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第五部 アンチ・ミステリーに読者への挑戦状は付くか否か?
すべてを燃やし尽くせ!
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すべてを燃やし尽くせ!
この小説がアンチ・ミステリーであるならば、このまま終わってもよいだろう。しかし、首猛夫は読者への挑戦状を最後に置いた。そうであるなら、少なくとも密室の謎は解かれるべきである。
とはいえ、まずはその後のことを淡々と書いていく。
* * *
「燃やせ、すべてを燃やし尽くせ!」
それが会長の指示だった。
生首三つをゴミ袋に入れ別荘を去る前に、会長と首猛夫は電話で話していた。
「倒れている男二人はどうしますか?」
首猛夫のその問に会長はすぐには答えられなかった。
「二人も、やはり処分しますか?」
「二人とは?」
会長のその問いに一人しか正確に答えられなかった。
「一人は尾崎諒馬です。私は彼の顔を知っています」
もう一人が誰か? は尾崎諒馬から聞いたことをそのまま伝えた。
「もう一人は――ミステリー作家でペンネームは坂東善だそうです」
「坂東善……、そして尾崎諒馬……」会長は苦悶した。
「どうしますか? 命令を……」
「坂東善は殺せ。尾崎諒馬は……」会長は言い淀んだ。
「わかりました。何とかします」
「すまん、任せる。それと……」
「わかってます。三人の首は持ち帰ります。勝男と二人の……おそらく良美」
「やはり直接確認したい。すまん……、本当にすまん」
倒れている尾崎諒馬のところに戻る。
「あなたは?」ややあって尾崎諒馬が訊く。
「首猛夫、殺し屋です。会長に雇われた――」
尾崎諒馬は驚いた顔で何も言えない。
「勝男はサイコパスです。その彼が現実に殺戮者となった時、彼を始末するよう命じられています」首猛夫が静かにそう告げる。
「始末? あなたが社長を……」
首猛夫は何も答えずだた黙って尾崎諒馬を見つめる。
「私も殺すのですか?」怯えたように尾崎諒馬が訊く。
「いえ、会長の指示は尾崎諒馬――あなたは助けろ、とのことです。ですが、坂東善は殺せ、とのことです」
「彼は殺せ、と?」尾崎諒馬は驚いてそう声を上げる。
「はい」
「彼は生首はおもちゃで、首のない死体は人体模型だと思っていたようです。そう私に説明していました。それで、おもちゃと信じて離れの生首を二つゴミ袋に入れて片付けた……。確かに彼はこの別荘での殺人の犯人ではない。でも、彼は殺人者です。彼は会長の娘の良美を殺したようです。そう良美ちゃんから聞いています」
「坂東善はペンネームですよね。本名は佐藤稔?」
「ええ」
「私も佐藤稔の自宅で彼女が殺されて首を撥ねられているのを確認しています。首は恐らく勝男がこの別荘に……」
「やはり、そうでしたか……」尾崎諒馬が項垂れた。
「殺し屋の仕事はすべての後始末――会長はこの別荘は燃やせとも命じました」
「いえ、すべては私が責任をとります」尾崎諒馬が苦しそうに「僕が全部燃やします」
「その前に教えてください。生首は? 勝男がポリ袋に入れて離れに持ち込んだ。誰の生首ですか? おもちゃじゃなかったんでしょう? 坂東善はおもちゃだと思ったとのことですが」
「ええ」尾崎諒馬は頷いた。「良美――会長の娘の良美の生首でした。母屋の二階で尾崎社長が殺して首を撥ねた良美ちゃんではなくて――。社長は坂東善の自宅で会長の長女、良美の首を撥ねてクーラーボックスに入れて別荘に持ってきていた。僕は恐らくそれを見てしまった……。でも信じたくなかった。それを見てしまってからの僕はずっと可怪しい。自分でも何が何だかわからなくなっていた。まるで夢を見ているかのような……。でも――」
「でも?」
