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児童誘拐殺人事件 篇
エデン・オブ・エデンズ②
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氷室の後ろを歩くアシュリーは、少し目眩を覚えていた。
余りにも今まで自分がいた環境とは違い過ぎる街並みや雰囲気。アスガルド聖騎士を志願して北欧へ向かう十六歳までをアルメニアで過ごして来たが、その間セントライミ教会から出ることなど滅多に無かった。アシュリーはエデンの中心部の様子を殆ど知らずに育った。十六歳から先は、聖職者らしく聖教の戒律や組織の規律を遵守した生活を送ってきたこともあり、これまで身を置いてきた世界との激しいギャップ。そういった急激な温度差によるアレルギー反応にも似たストレスが、アシュリーの精神を少しずつ摩耗させていた。
先程立ち寄ったドーナッツ屋以上に派手な外観。そして、その外観に相応しい異常な内装。そして、うるさいBGMが店内に響いていた。中央には巨大なステージがあり、そこには一本の長い棒が垂直に通っている。ステージ上では裸の女が艶かしい表情や腰つきで、その棒に足や腕を絡ませていた。観客席側には、薹が立った厚化粧の女がしゃがれた声を張り上げて身振り手振りで動きの指導している。あれがポールダンスという名の踊りであるということをアシュリーは知らない。しかし今彼女たちが行なっているものは、今宵の客を楽しませる為の予行練習であるということは理解出来た。そして、ここが〝そういう類いの店〟であるということを理解した。
ステージをぐるりと回るように進むと二階へ続く階段があり、氷室とアシュリーはそこを上がっていく。二階のフロアーは一本道となっていた。距離はそこまで長くはない。百メートルほど進んでまず目に入ったのは立派な扉。その扉の前には入り口同様に屈強な男二人が立っており、氷室たちの姿を確認すると扉を開いて中へと招き入れた。
そこは、ダイヤモンドクラスの会員のみが使用出来る特別な個室。所謂、VIPルームというものだ。何よりも特徴的なのは、全面全てが一階のショーステージが一望出来る巨大なガラスで出来ているということ。もはや窓ガラスというよりもガラスの壁。ただのガラスではなく、要人用にきちんと防弾加工が施されている徹底ぶりだ。室内の意匠はそれだけに留まらない。煌びやかなシャンデリアにバーカウンターがあり、カウンター内では専属のバーテンダーが商売道具であるシェイカーやメジャーカップを拭き上げていた。足元に敷かれているレッドカーペットにはシミや埃は一切見受けられず、まるで新品同様に手入れされている。
「ホランドはどこだ?」
氷室がカウンターのバーテンダーに尋ねると、丁寧に磨き上げていたバースプーンを奥の扉に向けた。
「あちらでお待ちです」
扉を開くと、大きく様々な音が中から漏れ出た。重低音で体内にまで響いてくる低俗な音楽。そして甲高く品性のカケラも感じない複数人の女たちの笑い声。そして水の音。音の反響具合から、その部屋が防水性の高いタイルで覆われていることが伺えた。
室内は薄暗く淡い紫色やピンクの照明が反射しており、部屋の中央には泡で満たされた大きな円状の風呂。その中には一糸纏わぬ美女数名とワインで満たされたグラスを片手に、下賤な笑みを浮かべている醜悪な男が一人。
「いやぁ、ようこそアイスエイジ。きちんとアポ取ってくれなきゃ困るよ。今は見ての通り入浴中なんだ」
チョビ髭を蓄えたカエルをブン殴ったら、きっとコレと同じ顔になるのだろう、アシュリーはそう思った。背も小さく、小太りで、嫌らしい笑い方をする醜男。しかし、風呂の中の美女たちは皆一様に喜んで男に擦り寄り、素肌を重ねている。アシュリーには、到底理解し難い光景だった。
