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エピローグ・ずっとずっと
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台風一過。
吹き荒れた暴風は、この日本に多少の爪痕を残していった。
それでも幸いなことに、俺たちの町はレムネアの魔法のおかげで被害は最小限に抑えられたと言っていい。ウチで言えば、ジャガイモに被せておいた風避けのビニールシートが、いくつか吹き飛んだくらいで済んだ。
他の農家も似たようなもので、概ね事なきを得たといえる。
空を舞い、台風に立ち向かったレムネアの姿は町の人々の目に焼き付いたことだと思うが、なにげにこちらの問題も事なきを得ていた。
台風に大魔法を使った彼女は、光に包まれながらグラウンドの真ん中へと降りて来た。
降りた途端に気を失ったレムネアを、抱えるように抱きしめた俺だったのだが、すぐに住民の皆さんに囲まれてしまう。
皆、なにかを聞きたそうな顔をしていた。
たぶん疑問や好奇が心の内で渦巻いていたに違いない。レムネアの正体や、俺たちの事情とか。
皆は、ただ俺たち二人を遠巻きに囲んで、呟いた。
『見ろよ、あんなに華奢だ』
『こんなに、疲弊して……』
『耳……長いんだ。気づかなかったな』
『エルフって言うのかな。本当に、……魔法使いだ』
そして、誰かが言った。
『ありがとう』
と。
誰かが続ける。
『……聞かないよ。そして、誰にも言わない』
『そうだ聞かない。ありがとう、台風から畑を守ってくれて』
『ありがとう』
『ありがとう』
結局、俺たちは今も平和にこの町で暮らしている。
ただ、外を歩いていると挨拶をされることが格段に増えた。
大人も子供も、老人も。
皆、笑顔で会釈してくれたり、手を振ってきたり。
「皆さん、良い方々ばかりですね」
「そうだな……、たくさん聞きたいことなんかあるだろうに」
俺たちはどうやら、この町の仲間になれたようだった。
◇◆◇◆
さて時は少し流れる。
12月になりジャガイモの葉が枯れ始め、7割ほどが黄色くなった頃合いに、念願の初収穫と相成った。
初めての収穫。
胸をときめかせながらの作業! ――ではあったのでけれども、どうも小ぶりなのがちょこちょこと。
「初めてにしてはまあ、まずまずじゃと思うぞ?」
野崎さんはそういって苦笑していた。
まあ、まあまあまあ。
最初っから満点の作物なんか作れないよな。少し悔しさはあるけど、ここは謙虚に行こう。野崎さんに意見を聞き、次に活かしていきたい。
ところで、芋を掘る作業はレムネアに拘りがあったらしく。
「あとでゴーレムを作って、それにやっておいてもらおうか」
と提案したのだが。
「いえ! これは全部手作業で行きましょう!」
却下されてしまった。
えー、大変だぞ?
「このジャガイモは、私とケースケさまで初めて育てた大切なもの……」
そう言われたら、俺も考えを改めざるを得ない。
土を弄るのが農作業だしな、これが本来の姿だ。
ああ、自分の手で掘ったジャガイモを使ったその日の食事はとても美味しかったぞ。
この味を忘れることは、たぶんないと思う。
初めて自分で作って、収穫したジャガイモの味なのだから。
ジャガイモは農協に引き取ってもらって、これは収入に変えた。
決して大きな実入りとは言えないが、初めて農業で稼いだお金だ。
俺たちはこれで次の準備をすることになるのだ。
そうして1月。
俺とレムネアは、二人で白菜の収穫をした。
ほぼ壊滅していた白菜だったけど、少しだけ残った株を大切に育てていたのだ。
提案したのはレムネアだった。
俺はもう諦めようと思ってたんだけど、自分が全部面倒見ますから、とまで言って俺を説得したのだ。
実際は彼女に任せっぱなしにするわけにもいかないので、俺も一緒になって栽培した。
そこにせっかくだからと提案し、当初の予定通り、レムネアの魔法で虫から守ってもらうことで農薬の使用を最低限にしたものだ。
「ほう……これは美味いな。自然な甘さが堪らない」
生のまま、シャクリと葉を食べた野崎さんは言ってくれた。
「これは、恵美さんに相談してみるか」
……恵美さん?
