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俺は今日、大好きな人に告白します。
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【男子必見!?】気になる男にしかしない女子の脈アリ行動!
というあるYouTuberの動画を見た。好きな人がいるからだ。(彼女は果たして俺のことがすきなのか)というほとんど確信しているこの気持ちを決定的なものにするためだ。
好きな人というのはめいさん。スラッとした高身長のスタイルに、ロングヘアーの髪を揺らし、街で見かけたら男女問わず二度見してしまうほど美人な20歳の大学生だ。(これで高学歴というのだから非の打ち所などない。)
対する俺は、めいさんと同じ大学(つまり高学歴)で、身長は高めで筋肉はある、顔も平均以上のはずのいわやるナイスガイだ。
だから若干の動揺はあったものの、彼女が俺に興味を持っているのはさほど不思議ではなかった。
めいさんとの出会いはと言うと、ズバリ、映画鑑賞サークルの歓迎会だ。
新入生の俺の目の前に座っていたのが彼女。隣に座っていた高校からの親友のはやとはめいさんにゾッコンだった。俺はと言うと、(とっても美人じゃないか……)くらいにしか思っていなかったが、そこで2人の映画の好みを話していくうちに、どんどん惹かれていった。
「普段どんな映画を見るの?」
「うーん。マニアックなものから超メジャーなものまでですね。」
「例えばたとえばー?」
「たとえばー笑、いっぱい言っていいですか?」
「どーぞ笑」
手を口にあてながらクスッと笑ったその表情を見た途端、俺の胸が強く波打った。
「邦画でしたら、花束とか明け方の若者達、あ、告白とかも外せませんね。アニメ映画で言うと言の葉の庭、時をかける少女。洋画だと、最強の2人、ジョンウィック、幸せの隠れ場所、アバウトタイム。ホラーはアナベルシリーズが大好きです。」
目を泳がせながらほとんどノンストップで言って、ハッと正気に戻り彼女を見た。口をぽかんと空けて目尻と眉尻をさげてまるでUMAでも発見したかのように俺を見ている。
嫌われたと、、思い。
「あっ、ごめんなさい、つい。」
と言ったところで彼女は机に身を乗り出してスマホを見せつけて訴えた。
「みてこれ」
「え……」
my fav movie と題されたメモ帳、その中には、さっき俺が言った映画のタイトルが並んでいた。それ以外に書かれているものも俺の大好きな映画だった。「まじですか。ほぼ一緒じゃないですか。やば!」と大学生らしい拙い言葉でその節を伝えるとめいさんは少し間を置き若干恥ずかしげに言ってきた。
「オリビア・ニューマン監督知ってる?」
「あ、はい!あれですよね。ファーストマッチの!Netflixの!評判あんまですけど俺は好きです。」
「やっぱり知ってた。良かった。今度さ、新作出すんだって、タイトルは確か…」
「ザリガニの鳴くところ!」という俺の声と
「ザリガニの鳴くところ…」というめいさんの声はほぼ同時だった。
「うん。そう。」
彼女はまた微笑み。俺はまた強く波打つ。めいさんはさっきよりも恥ずかしそうにして続けた。
「一緒に…観に行かない?」
微妙に下を向きながら上目遣いで俺を見ていた。俺の心臓は高鳴りながらもそんなめいさんに目を離さずに居た。
これが恋じゃないんなら何が恋なんだろうという風に紛れもない恋を、その瞬間にした。
誘いの応えを返す前にそんなことを考えていたからだろう。めいさんは間に耐えられなくなり顔を赤くさせて慌てた。
「ごめんなさい。今のは冗談で……」
「行きます!」
「……え?」
「行きたいです!絶対!」
「ほんとに?」
慌てた様子からほっとした表情になる始終を見て俺は可愛いと思う他ならなかった。
俺たちは二次会には行かず終電のため帰った。居酒屋を出る時には俺はもう彼女のことを好きでいた。