「室内がうるさくて何言ってるかさっぱりわからん。音を切ってくれ」
氷室の言葉を受け、男は隣の美女にリモコンを取らせるとそれをスピーカーへ向けて操作した。体内にまで響いていた重低音は止み、室内の怪しげな照明は通常に戻った。
「ご協力感謝するミスターホランド。早速だが、あんたに聞きたいことがある」
「いきなり現れてお楽しみを邪魔されて、ハイわかりましたと従う奴はいない。サマセットは部下にどういう教育をしてるんだ?」
「この手の情報はこの街じゃあんたが一番多く握っている。金勘定ついでに、ちょいと顧客の帳簿から条件に見合う奴を教えてくれればそれで良いんだ」
「それで俺に何の得があるってんだ」
「風呂の水を真っ赤に染めなくて済む」
氷室はそう言うと、刀の鍔を指で押し上げた。鞘の鯉口から冷気——否、霊気が溢れ出る。その霊気と刃の冷たい煌めきは、湯に浸かっていたホランドの背筋を凍らせるには充分過ぎるものであった。
「ちょっ、ちょっと待て。いくらなんでも横暴過ぎやしないか。いきなり来てこの俺に脅しをかけるなんて虎皇会共でもやらねぇぞ」
「ヤクザどもがお前とどういう契約を交わしたかは知らんが、我々公安には関係ない。捜査に協力するのか、それとも浴槽を薄汚え血で満たすか。俺が煙草を一本吸い終わる前に決めろ」
「決めなかったら?」
「両方をやるだけだ。喋りたくなるまでテメェの贅肉をケバブのようにじっくりと削ぎ落としていく。良い案だろう? ダイエットにもなるんだ。俺としては、このまま黙秘し続けることをオススメするがね」
煙草を吸いながらホランドを見下す氷室の目が雄弁に語っている。「本気で執行する」と。
「ま、待て。せめてそちらもこっちの要望を飲んでくれ。こんな一方的な交渉があるか! これじゃあいくらなんでもフェアじゃないだろう」
「……」
黙々と煙草を吸い続ける氷室へ向かって、ホランドは続けた。
「その後ろの嬢ちゃんを寄越しな。ステージにゃ上げられねぇが、別ルートでマニアには売れそうだ。その前に、俺がちぃとばかし味見してやる。どうだ? それならお前の欲しがっている情報を渡しても良いぞ」
舌なめずりしながら見つめてくるホランドの視線は、アシュリーの男性恐怖症に拍車をかけるには充分過ぎるものであった。そしてその言葉は、常に冷静沈着な氷室の怒りにも火をつけた。咥えていた煙草を風呂へと投げ捨てると、刀を鞘から抜き放った。
「……もういい。お前、もう何も喋るな」
氷室の目には明確な殺意が宿る。慌ててアシュリーが氷室の前に立ち静止を促すが、氷室の目は風呂の中で青ざめたホランドしか見ていない。女たちも氷室の豹変ぶりに慌てて風呂から逃げ出していく。取り残されたホランドの首筋にピタリと冷たい刃が充てがわれた。
「屠殺に使うには上等過ぎる業物だ。地獄で閻魔に自慢しろ」
振り上げた百鬼薙が、ホランドの首があった位置を凄まじい速度で横一線に走る。風呂からホランドの首は出ていなかった。
「ひ、氷室さん……まさか本当に首を斬っちゃうなんて……」
氷室は黙ったまま、百鬼薙を鞘へと収めると踵を返して出口へ向かう。
「チッ、肝の小せぇ野郎だ。さっさと引き上げろ。本当に死んじまうと色々面倒だ」
アシュリーが風呂の中を覗くと、泡で若干見づらかったが仰向けにひっくり返って沈んでいるホランドがそこにいた。きちんと首は繋がっており、風呂の水も血で染まってはいない。どうやら、氷室の刀が首を刎ねるより前に緊張がピークに達したホランドはそのまま気を失い、水底へ沈んだようだ。
「あ、あのっ、氷室さん!」
「礼には及ばん。ああいう下賤な輩は俺も虫酸が走る——」
「い、いえ。そうじゃなくて……」
申し訳無さそうに、アシュリーは続けた。