「離れで社長の首のない死体の頭の部分にセットされたバケツの中に良美――破局したとはいえ、愛していた良美の生首を確かに確認したんです。それで夢から醒めた。でも、すべては僕が悪い。僕がミステリー作家になんてなったから……。この別荘は僕が書こうとしていたミステリーの舞台にそっくり……。すべては僕の責任です。この世界の悪意のすべては僕が一身に引き受けないと……」
――この世界の悪意のすべてを一身に引き受ける――
その言葉を聞いて、首猛夫は彼が自殺するつもりだと悟った。
「裏の小屋に灯油やら、ガソリンがたっぷりあります。私が撒いて、ライターを一つあなたに預けます」
「僕が『針金の蝶々』なんて本格ミステリーを書こうとしたのがいけなかったんです。いや、駄作でもいいからササっと書いてしまえばそれでよかったんです。でも僕は殺人事件が書けなかった。僕はどうしても現実と非現実がごっちゃになってしまう。ここは夢の国のはずだった。それなのに――。とにかく、すべては僕が一身に……」
それで沈黙が訪れる。
「私は――」首猛夫がポツリと言う。「あなたのファンでした。あのインタービュー記事であなたの顔を知っています」
「ああ、あの記事ですか? 確か、地元で殺人事件が起こるかもしれませんよ、そう答えた記憶が……。そして実際に起こってしまった……」
「この事件をミステリーとして書くんですか?」
首猛夫のこの質問に尾崎諒馬は答えなかった。
「離れは密室でしたか?」首猛夫が訊く。
尾崎諒馬は黙ったままだ。
「私は一ファンとして書いてほしいですよ」
尾崎諒馬は首を横に振る。
「離れは密室だったんでしょう?」
尾崎諒馬は頷くが、非常に苦しそうだった。
「やはり密室でしたか……。ドアチェーンという少し不完全な密室ですが……。確かに僅かしか開かないドアの隙間から、勝男がポリ袋――生首の入ったポリ袋を床に置いてドレスを床に広げているのを確認してます。そして今はその勝男が首のない死体になってベッドに仰向けに横たわっている。勝男の身体の特徴は知っています。男性器の少し上に傷がありました。バスルームのあれが人体模型だというのも確認してます。これは正に本格ミステリーです」
「あなたは殺し屋。つまり殺しのプロ……。社長を? どうやって? 密室で……、しかも僅かな時間で……」
「どうやって? つまりハウダニット――。是非書いてください」
尾崎諒馬は苦しそうに首を横に振る。
「その際はお手伝いしますよ」
尾崎諒馬は真っ直ぐ首猛夫を見て「ありがとう」それだけ言った。
首猛夫は裏に回り、灯油のポリタンクとガソリンのスチールタンクを持ってきた。
尾崎諒馬はふらふらとどこかに行ったが、やがて戻ってきた。
「車のキーです。私のカルディナとあいつの車」
首猛夫はそれらを受け取り母屋の中に入っていった。
カメラの映像をリムーバブルディスクにコピーし、サーバーの電源を落とす。二階に行き、ベッドの良美ちゃんと思われる遺体にガソリンを撒く。灯油も半分ほど床に撒いておいた。
そうして再び離れに戻り、こちらもガソリンを撒く。残った灯油もありったけぶちまける。
「あとはこれを」
首猛夫は尾崎諒馬にライターを渡した。
「それと手伝ってくれませんか?」
首猛夫は尾崎諒馬に手伝わせ、気絶している坂東善を彼の車まで運んだ。そしてリムーバブルディスクと生首に入っているゴミ袋も車に積んだ。
「カルディナはあとで取りに越させましょうか? いや、若しくはご自分で……」首猛夫はカルディナのキーを尾崎諒馬に渡そうとした。
しかし尾崎諒馬は首を横に振って「山奥にでも廃棄してください。私はここに残ります」それだけポツリと言ってキーを受け取らなかった。やはり自殺するのだろう。
会長に電話して、黒服と青服にバイク一台で後処理に来るように頼んだ。
タンデムで来て二往復すれば、首猛夫のバイクとカルディナを別荘から運び出せる。