誰だろう、と思っていたらホームセンターのチャキチャキおばさんのことだった。
「美味いな。これを初めてで作ったのか」
ホームセンターのおばさん――恵美さんは驚きの顔で俺とレムネアの方を見たものだ。
こそばゆくて頭を掻いていたら。
「もっと胸を張れ。二人とも、きっと農業の才能があるぞ?」
笑顔のまま太い腕っぷしで髪の毛を揉みくちゃにされた。
そして俺たちは、納入先になりそうな離れた町の個人レストランを何軒か紹介してもらった。
「この出来で作ってくださるなら、これからお付き合いさせて頂きたいです」
なんと即決で決まってしまった。
高く野菜を買い取って頂ける優良案件だ。
もちろんその期待に応えられる出来を要求され続けるわけなのだが。
その晩は、売らずに残した一株を料理した。
白菜のベーコン煮。
単純な料理だったが、今日は無水で作ってみた。白菜の水分を頼りにした調理だ。
俺とレムネアは出来た料理を、良い匂いだな、と一口。
「これは……」
食べてみて自分でも驚いた。
こんな美味しいスープが取れたのは初めてだ。
「ケースケさま、なんだか凄く美味しくありませんか!?」
「あ、ああ。うまいこれはウマイな」
なるほど。
これが美味しいということか。
こんな凄いものを、俺たちは作ったんだ。
「……ありがとう。レムネアが諦めずにいてくれたおかげだよ」
俺一人だったら、諦めて全廃棄していた。
彼女が頑張る気を見せてくれたから、俺も頑張れたんだ。
感謝の気持ちを込めて、レムネアにお礼を言った。
すると、レムネアがポロポロと泣き出してしまった。
「あのとき私は失敗したんです。でも、良かった……諦めずにいて、良かった」
立ち直った顔をしていたけど、ずっと気にしていたんだな。
「そうだな。本当に良かった。諦めないのが、おまえの強さだよな。台風のときも、おまえだけ諦めていなかったしさ」
俺がそういうと、彼女はさらに泣いてしまった。
「私、私……やっと自分を許せたような気がします……」
良かった。
そうだレムネア、自分を認めてあげてくれ。
おまえは凄いんだから。
俺は甘くてしょっぱい白菜を口に入れた。
思わずもらい泣きしちゃったじゃないか、畜生。
◇◆◇◆
と、ここまでが、あれからの俺たちの顛末。
そして今、俺たち二人は春に収穫するための栽培準備を新たに始めている。
冬だから、外で吐く息が白くなる。
休憩のときに、俺はレムネアに声を掛けた。
「なーレムネア、あれ頼むよ」
「はいケースケさま」
地面を温かくする魔法を掛けてもらって、そこに俺たちは座る。
今日のおやつはドラ焼きと温かいお茶。
「レムネア、お茶の用意をしてくれないか?」
「はいケースケさま」
「風避けにこのダンボールを使おう、そっち持ってくれ」
「はいケースケさま」
もぞもぞと身体を捻って、ダンボールで俺たちの身体を囲おうとするレムネア。
器用なのか不器用なのか、「あれ? あれ?」とか言ってなかなか囲い切れていない。
そんな彼女を見て、俺はボンヤリと考えていた。
最近ちょいちょい考えていることがあるのだ。
果たして俺は、レムネアをどう思っているのだろうか。
共に農業を営む、最良のパートナー。
それは間違いない。
レムネアの魔法は、この先、俺の農業にきっと欠かせないものとなるだろう。
でも、それだけなのだろうか。
彼女が傍にいると、どうしてこんなにも心が安らぐのだろう。
彼女の笑顔を見ると、どうしてこんなにも幸せな気持ちになれるのだろう。
それは、きっと……。
「……俺は、レムネアを見てると幸せな気持ちになれるよ」
「ど、どうしたんですか!? 急に!」
声が勝手に出てた。
慌てたレムネアがダンボールを手から放してしまう。俺は咄嗟にそのダンボールを掴んで、俺たち二人をクルリと囲った。
「レムネア」
「は、はい!?」
「ずっとずっと、一緒にいてくれないか?」
幸せな気持ちになれる。
これが恋愛感情なのか、結局俺にはわからない。
でもなんというか、これに勝るものはない気がする。それで十分な気がした。
「どうも俺は、レムネアのことが好きらしい」
「…………」
俺は、息を呑んで、彼女の言葉を待った。
柄にもなく、ドキドキしている自分に気がついた。思わず言葉が口から洩れてしまう。
「だめ、かな?」
「――いえケースケさま」
照れた顔で、赤くなった顔で、彼女は笑ってくれた。
いや、泣いてるのかな? なんかややこしい表情だ。
でも彼女は。
「私もケースケさまと、ずっと一緒にいたいです」
そう言って俺の顔を見つめた後に、ゆっくりと目を瞑る。
