癖だった。
イヤなことばかりの仕事だったけど、おかげでこうして喜んで貰えるキッカケを作れたんだから良いこともあるもんだ。
「おばあちゃーん、お湯、吹きこぼれそうー」
「はーい。ありがとねー美津音ちゃーん」
富士子さんは「ごめんなさいね、出来立てがいいと思って」と台所に消えていった。
代わりに戻ってきたのは美津音ちゃんだ。
お皿に大量の天ぷらを乗せて運んできた。
「今日は……素麺と揚げたてテンプラ」
天ぷら! しかも揚げたてだって!?
一人暮らしだと、なかなか面倒くさくてそんなもの作れなかった。
店でなくご家庭で食べるのなんて、何年ぶりだろう。
香ばしく漂ってくる揚げたて油の匂いに、お腹がグゥ、と鳴った。
えっと、――レムネアのお腹が。
「いやこれは、違います! 違いますので!」
レムネアは顔を真っ赤にして手を振る。
笑おうとして、俺の腹も――グゥゥ、と鳴る。
「わはは。大丈夫大丈夫、腹が鳴るのは元気な証拠じゃて! 二人とも、今日はたんと食べてゆくんじゃ!」
「知ってる……、こういうの……似た者夫婦って、言うの」
俺が野崎夫婦に思ったのと同じような感想すぎる。
美津音ちゃんの言葉に、レムネア顔がさらに真っ赤になった。
「わわわ、私たちは、その! いわゆる夫婦というものではなく……!」
「やめてくれレムネア。その反応は野崎さんを楽しませるだけだ」
「えっ!?」
ギョっとした顔で野崎のお爺さんを見やるレムネアだ。
野崎のお爺さんはニマニマと楽しそう。
俺は諦めて、美津音ちゃんの手伝いをしたのだった。
さあ、食事の時間だ。
53
あなたにおすすめの小説
借金まみれの錬金術師、趣味で作ったポーションがダンジョンで飛ぶように売れる~探索者の間で【伝説のエリクサー】として話題に~
わんた
ファンタジー
「今日中に出ていけ! 半年も家賃を滞納してるんだぞ!」
現代日本にダンジョンとスキルが存在する世界。
渋谷で錬金術師として働いていた裕真は、研究に没頭しすぎて店舗の家賃を払えず、ついに追い出されるハメになった。
私物と素材だけが残された彼に残された選択肢は――“現地販売”の行商スタイル!
「マスター、売ればいいんですよ。死にかけの探索者に、定価よりちょっと高めで」
提案したのは、裕真が自作した人工精霊・ユミだ。
家事万能、事務仕事完璧、なのにちょっとだけ辛辣だが、裕真にとっては何物にも代えがたい家族でありパートナーでもある。
裕真はギルドの後ろ盾、そして常識すらないけれど、素材とスキルとユミがいればきっと大丈夫。
錬金術のスキルだけで社会の荒波を乗り切る。
主人公無双×のんびり錬金スローライフ!
家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。
希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。
手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。
「このまま死ぬのかな……」
そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。
そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。
試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。
「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」
スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。
たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。
※本作は小説家になろうでも投稿しています。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる