帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

雪奈 水無月

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5章:獣王国(解決編)

episode 61 サプライズ

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 最高のローストビーフに舌鼓を打ち、エリーナと僕は満足して店を出た。

「ノル、次は私の行きたい所に付き合ってくれますか?」
「うん!もちろん。どこに行くの?」

 僕はエリーナに尋ねたら「ヒ・ミ・ツ♡」と答えると嬉しそうに手を引いた。
 カ、カワイイ……と僕は内心ドキドキしながら手汗をかいてないか気ばかり焦ってしまう。

「もう少ししたら到着するので」と言いながら僕たちは寒空の中、賑やかな街並みを歩いていた。
 街の喧騒から離れて静寂に包まれた場所に移動した頃だった。

「着きました!ここが、私がノルと来たかった場所です!」

 そこは白色の外観に鮮やかなイルミネーションが煌めく神聖な教会だった。

「あの…結婚式は派手なパレードと王城だったじゃないですか……」
「うん、あの時はド派手に祝ってもらったよね?」
 
「私、実は…」と少し頬を赤ながら言った──。
「厳かな雰囲気の中で参列者も少ない普通の結婚式がしたかったんです」

 それは……初耳だ。エリーナの性格的に本来だったらそっちが普通なのか!?
 僕は戸惑いながら彼女の話をじっと聞いていた。

「そこで今回……」
「……今回?」
「今からここの教会でプチ結婚式をしませんか?」
「……えぇっ!?と、とつぜんだね……」
「ずっとね…理想の結婚式をしたい!って思っていて……今しかないかなって。」

 プチ結婚式って……今から予約できるのか?こんな暗い夜の時間帯にしてもらえるのか?
 色々な懸念はあったけど、エリーナの真剣な眼差しに押し負ける形で「うん!」と頷いた。

「良かったぁ!実は神父様には許可もらっててお金も支払い済みなの♪」
「早ッ…!?行動力……」

 早速、教会の中に入ると、白髪の優しげな神父様がにこやかに対応してくれた。

「わたくし、マクロンと申します。」
「あっ、初めまして…ノルと言います。」

 軽い挨拶を交わすと、エリーナの方には数名のシスターと"ファショナル"と呼ばれるドレスを着せる役名の二人が着いて別室に移動した。
 僕も男性のファショナルに服を決めてもらいながら急展開する状況に振り回されていた。

「こちらのタキシードはとてもお似合いかと思いますが──いかがでしょうか?」

 ファショナルのルドさんはいつ頃からサプライズに協力しているのか気になりつつ、僕は彼のセンスを信じて真っ白かつ、エレガントなタキシードを選択した。

「うん、こちらのタキシード…気に入ったよ。」
「左様で。では、こちらに合わせて装飾を施させて頂きます!」

 気合い入ったルドさんは本気のプロの目で想像を膨らませながら次々と華やかに着飾っていったのだった。
 
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