俺はそんな彼女に顔を近づけて――。
ダンボールの中で、俺たちはそっとお互いのぬくもりを確かめ合った。
その先は、秘密だ。恥ずかしいからね。
こうして、少しだけ新しいことがある日々が続いていく。
この土地で。この空の下で。ずっとずっと。
――俺たちの生活が。
----------------
約15万文字、ここまで読んでくださった皆さんありがとうございました!お付き合いに感謝です。
アルファポリスのコンテストに応募中です。もしよろしければ一票頂けますと嬉しいです。
それではまた。どこかでお会いできましたらそのときはよろしくお願いします。
吹き荒れた暴風は、この日本に多少の爪痕を残していった。
それでも幸いなことに、俺たちの町はレムネアの魔法のおかげで被害は最小限に抑えられたと言っていい。ウチで言えば、ジャガイモに被せておいた風避けのビニールシートが、いくつか吹き飛んだくらいで済んだ。
他の農家も似たようなもので、概ね事なきを得たといえる。
空を舞い、台風に立ち向かったレムネアの姿は町の人々の目に焼き付いたことだと思うが、なにげにこちらの問題も事なきを得ていた。
台風に大魔法を使った彼女は、光に包まれながらグラウンドの真ん中へと降りて来た。
降りた途端に気を失ったレムネアを、抱えるように抱きしめた俺だったのだが、すぐに住民の皆さんに囲まれてしまう。
皆、なにかを聞きたそうな顔をしていた。
たぶん疑問や好奇が心の内で渦巻いていたに違いない。レムネアの正体や、俺たちの事情とか。
皆は、ただ俺たち二人を遠巻きに囲んで、呟いた。
『見ろよ、あんなに華奢だ』
『こんなに、疲弊して……』
『耳……長いんだ。気づかなかったな』
『エルフって言うのかな。本当に、……魔法使いだ』
そして、誰かが言った。
『ありがとう』
と。
誰かが続ける。
『……聞かないよ。そして、誰にも言わない』
『そうだ聞かない。ありがとう、台風から畑を守ってくれて』
『ありがとう』
『ありがとう』
結局、俺たちは今も平和にこの町で暮らしている。
ただ、外を歩いていると挨拶をされることが格段に増えた。
大人も子供も、老人も。
皆、笑顔で会釈してくれたり、手を振ってきたり。
「皆さん、良い方々ばかりですね」
「そうだな……、たくさん聞きたいことなんかあるだろうに」
俺たちはどうやら、この町の仲間になれたようだった。
◇◆◇◆
さて時は少し流れる。
12月になりジャガイモの葉が枯れ始め、7割ほどが黄色くなった頃合いに、念願の初収穫と相成った。
初めての収穫。
胸をときめかせながらの作業! ――ではあったのでけれども、どうも小ぶりなのがちょこちょこと。
「初めてにしてはまあ、まずまずじゃと思うぞ?」
野崎さんはそういって苦笑していた。
まあ、まあまあまあ。
最初っから満点の作物なんか作れないよな。少し悔しさはあるけど、ここは謙虚に行こう。野崎さんに意見を聞き、次に活かしていきたい。
ところで、芋を掘る作業はレムネアに拘りがあったらしく。
「あとでゴーレムを作って、それにやっておいてもらおうか」
と提案したのだが。
「いえ! これは全部手作業で行きましょう!」
却下されてしまった。
えー、大変だぞ?
「このジャガイモは、私とケースケさまで初めて育てた大切なもの……」
そう言われたら、俺も考えを改めざるを得ない。
土を弄るのが農作業だしな、これが本来の姿だ。
ああ、自分の手で掘ったジャガイモを使ったその日の食事はとても美味しかったぞ。
この味を忘れることは、たぶんないと思う。
初めて自分で作って、収穫したジャガイモの味なのだから。
ジャガイモは農協に引き取ってもらって、これは収入に変えた。
決して大きな実入りとは言えないが、初めて農業で稼いだお金だ。
俺たちはこれで次の準備をすることになるのだ。
そうして1月。
俺とレムネアは、二人で白菜の収穫をした。
ほぼ壊滅していた白菜だったけど、少しだけ残った株を大切に育てていたのだ。
提案したのはレムネアだった。
俺はもう諦めようと思ってたんだけど、自分が全部面倒見ますから、とまで言って俺を説得したのだ。
実際は彼女に任せっぱなしにするわけにもいかないので、俺も一緒になって栽培した。
そこにせっかくだからと提案し、当初の予定通り、レムネアの魔法で虫から守ってもらうことで農薬の使用を最低限にしたものだ。
「ほう……これは美味いな。自然な甘さが堪らない」
生のまま、シャクリと葉を食べた野崎さんは言ってくれた。
「これは、恵美さんに相談してみるか」
……恵美さん?
