転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼

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第1章 大洞窟ダンジョン編

20 コードレスバンジィィィィィィィィィィィィィ!

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〈ひょわああああああああああ!〉
「…………」

 毎度おなじみ、悲鳴を上げてるリビングアーマーは俺です。
 無言なのは、犬耳っ娘のロロコ。

 巨大コウモリの巣に飛び込んでしまった俺たち。
 今、そのコウモリたちから逃げてるところだと思うじゃん?

 違うんだなぁ。
 もう、それ以前の問題。

 俺たちは洞窟の中を落下していた。

 巣に飛び込んだら、地面がなかったんだよね。
 正確には、はるか下にある……と思う。

 なんで自信なさ気なのかというと、地面が見えないからだ。
 なんか、霧がかかってて、下がどうなってるのかわからん。

 そこを、俺とロロコは落ちていく。

 ――ギエエエエエエエエ!
 ――ギュエエエエエエアアア!
 ――ギョアアアアアアアアアアアア!

 あ、これは俺の悲鳴じゃないです。
 巨大コウモリたちの鳴き声。

 そう。
 俺たちを追っていたコウモリと、巣にいたコウモリ。
 合計十匹くらいが俺たちを追って降下してきてるのだ。

 ――シュ!

 と、コウモリの羽についた巨大な爪が俺たちを襲う!

 あっぶねー。
 いま普通に俺の頭に刺さるとこだったぞ。

 ――シュ!
〈のわ!〉
 ――ヒュ!
〈とりゃ!〉
 ――ヒョ!
〈おりゃ!〉

 どうやら、巨大コウモリたちは、空中で細かい動きをするのが苦手らしい。
 さっきから俺とロロコを狙ってくるが、なかなか当たらない。
 まあ、当たったら困るけど……。

〈この下はどうなってるんだろう……?〉
「たぶん、とげとげ」
〈トゲトゲ?〉

 なにそのちょっと可愛い響きだけど実際は超怖そうな感じ。

「プテラマウスは獲物を巣におびき寄せる」
〈なるほど。俺らはまんまとそれをやられたわけか〉
「で、獲物が落ちて串刺しになったのをむしゃむしゃする」
〈なるほど……〉

 って落ち着いてる場合か!

 このままじゃロロコは間違いなく死ぬ。
 俺だって穴だらけだ。
 冗談じゃないぜ。

〈――そうだ! 魔法でなんとかならないのか? 風の魔法とか〉
「むり」
〈な、なんで?〉
「私、火属性魔法しか使えない」

 そうだったの!?

 いや、まあたしかに。
 一度もロロコの魔法について詳しい話なんかしてなかったな。

「あ、でも」
〈な、なんだ!?〉
「なんとかなるかも」
〈マジで!?〉
「つかまって」

 言われたとおりに、俺はロロコにしがみつく。

 情けないとか言うな。
 いま俺にできることはなにもないんだよ!
 別の言い方をすると、適材適所ってやつ!

 霧の中を突っ切って落ちていく。
 視界がきかないからか、コウモリたちの攻撃もいったん止んだ。

 そして、霧が晴れてくると、ようやく、地面が見えてきた。
 地面っていうか、針の山?
 ロロコの予告したとおり、底は本気でトゲトゲだった。

 刺さる!
 刺さるよ!
 ロロコさん、まだですか!?


「フレイム!」


 叫び声と同時に。
 巨大な炎が出現。

 前に大グモを倒したファイアが火の玉だとしたら、こっちは火の奔流といった感じ。
 地面に向かって、ものすごい勢いで炎が噴き出していく。

 その勢いで、俺たちの落下速度が弱まった。

〈お、おお……!〉

 しかも、炎のおかげで、矢のように鋭いトゲトゲが溶けてクニャリと折れ曲がった。
 そこに俺たちはふんわり着陸。

 い、生きてる……。

 よく見ると、トゲトゲは光沢のある物質でできている。
 天然のガラス?
 そんなものあるのかな?
 まあ、異世界だしな。
 そういうのもあるかもな。

 なんて、珍景に見とれてる場合じゃない。

 ――ギエエエエエエエエエエ!

 巨大コウモリたちが追いついてきた!
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