俺と彼女の電車は反対方向で、めいさんをホームまで送っていった。去り際に言った彼女の言葉はまるで映画として2人の物語が始まるタイトルコールのようだった。
「なんか、私たち花束みたいだね。」
と同時に(あーめいさんも俺のことが好きで、このまま俺たちは付き合うんだろうな)と思った。
申し訳ない。話しすぎた。話を戻す。俺はそのYouTubeを見ていたんだが、そのYouTuberが言うには、もしその女性が自分のことが好きなら男性のタイプをきくと自分と若干似ている人物像を語るという。これを試そうと思った。ザリガニの鳴くところは公開がまだ先だから、母性という映画を2人で観て、そこから連絡する日々が続き、先日、上野の博物館で2度目のデートをしてきた。その日の彼女は完全に俺のことを異性として見る目をしていた。……うん。そろそろいいだろう。『「3度目のデートで告白しないと友達の関係のまま終わる。」って言う噂あるし。』と花束の麦と絹は言っていた。なら次のデートで必ず告白しよう。きっと彼女もそう思ってるはずだ。
告白までの雰囲気作りとしてタイプを聞いて……俺はシミュレーションを頭の中で行った。
「いやー良かったですね。すずめ」
「想像以上に想像以上だったよね」
「ほんとその通りです。」このまま何気ない会話が続く、そして終電まであと1時間のタイミング。
「めいさん、めいさん。めいさんの理想の男性像教えてくださいよ」
「かっこよくて、高身長で、筋肉質で、趣味が合う人かな。」
「おれみたいっすね……」
「めいさん。俺と付き合ってください」
うん。完璧。間違いない。俺は完璧すぎるシミュレーションにガッツポーズをした。
当日。ファミレスでご飯を食べることになり、2人は席につき今日1日を振り返った。
「良かったですね。すずめ。」
「ね。期待以上だったよ。」
「ほんとその通りです」
このまま何気ない話をして終電まで残り1時間となった。俺はトイレに行き自分の顔を両手でポンと叩き、髪型を整え、口についたミートソースを拭き取る。そして席に向かい決心したかのようにどっすりめいさんの前に座った。そんな俺を一通り眼で追い、彼女は目の前の俺に言う。
「あれ、なんかかっこよくなった?」
「え、ほんとですか?」
「うん。君って実はイケメンだよね。」
チャンス!と思いここぞとばかりに作戦を実行する。
「めいさん、めいさん。」
「なーに?」
ワインを飲みながらゆっくり応える。
「めいさんの理想の男性ってどんな人ですか?」
真剣な表情ではっきりと聞いた。
「え、なに急に」
めいさんはニヤニヤしながらいう。これから起こること、分かってるくせに、ずるいぞ。
「いいから教えて下さいよ」
めいさんにつられて俺までニヤけてしまった。
「高身長で…」
「はい!」
待ってました!と言わんばかりの返事をする。
「色白で、結構インドアな人が好きかも。」
「はい…」
おっと、俺…か?違くねーか?でもまだ希望はある。
「かっこいい人が好き。とかはあります?」
「私イケメンはどーも信用出来なくて…いつもかっこいいどまりなんだよね。」
俺にもうさっきのニヤニヤは無く代わりにモヤモヤが生まれた。
「まだあります?理想像」
しょんぼりした声で俺は言う。
「んー、歌が上手くて、可愛くて、大人しくて、あ、男の人のバスケしている姿みるとキュンとくるんだよね。」
え?俺は歌上手くないし、可愛くなんかないし、うるさいし、サッカーやってるし。
「おれみたいっすね。」
力のない声で気付いたらそう言っていた。
「は?」
彼女は吹き出しそうになりながら言った。
え、は?それを見て、自分が言ったことに気付いて赤面した。
「君、面白いね」
彼女は満面の笑みのままだ。
俺は全力で顔を引きつらせて
「どーも」
と笑った。
何もおこることがなく家に帰りモヤモヤの正体が分かった。ていうかヤツの正体が分かった。
彼女が言う、色白で、インドアで、歌上手くて、可愛くて、大人しくて、バスケしてるという多すぎる条件をはやとは全クリしていた。