誰だろう、と思っていたらホームセンターのチャキチャキおばさんのことだった。
「美味いな。これを初めてで作ったのか」
ホームセンターのおばさん――恵美さんは驚きの顔で俺とレムネアの方を見たものだ。
こそばゆくて頭を掻いていたら。
「もっと胸を張れ。二人とも、きっと農業の才能があるぞ?」
笑顔のまま太い腕っぷしで髪の毛を揉みくちゃにされた。
そして俺たちは、納入先になりそうな離れた町の個人レストランを何軒か紹介してもらった。
「この出来で作ってくださるなら、これからお付き合いさせて頂きたいです」
なんと即決で決まってしまった。
高く野菜を買い取って頂ける優良案件だ。
もちろんその期待に応えられる出来を要求され続けるわけなのだが。
その晩は、売らずに残した一株を料理した。
白菜のベーコン煮。
単純な料理だったが、今日は無水で作ってみた。白菜の水分を頼りにした調理だ。
俺とレムネアは出来た料理を、良い匂いだな、と一口。
「これは……」
食べてみて自分でも驚いた。
こんな美味しいスープが取れたのは初めてだ。
「ケースケさま、なんだか凄く美味しくありませんか!?」
「あ、ああ。うまいこれはウマイな」
なるほど。
これが美味しいということか。
こんな凄いものを、俺たちは作ったんだ。
「……ありがとう。レムネアが諦めずにいてくれたおかげだよ」
俺一人だったら、諦めて全廃棄していた。
彼女が頑張る気を見せてくれたから、俺も頑張れたんだ。
感謝の気持ちを込めて、レムネアにお礼を言った。
すると、レムネアがポロポロと泣き出してしまった。
「あのとき私は失敗したんです。でも、良かった……諦めずにいて、良かった」
立ち直った顔をしていたけど、ずっと気にしていたんだな。
「そうだな。本当に良かった。諦めないのが、おまえの強さだよな。台風のときも、おまえだけ諦めていなかったしさ」
俺がそういうと、彼女はさらに泣いてしまった。
「私、私……やっと自分を許せたような気がします……」
良かった。
そうだレムネア、自分を認めてあげてくれ。
おまえは凄いんだから。
俺は甘くてしょっぱい白菜を口に入れた。
思わずもらい泣きしちゃったじゃないか、畜生。
◇◆◇◆
と、ここまでが、あれからの俺たちの顛末。
そして今、俺たち二人は春に収穫するための栽培準備を新たに始めている。
冬だから、外で吐く息が白くなる。
休憩のときに、俺はレムネアに声を掛けた。
「なーレムネア、あれ頼むよ」
「はいケースケさま」
地面を温かくする魔法を掛けてもらって、そこに俺たちは座る。
今日のおやつはドラ焼きと温かいお茶。
「レムネア、お茶の用意をしてくれないか?」
「はいケースケさま」
「風避けにこのダンボールを使おう、そっち持ってくれ」
「はいケースケさま」
もぞもぞと身体を捻って、ダンボールで俺たちの身体を囲おうとするレムネア。
器用なのか不器用なのか、「あれ? あれ?」とか言ってなかなか囲い切れていない。
そんな彼女を見て、俺はボンヤリと考えていた。
最近ちょいちょい考えていることがあるのだ。
果たして俺は、レムネアをどう思っているのだろうか。
共に農業を営む、最良のパートナー。
それは間違いない。
レムネアの魔法は、この先、俺の農業にきっと欠かせないものとなるだろう。
でも、それだけなのだろうか。
彼女が傍にいると、どうしてこんなにも心が安らぐのだろう。
彼女の笑顔を見ると、どうしてこんなにも幸せな気持ちになれるのだろう。
それは、きっと……。
「……俺は、レムネアを見てると幸せな気持ちになれるよ」
「ど、どうしたんですか!? 急に!」
声が勝手に出てた。
慌てたレムネアがダンボールを手から放してしまう。俺は咄嗟にそのダンボールを掴んで、俺たち二人をクルリと囲った。
「レムネア」
「は、はい!?」
「ずっとずっと、一緒にいてくれないか?」
幸せな気持ちになれる。
これが恋愛感情なのか、結局俺にはわからない。
でもなんというか、これに勝るものはない気がする。それで十分な気がした。
「どうも俺は、レムネアのことが好きらしい」
「…………」
俺は、息を呑んで、彼女の言葉を待った。
柄にもなく、ドキドキしている自分に気がついた。思わず言葉が口から洩れてしまう。
「だめ、かな?」
「――いえケースケさま」
照れた顔で、赤くなった顔で、彼女は笑ってくれた。
いや、泣いてるのかな? なんかややこしい表情だ。
でも彼女は。
「私もケースケさまと、ずっと一緒にいたいです」
そう言って俺の顔を見つめた後に、ゆっくりと目を瞑る。
俺はそんな彼女に顔を近づけて――。
ダンボールの中で、俺たちはそっとお互いのぬくもりを確かめ合った。
その先は、秘密だ。恥ずかしいからね。
こうして、少しだけ新しいことがある日々が続いていく。
この土地で。この空の下で。ずっとずっと。
――俺たちの生活が。
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約15万文字、ここまで読んでくださった皆さんありがとうございました!お付き合いに感謝です。
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