会長との電話を切ろうとしたときに、尾崎諒馬がそれを奪った。
「お世話になりました。この世界の悪意のすべては私が一身に引き受けます」
彼はそれだけ言って電話を切った。
この小説がアンチ・ミステリーであるならば、このまま終わってもよいだろう。しかし、首猛夫は読者への挑戦状を最後に置いた。そうであるなら、少なくとも密室の謎は解かれるべきである。
とはいえ、まずはその後のことを淡々と書いていく。
* * *
「燃やせ、すべてを燃やし尽くせ!」
それが会長の指示だった。
生首三つをゴミ袋に入れ別荘を去る前に、会長と首猛夫は電話で話していた。
「倒れている男二人はどうしますか?」
首猛夫のその問に会長はすぐには答えられなかった。
「二人も、やはり処分しますか?」
「二人とは?」
会長のその問いに一人しか正確に答えられなかった。
「一人は尾崎諒馬です。私は彼の顔を知っています」
もう一人が誰か? は尾崎諒馬から聞いたことをそのまま伝えた。
「もう一人は――ミステリー作家でペンネームは坂東善だそうです」
「坂東善……、そして尾崎諒馬……」会長は苦悶した。
「どうしますか? 命令を……」
「坂東善は殺せ。尾崎諒馬は……」会長は言い淀んだ。
「わかりました。何とかします」
「すまん、任せる。それと……」
「わかってます。三人の首は持ち帰ります。勝男と二人の……おそらく良美」
「やはり直接確認したい。すまん……、本当にすまん」
倒れている尾崎諒馬のところに戻る。
「あなたは?」ややあって尾崎諒馬が訊く。
「首猛夫、殺し屋です。会長に雇われた――」
尾崎諒馬は驚いた顔で何も言えない。
「勝男はサイコパスです。その彼が現実に殺戮者となった時、彼を始末するよう命じられています」首猛夫が静かにそう告げる。
「始末? あなたが社長を……」
首猛夫は何も答えずだた黙って尾崎諒馬を見つめる。
「私も殺すのですか?」怯えたように尾崎諒馬が訊く。
「いえ、会長の指示は尾崎諒馬――あなたは助けろ、とのことです。ですが、坂東善は殺せ、とのことです」
「彼は殺せ、と?」尾崎諒馬は驚いてそう声を上げる。
「はい」
「彼は生首はおもちゃで、首のない死体は人体模型だと思っていたようです。そう私に説明していました。それで、おもちゃと信じて離れの生首を二つゴミ袋に入れて片付けた……。確かに彼はこの別荘での殺人の犯人ではない。でも、彼は殺人者です。彼は会長の娘の良美を殺したようです。そう良美ちゃんから聞いています」
「坂東善はペンネームですよね。本名は佐藤稔?」
「ええ」
「私も佐藤稔の自宅で彼女が殺されて首を撥ねられているのを確認しています。首は恐らく勝男がこの別荘に……」
「やはり、そうでしたか……」尾崎諒馬が項垂れた。
「殺し屋の仕事はすべての後始末――会長はこの別荘は燃やせとも命じました」
「いえ、すべては私が責任をとります」尾崎諒馬が苦しそうに「僕が全部燃やします」
「その前に教えてください。生首は? 勝男がポリ袋に入れて離れに持ち込んだ。誰の生首ですか? おもちゃじゃなかったんでしょう? 坂東善はおもちゃだと思ったとのことですが」
「ええ」尾崎諒馬は頷いた。「良美――会長の娘の良美の生首でした。母屋の二階で尾崎社長が殺して首を撥ねた良美ちゃんではなくて――。社長は坂東善の自宅で会長の長女、良美の首を撥ねてクーラーボックスに入れて別荘に持ってきていた。僕は恐らくそれを見てしまった……。でも信じたくなかった。それを見てしまってからの僕はずっと可怪しい。自分でも何が何だかわからなくなっていた。まるで夢を見ているかのような……。でも――」
「でも?」