「私、男性恐怖症で男の人に触れないんですが……」
「……さっきのバーテンを呼んでこい」
慌てて駆けつけたバーテンダーの的確な救命措置により、ホランドはすぐに息を吹き返した。
余りにも今まで自分がいた環境とは違い過ぎる街並みや雰囲気。アスガルド聖騎士を志願して北欧へ向かう十六歳までをアルメニアで過ごして来たが、その間セントライミ教会から出ることなど滅多に無かった。アシュリーはエデンの中心部の様子を殆ど知らずに育った。十六歳から先は、聖職者らしく聖教の戒律や組織の規律を遵守した生活を送ってきたこともあり、これまで身を置いてきた世界との激しいギャップ。そういった急激な温度差によるアレルギー反応にも似たストレスが、アシュリーの精神を少しずつ摩耗させていた。
先程立ち寄ったドーナッツ屋以上に派手な外観。そして、その外観に相応しい異常な内装。そして、うるさいBGMが店内に響いていた。中央には巨大なステージがあり、そこには一本の長い棒が垂直に通っている。ステージ上では裸の女が艶かしい表情や腰つきで、その棒に足や腕を絡ませていた。観客席側には、薹が立った厚化粧の女がしゃがれた声を張り上げて身振り手振りで動きの指導している。あれがポールダンスという名の踊りであるということをアシュリーは知らない。しかし今彼女たちが行なっているものは、今宵の客を楽しませる為の予行練習であるということは理解出来た。そして、ここが〝そういう類いの店〟であるということを理解した。
ステージをぐるりと回るように進むと二階へ続く階段があり、氷室とアシュリーはそこを上がっていく。二階のフロアーは一本道となっていた。距離はそこまで長くはない。百メートルほど進んでまず目に入ったのは立派な扉。その扉の前には入り口同様に屈強な男二人が立っており、氷室たちの姿を確認すると扉を開いて中へと招き入れた。
そこは、ダイヤモンドクラスの会員のみが使用出来る特別な個室。所謂、VIPルームというものだ。何よりも特徴的なのは、全面全てが一階のショーステージが一望出来る巨大なガラスで出来ているということ。もはや窓ガラスというよりもガラスの壁。ただのガラスではなく、要人用にきちんと防弾加工が施されている徹底ぶりだ。室内の意匠はそれだけに留まらない。煌びやかなシャンデリアにバーカウンターがあり、カウンター内では専属のバーテンダーが商売道具であるシェイカーやメジャーカップを拭き上げていた。足元に敷かれているレッドカーペットにはシミや埃は一切見受けられず、まるで新品同様に手入れされている。
「ホランドはどこだ?」
氷室がカウンターのバーテンダーに尋ねると、丁寧に磨き上げていたバースプーンを奥の扉に向けた。
「あちらでお待ちです」
扉を開くと、大きく様々な音が中から漏れ出た。重低音で体内にまで響いてくる低俗な音楽。そして甲高く品性のカケラも感じない複数人の女たちの笑い声。そして水の音。音の反響具合から、その部屋が防水性の高いタイルで覆われていることが伺えた。
室内は薄暗く淡い紫色やピンクの照明が反射しており、部屋の中央には泡で満たされた大きな円状の風呂。その中には一糸纏わぬ美女数名とワインで満たされたグラスを片手に、下賤な笑みを浮かべている醜悪な男が一人。
「いやぁ、ようこそアイスエイジ。きちんとアポ取ってくれなきゃ困るよ。今は見ての通り入浴中なんだ」
チョビ髭を蓄えたカエルをブン殴ったら、きっとコレと同じ顔になるのだろう、アシュリーはそう思った。背も小さく、小太りで、嫌らしい笑い方をする醜男。しかし、風呂の中の美女たちは皆一様に喜んで男に擦り寄り、素肌を重ねている。アシュリーには、到底理解し難い光景だった。
「室内がうるさくて何言ってるかさっぱりわからん。音を切ってくれ」
