気が付いたら異世界領主〜ドラゴンが降り立つ平原を管理なんてムリだよ

農村開発？

後始末です

結局は依頼者がだれなのか判明しなかった為、彼らは犯罪奴隷として重労働を課せられるのだが、今の所人手が余っているとの事で牢屋につながれている。

イコロの森は兄さんとワイルダーの連携で全焼までは行かないまでもかなり焼けてしまったので、あそこに暮していたグリフォンとドラゴンはしばらくは魔の森に居候させてもらえるようにメリル様を通して森の主である神獣（？）に話を付けてもらった。イコロの森自体はメリルさま率いるグリーンドラゴンによって数日で元の森に戻るだろう。その後クルド街道周辺に作っている森の育成に力を借りることになっている。

森にいた魔獣及び動物達はどうやら先に逃していたらしく、被害は無かった。森の生態系に影響がなくて良かったが、今回の事件があったことでイコロの森の管理をする主を決め、管理人を置くことになった。
「さて、このままイコロの森をほっとくわけにも行かなくなった。早急に主と管理人を決めなければならないが、妥当なものが居ない。というわけでエルンストかジーク君に頼みたいのだが、どうだろう」とギルマスに提案されたが、
「それなら次兄のサンダーに任せてはいかがでしょう。私達が利用しているのが気に食わなかったのもあるのでしょうから、イコロの森を管理させるということで下手な衝突を避けるという手はあります」と提案すると、
「しかし、あの森の主はどうするのだ？」
「現在イコロの森の主はワイルダーが務めているのですが、今回の事でそうもいかないので相談してほかの魔獣に頼もうと思っていますが、多分誰もなり手がいないと思います。それにサンダー兄は契約獣をもっていません。この後主がいないと荒廃して行くと思われるので、白虎に頼めないかジハードさんを通して頼んでみますね」
「ちょっと待て。白虎だと？神獣の中でも幻とまで言われているはずだ。なんでわかる？」と聞かれたので、
「一応最初に新たに作る森の管理者とヌシをどうしようかと話していた時、知り合いの白虎に聞いてみると言っていたんです。そうか神獣の一角だったんですね。これでイコロの森も良くなると思いますよ」と答えたら
「良くなりすぎだ。それにわが国だけにこれだけのドラゴンなどの神獣が生息しているとなるとほかの国から戦争を仕掛けてこられないとも限らないできれば普通の魔獣のほうがいいのだが」と言われてしまった。
「神獣と魔獣の違いはなんですか？」とボクが聞くと
「神獣とは魔獣の中でも各種族に１体いればいいほうと言われている。知性があり、その種族の頂点にたつにふさわしいものが神格化したと言われている。人間が決めた理りだから普通に魔物と魔獣の差と思っていればいい」と教えてくれた。ということはジハード様やメリル様ってすごい方々なんだ…

「それはさておき、一先ず#アストロ家＿実家__#はどうするんだ？」
「彼らが依頼して起きたという証拠はありませんからどうにもならないでしょうね。先程申し上げたように次兄を管理人としてあの森に置けば、少しはこちらに目がこないと思いますのでよろしくお願いします」
「わかった。国王にも相談の上速やかに管理人を選定しよう」そう言って今回の騒動は終息した。



数日後・・・・


やはり次兄のサンダーが、イコロの森を含む周辺の王領の管理人として一代限りの男爵を拝命し、赴任したと噂に聞いた。もちろん森の主は白虎族から一対の若夫婦が派遣されてきた。ただし、サンダーとは契約していないため、かなり面白いことになっているみたいだ