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序章

突然の立ち退き3

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出発までにどうやら保存食を作ろうとしていたらしく、年長組から率先して狩猟と採取そして解体を行うようになった。
「カイトお兄ちゃん。乾燥はこのくらいで良い?」最近風魔法を覚えたミムル末っ子が少し生乾きの干し肉を持ってきた。
「これじゃあすぐ腐ってしまうから、もっと乾燥させないと。そうだなこれくらいかな?」そう言ってどうやら王子の側近の一人であるカイト様が実践して見せていた。それを横目に私は孤児院のシーツを水魔法を使って防水加工された丈夫な布にできないか試している最中である。目的地まで2ヶ月かけて移動するというのであるから子供達だけでも雨露を凌げるテントを用意してあげたいが、市販のテントや防水布は値段が良くて手が出ない。一緒に行くスラム街の方達も使えるようギルマスに頼んで格安の布を手に入れてもらったおかげでほぼ必要とされるテントが揃った。
出発はあと3日後に迫った夕方孤児院の方に王宮からの使者がやって来て
「明日正午、孤児院を含むこの地域を閉鎖する。一度出たら戻ることはまかりならぬ。忘れ物なきようしっかりとまとめておくように」そう言って帰っていった。
ほぼカルム様とレオン様の協力のもと退去の準備はできていたが、小さい子供達を大人達と同じスピードで移動できるかというと難しいため、幌付き馬車2台とマジックバック(時間停止付き1つ。重量軽減付き容量無制限2つ)がもうすぐできるところまで来ていたので、急いで完成させた。




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切りがいいのでここまで。
さて、馬車を引くのは誰でしょう。一応1体は決めているのですが、もう1体はう~んギルマスに頼るか…
ちなみに
・3歳 3人
・4歳 6人
・5歳 3人
・6歳 3人
・10歳 4人
シスター2人
総勢21人の孤児院

ちなみにこの規模が他3件、10人前後規模が10件王都内に点在。
赤ちゃんはスラム街にいた子供も含めている為1件では収まらなかった。
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