氷室の言葉を受け、男は隣の美女にリモコンを取らせるとそれをスピーカーへ向けて操作した。体内にまで響いていた重低音は止み、室内の怪しげな照明は通常に戻った。
「ご協力感謝するミスターホランド。早速だが、あんたに聞きたいことがある」
「いきなり現れてお楽しみを邪魔されて、ハイわかりましたと従う奴はいない。サマセットは部下にどういう教育をしてるんだ?」
「この手の情報はこの街じゃあんたが一番多く握っている。金勘定ついでに、ちょいと顧客の帳簿から条件に見合う奴を教えてくれればそれで良いんだ」
「それで俺に何の得があるってんだ」
「風呂の水を真っ赤に染めなくて済む」
氷室はそう言うと、刀の鍔を指で押し上げた。鞘の鯉口から冷気——否、霊気が溢れ出る。その霊気と刃の冷たい煌めきは、湯に浸かっていたホランドの背筋を凍らせるには充分過ぎるものであった。
「ちょっ、ちょっと待て。いくらなんでも横暴過ぎやしないか。いきなり来てこの俺に脅しをかけるなんて虎皇会共でもやらねぇぞ」
「ヤクザどもがお前とどういう契約を交わしたかは知らんが、我々公安には関係ない。捜査に協力するのか、それとも浴槽を薄汚え血で満たすか。俺が煙草を一本吸い終わる前に決めろ」
「決めなかったら?」
「両方をやるだけだ。喋りたくなるまでテメェの贅肉をケバブのようにじっくりと削ぎ落としていく。良い案だろう? ダイエットにもなるんだ。俺としては、このまま黙秘し続けることをオススメするがね」
煙草を吸いながらホランドを見下す氷室の目が雄弁に語っている。「本気で執行する」と。
「ま、待て。せめてそちらもこっちの要望を飲んでくれ。こんな一方的な交渉があるか! これじゃあいくらなんでもフェアじゃないだろう」
「……」
黙々と煙草を吸い続ける氷室へ向かって、ホランドは続けた。
「その後ろの嬢ちゃんを寄越しな。ステージにゃ上げられねぇが、別ルートでマニアには売れそうだ。その前に、俺がちぃとばかし味見してやる。どうだ? それならお前の欲しがっている情報を渡しても良いぞ」
舌なめずりしながら見つめてくるホランドの視線は、アシュリーの男性恐怖症に拍車をかけるには充分過ぎるものであった。そしてその言葉は、常に冷静沈着な氷室の怒りにも火をつけた。咥えていた煙草を風呂へと投げ捨てると、刀を鞘から抜き放った。
「……もういい。お前、もう何も喋るな」
氷室の目には明確な殺意が宿る。慌ててアシュリーが氷室の前に立ち静止を促すが、氷室の目は風呂の中で青ざめたホランドしか見ていない。女たちも氷室の豹変ぶりに慌てて風呂から逃げ出していく。取り残されたホランドの首筋にピタリと冷たい刃が充てがわれた。
「屠殺に使うには上等過ぎる業物だ。地獄で閻魔に自慢しろ」
振り上げた百鬼薙が、ホランドの首があった位置を凄まじい速度で横一線に走る。風呂からホランドの首は出ていなかった。
「ひ、氷室さん……まさか本当に首を斬っちゃうなんて……」
氷室は黙ったまま、百鬼薙を鞘へと収めると踵を返して出口へ向かう。
「チッ、肝の小せぇ野郎だ。さっさと引き上げろ。本当に死んじまうと色々面倒だ」
アシュリーが風呂の中を覗くと、泡で若干見づらかったが仰向けにひっくり返って沈んでいるホランドがそこにいた。きちんと首は繋がっており、風呂の水も血で染まってはいない。どうやら、氷室の刀が首を刎ねるより前に緊張がピークに達したホランドはそのまま気を失い、水底へ沈んだようだ。
「あ、あのっ、氷室さん!」
「礼には及ばん。ああいう下賤な輩は俺も虫酸が走る——」
「い、いえ。そうじゃなくて……」
申し訳無さそうに、アシュリーは続けた。
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