数週間後、カップルとなった、はやとと、めいさんと一緒にザリガニの鳴くところを見たのは別の話だ。
というあるYouTuberの動画を見た。好きな人がいるからだ。(彼女は果たして俺のことがすきなのか)というほとんど確信しているこの気持ちを決定的なものにするためだ。
好きな人というのはめいさん。スラッとした高身長のスタイルに、ロングヘアーの髪を揺らし、街で見かけたら男女問わず二度見してしまうほど美人な20歳の大学生だ。(これで高学歴というのだから非の打ち所などない。)
対する俺は、めいさんと同じ大学(つまり高学歴)で、身長は高めで筋肉はある、顔も平均以上のはずのいわやるナイスガイだ。
だから若干の動揺はあったものの、彼女が俺に興味を持っているのはさほど不思議ではなかった。
めいさんとの出会いはと言うと、ズバリ、映画鑑賞サークルの歓迎会だ。
新入生の俺の目の前に座っていたのが彼女。隣に座っていた高校からの親友のはやとはめいさんにゾッコンだった。俺はと言うと、(とっても美人じゃないか……)くらいにしか思っていなかったが、そこで2人の映画の好みを話していくうちに、どんどん惹かれていった。
「普段どんな映画を見るの?」
「うーん。マニアックなものから超メジャーなものまでですね。」
「例えばたとえばー?」
「たとえばー笑、いっぱい言っていいですか?」
「どーぞ笑」
手を口にあてながらクスッと笑ったその表情を見た途端、俺の胸が強く波打った。
「邦画でしたら、花束とか明け方の若者達、あ、告白とかも外せませんね。アニメ映画で言うと言の葉の庭、時をかける少女。洋画だと、最強の2人、ジョンウィック、幸せの隠れ場所、アバウトタイム。ホラーはアナベルシリーズが大好きです。」
目を泳がせながらほとんどノンストップで言って、ハッと正気に戻り彼女を見た。口をぽかんと空けて目尻と眉尻をさげてまるでUMAでも発見したかのように俺を見ている。
嫌われたと、、思い。
「あっ、ごめんなさい、つい。」
と言ったところで彼女は机に身を乗り出してスマホを見せつけて訴えた。
「みてこれ」
「え……」
my fav movie と題されたメモ帳、その中には、さっき俺が言った映画のタイトルが並んでいた。それ以外に書かれているものも俺の大好きな映画だった。「まじですか。ほぼ一緒じゃないですか。やば!」と大学生らしい拙い言葉でその節を伝えるとめいさんは少し間を置き若干恥ずかしげに言ってきた。
「オリビア・ニューマン監督知ってる?」
「あ、はい!あれですよね。ファーストマッチの!Netflixの!評判あんまですけど俺は好きです。」
「やっぱり知ってた。良かった。今度さ、新作出すんだって、タイトルは確か…」
「ザリガニの鳴くところ!」という俺の声と
「ザリガニの鳴くところ…」というめいさんの声はほぼ同時だった。
「うん。そう。」
彼女はまた微笑み。俺はまた強く波打つ。めいさんはさっきよりも恥ずかしそうにして続けた。
「一緒に…観に行かない?」
微妙に下を向きながら上目遣いで俺を見ていた。俺の心臓は高鳴りながらもそんなめいさんに目を離さずに居た。
これが恋じゃないんなら何が恋なんだろうという風に紛れもない恋を、その瞬間にした。
誘いの応えを返す前にそんなことを考えていたからだろう。めいさんは間に耐えられなくなり顔を赤くさせて慌てた。
「ごめんなさい。今のは冗談で……」
「行きます!」
「……え?」
「行きたいです!絶対!」
「ほんとに?」
慌てた様子からほっとした表情になる始終を見て俺は可愛いと思う他ならなかった。
俺たちは二次会には行かず終電のため帰った。居酒屋を出る時には俺はもう彼女のことを好きでいた。
俺と彼女の電車は反対方向で、めいさんをホームまで送っていった。去り際に言った彼女の言葉はまるで映画として2人の物語が始まるタイトルコールのようだった。
「なんか、私たち花束みたいだね。」
と同時に(あーめいさんも俺のことが好きで、このまま俺たちは付き合うんだろうな)と思った。