「離れで社長の首のない死体の頭の部分にセットされたバケツの中に良美――破局したとはいえ、愛していた良美の生首を確かに確認したんです。それで夢から醒めた。でも、すべては僕が悪い。僕がミステリー作家になんてなったから……。この別荘は僕が書こうとしていたミステリーの舞台にそっくり……。すべては僕の責任です。この世界の悪意のすべては僕が一身に引き受けないと……」
――この世界の悪意のすべてを一身に引き受ける――
その言葉を聞いて、首猛夫は彼が自殺するつもりだと悟った。
「裏の小屋に灯油やら、ガソリンがたっぷりあります。私が撒いて、ライターを一つあなたに預けます」
「僕が『針金の蝶々』なんて本格ミステリーを書こうとしたのがいけなかったんです。いや、駄作でもいいからササっと書いてしまえばそれでよかったんです。でも僕は殺人事件が書けなかった。僕はどうしても現実と非現実がごっちゃになってしまう。ここは夢の国のはずだった。それなのに――。とにかく、すべては僕が一身に……」
それで沈黙が訪れる。
「私は――」首猛夫がポツリと言う。「あなたのファンでした。あのインタービュー記事であなたの顔を知っています」
「ああ、あの記事ですか? 確か、地元で殺人事件が起こるかもしれませんよ、そう答えた記憶が……。そして実際に起こってしまった……」
「この事件をミステリーとして書くんですか?」
首猛夫のこの質問に尾崎諒馬は答えなかった。
「離れは密室でしたか?」首猛夫が訊く。
尾崎諒馬は黙ったままだ。
「私は一ファンとして書いてほしいですよ」
尾崎諒馬は首を横に振る。
「離れは密室だったんでしょう?」
尾崎諒馬は頷くが、非常に苦しそうだった。
「やはり密室でしたか……。ドアチェーンという少し不完全な密室ですが……。確かに僅かしか開かないドアの隙間から、勝男がポリ袋――生首の入ったポリ袋を床に置いてドレスを床に広げているのを確認してます。そして今はその勝男が首のない死体になってベッドに仰向けに横たわっている。勝男の身体の特徴は知っています。男性器の少し上に傷がありました。バスルームのあれが人体模型だというのも確認してます。これは正に本格ミステリーです」
「あなたは殺し屋。つまり殺しのプロ……。社長を? どうやって? 密室で……、しかも僅かな時間で……」
「どうやって? つまりハウダニット――。是非書いてください」
尾崎諒馬は苦しそうに首を横に振る。
「その際はお手伝いしますよ」
尾崎諒馬は真っ直ぐ首猛夫を見て「ありがとう」それだけ言った。
首猛夫は裏に回り、灯油のポリタンクとガソリンのスチールタンクを持ってきた。
尾崎諒馬はふらふらとどこかに行ったが、やがて戻ってきた。
「車のキーです。私のカルディナとあいつの車」
首猛夫はそれらを受け取り母屋の中に入っていった。
カメラの映像をリムーバブルディスクにコピーし、サーバーの電源を落とす。二階に行き、ベッドの良美ちゃんと思われる遺体にガソリンを撒く。灯油も半分ほど床に撒いておいた。
そうして再び離れに戻り、こちらもガソリンを撒く。残った灯油もありったけぶちまける。
「あとはこれを」
首猛夫は尾崎諒馬にライターを渡した。
「それと手伝ってくれませんか?」
首猛夫は尾崎諒馬に手伝わせ、気絶している坂東善を彼の車まで運んだ。そしてリムーバブルディスクと生首に入っているゴミ袋も車に積んだ。
「カルディナはあとで取りに越させましょうか? いや、若しくはご自分で……」首猛夫はカルディナのキーを尾崎諒馬に渡そうとした。
しかし尾崎諒馬は首を横に振って「山奥にでも廃棄してください。私はここに残ります」それだけポツリと言ってキーを受け取らなかった。やはり自殺するのだろう。
会長に電話して、黒服と青服にバイク一台で後処理に来るように頼んだ。
タンデムで来て二往復すれば、首猛夫のバイクとカルディナを別荘から運び出せる。
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