申し訳ない。話しすぎた。話を戻す。俺はそのYouTubeを見ていたんだが、そのYouTuberが言うには、もしその女性が自分のことが好きなら男性のタイプをきくと自分と若干似ている人物像を語るという。これを試そうと思った。ザリガニの鳴くところは公開がまだ先だから、母性という映画を2人で観て、そこから連絡する日々が続き、先日、上野の博物館で2度目のデートをしてきた。その日の彼女は完全に俺のことを異性として見る目をしていた。……うん。そろそろいいだろう。『「3度目のデートで告白しないと友達の関係のまま終わる。」って言う噂あるし。』と花束の麦と絹は言っていた。なら次のデートで必ず告白しよう。きっと彼女もそう思ってるはずだ。
告白までの雰囲気作りとしてタイプを聞いて……俺はシミュレーションを頭の中で行った。
「いやー良かったですね。すずめ」
「想像以上に想像以上だったよね」
「ほんとその通りです。」このまま何気ない会話が続く、そして終電まであと1時間のタイミング。
「めいさん、めいさん。めいさんの理想の男性像教えてくださいよ」
「かっこよくて、高身長で、筋肉質で、趣味が合う人かな。」
「おれみたいっすね……」
「めいさん。俺と付き合ってください」
うん。完璧。間違いない。俺は完璧すぎるシミュレーションにガッツポーズをした。
当日。ファミレスでご飯を食べることになり、2人は席につき今日1日を振り返った。
「良かったですね。すずめ。」
「ね。期待以上だったよ。」
「ほんとその通りです」
このまま何気ない話をして終電まで残り1時間となった。俺はトイレに行き自分の顔を両手でポンと叩き、髪型を整え、口についたミートソースを拭き取る。そして席に向かい決心したかのようにどっすりめいさんの前に座った。そんな俺を一通り眼で追い、彼女は目の前の俺に言う。
「あれ、なんかかっこよくなった?」
「え、ほんとですか?」
「うん。君って実はイケメンだよね。」
チャンス!と思いここぞとばかりに作戦を実行する。
「めいさん、めいさん。」
「なーに?」
ワインを飲みながらゆっくり応える。
「めいさんの理想の男性ってどんな人ですか?」
真剣な表情ではっきりと聞いた。
「え、なに急に」
めいさんはニヤニヤしながらいう。これから起こること、分かってるくせに、ずるいぞ。
「いいから教えて下さいよ」
めいさんにつられて俺までニヤけてしまった。
「高身長で…」
「はい!」
待ってました!と言わんばかりの返事をする。
「色白で、結構インドアな人が好きかも。」
「はい…」
おっと、俺…か?違くねーか?でもまだ希望はある。
「かっこいい人が好き。とかはあります?」
「私イケメンはどーも信用出来なくて…いつもかっこいいどまりなんだよね。」
俺にもうさっきのニヤニヤは無く代わりにモヤモヤが生まれた。
「まだあります?理想像」
しょんぼりした声で俺は言う。
「んー、歌が上手くて、可愛くて、大人しくて、あ、男の人のバスケしている姿みるとキュンとくるんだよね。」
え?俺は歌上手くないし、可愛くなんかないし、うるさいし、サッカーやってるし。
「おれみたいっすね。」
力のない声で気付いたらそう言っていた。
「は?」
彼女は吹き出しそうになりながら言った。
え、は?それを見て、自分が言ったことに気付いて赤面した。
「君、面白いね」
彼女は満面の笑みのままだ。
俺は全力で顔を引きつらせて
「どーも」
と笑った。
何もおこることがなく家に帰りモヤモヤの正体が分かった。ていうかヤツの正体が分かった。
彼女が言う、色白で、インドアで、歌上手くて、可愛くて、大人しくて、バスケしてるという多すぎる条件をはやとは全クリしていた。
数週間後、カップルとなった、はやとと、めいさんと一緒にザリガニの鳴くところを見たのは別の話だ。
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